わたしの美しい庭 (ポプラ文庫 な 16-1)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 1922
感想 : 55
  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591172063

作品紹介・あらすじ

マンションの屋上庭園の奥にある「縁切り神社」。
そこを訪れる<生きづらさ>を抱えた人たちと、「わたし」の物語。
本屋大賞受賞『流浪の月』の凪良ゆうが贈る、救いに満ちた感動作!

<内容紹介>
小学生の百音と統理はふたり暮らし。朝になると同じマンションに住む路有が遊びにきて、三人でご飯を食べる。
百音と統理は血がつながっていない。その生活を“変わっている”という人もいるけれど、日々楽しく過ごしている。
三人が住むマンションの屋上。そこには小さな神社があり、統理が管理をしている。
地元の人からは『屋上神社』とか『縁切りさん』と気安く呼ばれていて、断ち物の神さまが祀られている。
悪癖、気鬱となる悪いご縁、すべてを断ち切ってくれるといい、“いろんなもの”が心に絡んでしまった人がやってくるが――

<プロフィール>
凪良ゆう
2006年にBL作品にてデビューし、「美しい彼」シリーズなど作品多数。2020年『流浪の月』にて本屋大賞を受賞。2021年『滅びの前のシャングリラ』がキノベス!第1位。非BL作品の著作に『神さまのビオトープ』『すみれ荘ファミリア』など。

感想・レビュー・書評

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  • 初めて読んだ凪良ゆうさんの作品。
    書店で、文庫全面に施されたキラキラのホロ加工に魅了され、手に取りました。

    マンション屋上にある小さな神社〈縁切り神社〉を舞台に、色々な事情を抱えた登場人物たちが、自分の境遇に折り合いをつけながら、強く前向きに生きていく連作小説です。

    個人的には特に、「あの稲妻(高校時代に恋人を亡くした桃子さんが主人公)」という章が好きでしたが、全章に登場する小学生の百音(もね)、その彼女を育てる統理(とうり)、そして二人の隣に住む路有(ろう)の描写も愛おしかったです。

    多様性の世界観を繊細に描きつつも、読了後、優しい気持ちにさせてくれた本書は、カバーと同様に素敵でした!
    凪良さんの違う作品も読んでみたいです。

  • 祝文庫化!

    TSUTAYA限定カバー版『わたしの美しい庭』が12月7日(火)発売決定! - TSUTAYA/ツタヤ
    https://tsutaya.tsite.jp/news/book/41576195/

    ([な]16−1)わたしの美しい庭| ポプラ文庫 日本文学| 小説・文芸| 本を探す|ポプラ社
    https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8101435.html

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      ギュッとした絆はしんどい…凪良ゆうが書く“前向きな縁切り”|ウートピ
      https://wotopi.jp/archives/121978
      ギュッとした絆はしんどい…凪良ゆうが書く“前向きな縁切り”|ウートピ
      https://wotopi.jp/archives/121978
      2022/01/04
  • きれいな文章を書く方だなと思いながら、読ませていただきました。

    血のつながりのない親娘。その友人のゲイの男性。彼らの住むマンションの上には縁切り神社があり、美しい庭がある。

    その世界にはいろんな人がいて、当たり前のように生活をしている。

    傷ついたり、悩んだり、うれしかったり、辛かったり、生きるということは真に美しい。

    そう感じる作品だった。

  • 誰しもそれぞれに悩み事や割り切れない思いを抱えながら生きてる。大人になるとそれを表に出さないだけに人からは分かりづらいけれど。
    だから他人の心に土足で踏み込むようなお節介はしたくない。でもそうやって気を遣いすぎても逆に傷付けることになったり、冷たい人間関係になっちゃったりする気もして、塩梅が難しいなって思う。
    縁切りマンションの4人のように、程よくお互いの心に触れるような会話ができたらいいのにと思う。

    分かり合いたい人には、まずありのままの自分をさらけだすことが大事なのかな。
    そして幸せの定義は人によって違うっていう認識を持つこと。共感しあえなくても認め合えればいいと割り切ること。
    友だち付き合いだけじゃなくて血のつながった家族でもきっと同じことだと思う。肝に銘じたい。

