お探し物は図書室まで (ポプラ文庫 日本文学 461)

  • ポプラ社 (2023年3月2日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (327ページ) / ISBN・EAN: 9784591176016

作品紹介・あらすじ

2021年本屋大賞第2位!!
「お探し物は、本ですか? 仕事ですか? 人生ですか?」
仕事や人生に行き詰まりを感じている5人が訪れた、町の小さな図書室。彼らの背中を、不愛想だけど聞き上手な司書さんが、思いもよらない本のセレクトと可愛い付録で、後押しします。
自分が本当に「探している物」に気がつき、明日への活力が満ちていくハートウォーミング小説。

みんなの感想まとめ

人々が自分の人生や仕事に行き詰まりを感じる中、町の小さな図書室が彼らの背中を押す心温まる物語が展開されます。不愛想ながらも聞き上手な司書が、思いもよらない本を提案し、主人公たちが新たな一歩を踏み出す様...

感想・レビュー・書評

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  • ぐりとぐらにこんな解釈があるのか!
    "今は生活を整えながら、やれることをやりながら、手に届くものから身につけていく。備えていく。森の奥で栗を拾うぐりとぐらのように。
    とてつもなく大きな卵に、いつどこで出会うかわからないのだから。"
    確かにそうとも取れる。絵本って奥深い。。

    以下にも響いた言葉を。
    こんな捉え方で過ごしたい。

    「よくあることよ。独身の人が結婚してる人をいいなあって思って、結婚してる人が子どものいる人をいいなあって思って。そして子どものいる人が、独身の人をいいなあって思うの。ぐるぐる回るメリーゴーランド。おもしろいわよね、それぞれが目の前にいる人のおしりだけ追いかけて、先頭もビリもないの。つまり、幸せに優劣も完成形もないってことよ」
    「人生なんて、いつも大狂いよ。どんな境遇にいたって、思い通りにはいかないわよ。でも逆に、思いつきもしない嬉しいサプライズが待っていたりもするでしょう。結果的に、希望通りでなくてよかった、セーフ!ってことなんかいっぱいあるんだから。計画や予定が狂うことを、不運とかしっぱいって思わなくていいの。そうやって変わっていくのよ、自分も、人生も」

  • いいですねぇ。

    前を向くってすごく良い。
    自身の周りで起きた少しのことを、
    「キッカケ」と捉えられるかどうかが
    すごく大事なんだと改めて思う。

    私は、「今」この本と出会えたことを
    キッカケにして、また前に進みます。

  • 【読もうと思った理由】
    直近の本屋大賞で2年連続2位を取っていた青山美智子氏は、もちろん注目していた作家だった。知人の友人で、過去に一度も本を最後まで読了したことがない人がいたんだそうだ。その人がここ数年で、初めて読了出来た作家さんが、「青山美智子氏」なんだとか。ただ読了しただけでなく、どっぷり青山氏の作品に魅せられ、発売している青山氏の作品は、全て読了済みなんだとか!今まで何十年も「苦手だったもの」を、「好き」に変えてしまえる能力と魅力を持った青山氏の作品を、読んでみたくなった。

    【作品の内容】
    5章からなる連続短編集。
    各章ごとに主人公は別々で、それぞれの主人公が人生における重要な岐路に立ち、各々悩みを抱えている。そんな折、ふと立ち寄った区が運営しているコミュニティハウスの中の図書室。そこには、ビックリするぐらい大きな体躯の司書の小町さんがいる。愛想も全くないが、「何をお探し?」という、くるむような温かみのある言葉。そこから探している本を伝えるが、必ず一冊全く違うジャンルの本が混じっている。その本から各々の主人公が、人生における大切な「気づき」を得て、新たな人生のステップを進んでいくという、明日への活力と希望が満ちていく物語だ。

    【感想】
    僕が読書で大切にしている、「読了後にポジティブになれる作品」というコンセプトに、これほど当てはまる作品も滅多にないであろうというのが、最初に持った感想だ。五人の主人公は、それぞれ転職・起業・出産、育児・就職・定年後という人生の大事な岐路に立っている。
    たまたま訪れた、図書室の司書からオススメされた本に各々が「気づき」を得て、その後の人生を前向きに生きていく。
    こういう構成の本は、過去に何度か読んだなぁと思いつつ、途中で気づいた。あっ、そうか!これは水野敬也氏の「夢をかなえるゾウ」シリーズや、森沢明夫氏の「大事なことほど小声でささやく」の構成に似ているんだ。ガネーシャやゴンママが、人生を生きていく上で本当に大切なことを、それぞれの方法で教えてくれる。そして主人公が成長し、今後の人生を前向きに生きていく。

    上記に挙げた作品と大筋は似ている。
    だが、青山氏の作品の独自性も明確にある。それは重要なことは、誰かから教えてもらうのではなく、あくまでも本人が「気づく」ということだ。どんなに大切な事でも、誰かから説得されたとしたら、なかなか人間素直に受け入れられない。あくまでも本人が、自分で気づかないと、納得感が得られずに腑に落ちることは、まずない。
    よくよく考えると、普段の生活で同じことを経験しても、一人の人は何も感じず、もう一人の人は、素晴らしい気づきを得て、その後の人生がガラッと変わることなど多々あるなぁと。
    毎日前向きに楽しく生きている人もいれば、なかなかネガティブから脱出できない人もいる。その違いは、まさしく本書が示唆している「気づき」だと思った。

    今までの人生において、「気づき」を得て自分が変われた時は、どちらかと言うと順風満帆に生きている時ではなく、逆境やピンチで大変な時だった。そう思うと、逆境やピンチの時もそんなに悪くはないと思えてくる。
    本書から得た気づきは、「ピンチは自分を変える最大のチャンスである」だ。
    なかなか人間、自分の考えや行動・習慣を変えることは出来ない。そう思うと今後、逆境やピンチに陥っても、自分を変えるチャンスだと認識を変えるだけで、そこまで逆境やピンチも怖く無くなった。
    こんな大切な気づきを得られた本書との出会いは、素晴らしい体験だった。
    人生の岐路で悩んでいる方がいれば、自信を持ってオススメ出来る書籍です!

    • 松子さん
      ユウダイさん、はじめまして(^^)
      ユウダイのレビューからこの本の素晴らしさがとっても伝わってきます。
      色々な方がこの本のレビューを書かれて...
      ユウダイさん、はじめまして(^^)
      ユウダイのレビューからこの本の素晴らしさがとっても伝わってきます。
      色々な方がこの本のレビューを書かれていますが、ユウダイさんのレビューを読んでますます読みたいなと思いました。
      フォローありがとうございます。色々な本の情報交換ができたら嬉しいです。どうぞお願いいたします♪
      2023/03/04
    • ユウダイさん
      松子さん、嬉しいコメントを下さり、ありがとうございます!この本、本当にオススメです!
      レビューには載せきれませんでしたが、感動して瞳が潤むシ...
      松子さん、嬉しいコメントを下さり、ありがとうございます!この本、本当にオススメです!
      レビューには載せきれませんでしたが、感動して瞳が潤むシーンも幾つかあります。仰って頂いてる様に、オススメの書籍の情報交換など出来れば凄く有り難く思います。感想を書き始めたばかりなので、文章力は拙く恥ずかしいですが、今後も少しずつ読み終わった本の感想をアップしていきたく思っています。今後とも宜しくお願い致します。
      2023/03/04
  • 5月25日、俺は勇躍して近所の本屋に行った。本屋大賞一位作品の文庫本が発売されたからだ。俺は一位作品を「流行小説の窓」としている。目当ての「52ヘルツのクジラたち」は置いてなかった(10日後の現在まで未だ入荷していないので、いわゆる取次屋のイジワルというヤツかもしれない)。呆然としていたその時、平積みの茶色系の文庫本が話かけてきた。