  •  マンションの屋上庭園の奥にある「縁切り神社」。そこを訪れる、生きづらさを抱えた人たちと、「わたし」の物語。

     特殊な家族構成で最初は違和感を感じましたが、ページをめくる度にその違和感はなくなり、このマンションに住む一人になったかのようにこの物語の世界にいる自分がいました。

     辛さや悲しさを背負った人物たちの自然な関わりを通して救われていく様子がとても温かく描かれていました。

     程度の差はあれ、誰でも日々感じている生きづらさは、人や言葉との出会いで少しずつ解決できていくのかもしれません。

     もしかしたら、この作品もそんな一つではないかと感じさせられました。

     何かを失うことで、きっと得られるものがあると信じたいです。

  • 縁切り神社が屋上にあるマンションに住む、統理くんと統理の元妻の子の百音、オープンなゲイの路有たちの不思議な関係に、同じマンションの桃子さん、桃子さんの元恋人の弟の基くんらが、それぞれに語る連作。
    赤の他人に引き取られたことで、可哀想と思われることに違和感を感じる百音。それを否定せずに二人で新しい解釈を作っていけばいいと諭す統理。どん底を救ってもらって、今は自由にオープンに楽しく過ごしている路有。
    アラフォーで、少し疲れてしまったけど、高校生だった坂口くんを思って素敵な桃子さん。ゼネコンでバリバリ働いて、うつでリタイアして焦っていたけど、少し楽になれた基くん。
    皆が幸せになって欲しい。

  • 良心の呵責はお前らの荷物という台詞が印象に。
    詫びる素直さにもさらに相手を傷つける面がある事や行動の背景にある甘えを思い自分の昔の記憶を振り返ってみたり…

    屋上には緑溢れる庭園とその奥にある神社。そんなマンションで繋がる主人公達の優しい世界。

  • 著者の初読。

    とても良かった!!
    共感できる文章がめちゃくちゃ多い。
    自分だけじゃないんだって勇気つけられたり。
    だれかの『かいしゃく』じゃなくて、自分が決める事が大切。
    一言で言い表せないほど素敵だった、、これは再読必須になるだろうな^^

    この著者の他の本も早く読みたくなりました!

    統理くん、かっこいいなー。登場人物みんな好き(^-^)

  • 「僕たちは同じだから仲良くしよう」ではなく
    「僕たちは違うけど認め合おう」
    「それでも認められない時は黙って通り過ぎよう」
    というのがよかった

    多様性の時代というけれど
    なんか無理に認めようとしているような気がするんだよね
    薄っぺらな優しさを示して認めたことにするくらいなら、そっとしておくことの方が優しさだってことだね

    世の中には、多かれ少なかれ辛い経験をしている人はたくさんいる
    みんななんとか折り合いをつけて生きているんだから
    何も知らない人の同情やおせっかいは不要だよね

    縁切り神社って「不吉」って思ったけど
    そういう不要なものとの縁を切るなら有りだね

  • 凪良さんの書く文章、セリフは何故こんなに優しく、心に沁みるのでしょう…
    アパートの屋上庭園、そこにある神社
    一人一人の持つ悩みや過去はかなりツラく、悲しい内容なんですが、互いに思いやり押し付けがましくなく、流れる空気は穏やかで暖かい。

    BL作家という肩書きから、敬遠する人もいると思うけど、どちらの作品もやはり凪良ゆう!だと感じます。


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著者プロフィール

凪良ゆう(なぎら ゆう)
小説「花丸」冬の号『恋するエゴイスト』(白泉社)でデビュー。『雨降りvega』(イラスト:麻々原 絵里依)、『365+1』(イラスト:湖水 きよ)などの作品を手がける。主にボーイズラブ系で活動。
作品多数。主な作品に、『積木の恋』『未完成』『美しい彼』『ショートケーキの苺にはさわらないで』『おやすみなさい、また明日』『2119 9 29』『雨降りvega』など。
『悩ましい彼 美しい彼3』がBLアワード2020 BEST小説部門第1位を獲得。『流浪の月』が2020年本屋大賞の大賞を受賞。

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