    「何をお探し?」

    よく見ると、帯には「52ヘルツ」と同年「2021年本屋大賞第2位!」というピンク文字が踊ってる。文庫本は「あなたにはコレ」と言って「販売BOOK全品新品ポイント10倍」という情報を教えてきた。「付録がついていると楽しいでしょ」コイツ俺がクーポンに弱いのを知っていやがる。何処で知ったんだろう。

    コミュニティハウスの中にある図書室のレファレンスコーナーにいる小町さゆりさんが、「何かを探している人たち」に提案する本のメモには、必ずちょっと斜め横だったりの思いもかけない本が記載されている。付録も付く。それぞれの主人公たちは、その本をヒントに新しい人生に踏み出すという短編集だった。読書家にはとっても魅力的なストーリー。

    なるほど、今どき、とっても読みやすい文章。小町さゆりさんは、ある時は白熊、ある時はマシュマロマン、ある時はベイマックス、ある時は「らんま1/2」の早乙女玄馬のパンダ、ある時は鏡餅‥‥と、その姿の描写にさえリズムがある。それに、短編の中の脇役たちが他の短編でも登場して重要な役割を持つというのも今どきと感じた。

    よし、これで「流行小説の窓」は開いて閉じた。もう「52ヘルツ」はいいかな(←オイオイ)。

    • kuma0504さん
      マメムさん、お返事ありがとうございます。
      あ、27年間じゃなく、17年間でした!すみません。27年間だとSNSもない頃から使ってることになっ...
      マメムさん、お返事ありがとうございます。
      あ、27年間じゃなく、17年間でした!すみません。27年間だとSNSもない頃から使ってることになっちゃう(^ ^;)。ブログの頃の仲間から誕生日プレゼントでもらったのです。

      小町さんは、自分の体型がいろいろ思われているのは承知の上だと思います。それでもきっといくつかの本や人との出会いで、それを克服してきたのが、あの姿なんだと思う。
      2023/06/06
    • マメムさん
      kuma0504さん、お返事ありがとうございます。
      お誕生日にアイコンとは珍しくて素敵ですね♪
      小町さんの体型は、効率重視の省エネでテキパキ...
      kuma0504さん、お返事ありがとうございます。
      お誕生日にアイコンとは珍しくて素敵ですね♪
      小町さんの体型は、効率重視の省エネでテキパキこなしてきた勇姿なんでしょうね^_^
      2023/06/06
    • kuma0504さん
      マメムさん、こんばんは。
      なにしろ、ブログ仲間ですから、名前も顔も知らない方ですし、ブログ創世記には誕生日も公開しているし、メールも送れたの...
      マメムさん、こんばんは。
      なにしろ、ブログ仲間ですから、名前も顔も知らない方ですし、ブログ創世記には誕生日も公開しているし、メールも送れたのです。画像を送り合うとか簡単にできるのですね。そういえば、現代ではちょっと考えられませんね。
      2023/06/07
  • こんなにもあたたかい作品をありがとうございます。
    キャラ設定、展開、ストーリー、全部好きです。
    中盤くらいから急激に面白くなってきて、最後までほんわかしながら、ニタニタしながらあっという間の読了でした。ドラマにすると絶対面白い系ですね!

    • マメムさん
      初コメです。
      ジブリっぽいアニメでも良さそうですよね。
      初コメです。
      ジブリっぽいアニメでも良さそうですよね。
      2023/06/15
    • にゃごさんさん
      コメントありがとうございます。
      それもまた良しですね!
      コメントありがとうございます。
      それもまた良しですね!
      2023/06/16
  • 区立の公民館の図書室で働く小町さゆりと森永のぞみが「何をお探しですか」とレファレンスを各章ごとにして、その人に合った本を探してあげるというファンタジーな作品。


    第一章は婦人服販売部員の朋香21歳。朋香は地方から東京に出てきて田舎ではバリバリのキャリアウーマンということになっていますが実際は…。

    第二章は家具メーカー経理部で働く涼35歳。アンティーク好きがきっかけで知り合った10歳年下の恋人比奈がいて結婚したいとは思っていますが…。

    第三章は元雑誌編集者の夏美40歳。娘の双葉を生んでキャリアを失ってしまいます。

    第四章は30歳のニート浩弥が十二年ぶりの同窓会にタイムカプセルに入れた恥ずかしい将来の夢を回収しに行きます。

    第五章は定年退職をした65歳の正雄が趣味がなく妻に熟年離婚をされるのではとあせっています。


    図書室のレファレンスコーナーで小野さゆりがひらめきで探した本がみんなはまってハッピーになるというめでたし、めでたしなお話ばかりです。

    第四章はニートの浩弥が図書室で働くことになり、浩弥がとても大切にしていた友だちの夢も叶うという、私は一番好きなお話でした。

    各章の人物が他の章にも登場するという連作短編集です。


    2021年本屋大賞第2位。
    文庫版は著者の青山美智子さんの
    「ヒントはいつも、寄り道、迷い道で ひょこっ と現れる。想定外だからこそ嬉しいサプライズ。お探し物が見つかりますように」
    というメッセージカード入り。小町さんが手作りしてみんなに配っている羊毛フェルトの小物の写真も載っています。

  • 5篇の短編集
    羽鳥コミュニティハウスの図書館にふらりと立ち寄った5人の悩みを持った人々。司書の小町さゆりさんに本を選んでもらうと、注文とは種類の違う本が一冊混じっており、しかも羊毛フェルトの付録つき。
    本を読み付録を手に、少しづつ悩みの意味を知り自分自身と向き合っていく。そして、周囲の人々のありがたさにも気づいていく。
    どの話も優しく、共感しながら読み進めました。
    それぞれの話の登場人物が繋がっていて、後日の頑張っている姿を垣間見れて、グッときました。
    そして、一冊の本や詩の解釈が様々あり、とても新鮮でした。
    読後は元気がでる一冊でした。

    「これからは本当に…。自分で自分をちゃんと食わせる」

    「世界は信用で回っている」

    「十二個入りのハニードームを十個食べたとして、箱の中にある二つは『残りもの』なんでしょうか」

    • コルベットさん
      ピザまんさん、おはようございます。偶然の出会いが運命を素敵な方向に変えることもあるのかなと。私もこの作品を読んで、ちょっと元気になりました♪
      ピザまんさん、おはようございます。偶然の出会いが運命を素敵な方向に変えることもあるのかなと。私もこの作品を読んで、ちょっと元気になりました♪
      2024/08/13
  • 「何をお探し?」

    区民なら誰でも本を借りられる小学校に併設されたコミュニティハウスの図書室。そこには司書を目指すために実務経験を積んでいる『森永のぞみ』さんと湯婆婆……、ではなく司書の『小町さゆり』さんがレファレンスコーナーに控える。

    本作は5人の性別も年齢も境遇も異なる人が、湯婆婆……、ではなく司書の『小町さゆり』さんの選書と『付録』によって、それまでの日常から一歩だけ歩みを進め、世界と自分の見方を変えていく。

    青山美智子さんの作品は伏線ではないが、別の章に別の登場人物が見え隠れするのが特徴的であり、本作も様々な場面で人々が交錯する。いずれも心穏やかな気持ちにさせる作品でした。

    と言った所で少し脱線です。

    文庫本の帯にデカデカと『本屋大賞 第2位!』と飾られている本作ですが、皆さんは『2位』と『ノミネート作』と、どちらの表現が印象良いと感じますか?

    本作を手に取る際にふと感じたのですが、作家さんから見て『2位』と順位付けられた自分の作品に「1位を獲れなくて、ごめんね。」とか「悔しい」といった気持ちを抱くこともあるのでは?と思うと、『ノミネート作』と書かれる方が、まだ気持ち穏やかにいられたのでは?と思いました。

    素晴らしい作品であることは変わりないのに誰かの物差しで測られ、格付けされるという現実に、ちょっとだけ生き辛さを感じますよね。そんな気持ちでいる私に、湯婆婆……『小町さゆり』さんはどんな『付録』と本を選書してくれるのだろう。

  • どんどん読める小説でした。一章から五章まで、全て違う話かと思いきや、どこかで繋がっている。
    第三章のみづえ先生の言葉一つ一つ、いま子育てしているわたしにとても沁みました。
    読み終わった後、心があったかくなり元気が出ます。とてもおすすめです!

  • やっぱり青山美智子さん大好きです!!
    長い人生で道に迷った時に読みたい本ですね!

    小町さんのキャラクターも良い!
    (勝手に銭天堂の紅子さんをイメージしてしまいました。)
    今回の内容は自分にもすごく覚えがあったり、まさに今それ!の状態だったり。
    少しのきっかけをもらって、自分で選択して道を切り開いていく。
    素直な心や勇気や強い意思がないと難しいものなのではないでしょうか。
    逆に言うと、実は心の奥底にそれだけの気持ちを持っていたからこそ小町さんに巡り会えた気がします。

    少し見方を変えるだけで、違う景色が見える。
    考え方も同じかなと思います。
    またしても心が洗われるような素敵な世界に呼んでもらえて嬉しかったです。

    • あじょ子さん
      Manideさん

      コメントありがとうございます!
      これからよろしくお願いします★

      私も青山美智子さんにハマっている一人です!笑
      読むと心...
      Manideさん

      コメントありがとうございます!
      これからよろしくお願いします★

      私も青山美智子さんにハマっている一人です!笑
      読むと心が綺麗になっていく気がします。
      そうですね、文庫になるのを待ち望んでます♪
      2023/03/13
    • こっとんさん
      あじょ子さん、はじめまして♪
      フォローありがとうございます。
      私も銭天堂の紅子さんに一票!
      絶対同一人物ですよね笑
      これからもよろしくお願い...
      あじょ子さん、はじめまして♪
      フォローありがとうございます。
      私も銭天堂の紅子さんに一票!
      絶対同一人物ですよね笑
      これからもよろしくお願いします♪
      2023/03/13
    • あじょ子さん
      こっとんさん

      こちらこそありがとうございます★
      紅子さんの副業ですかね?笑
      また違う作品でもお会いしたい素敵な方でしたね!
      よろしくお願い...
      こっとんさん

      こちらこそありがとうございます★
      紅子さんの副業ですかね?笑
      また違う作品でもお会いしたい素敵な方でしたね!
      よろしくお願いしまーす♪
      2023/03/13
  • 地域のコミュニティハウスの奥にある図書室に
    白くて大きくな女性の司書さんがいる。

    その人は「何をお探し?」と尋ねてくれる。

    その物語の主人公は考える
    「私は何を探しているのだろう」

    司書さんは、少しの会話からいくつかの本のリストとおまけを渡してくれる。
    その本との出会いが、主人公たちに気付きと前進を与えてくれる、そんなお話たち。

    青山美智子さんの連作短編は本当にやわらかい。
    小さなきっかけをつかむ主人公たちが羨ましくもあり微笑ましくもあり…。
    さらーっとじんわり読めるので、物騒な本を続けて読んだあとには、ぴったりの1冊。

    第5章より

    「作る人と売る人と読む人、本て全員のものでしょ」

    「本を必要としてる人はいつもいるの。誰かにとって大切な1冊になる本との出会いが、本屋にはあるんだよ。」

    本に限らず、自分が好きなもの全てに当てはまる
    この言葉が何だか人生の糧になるような気がする。

  • 今の私にぴったりフィットした本でした

    二章の諒 35歳の話は、今の私の悩みと同じものでしたし、夏美40歳の話はまさに今日の出来事とリンク!!

    様々な例えで小町さんを表現するのも見どころ!
    私は銭天堂の紅子さんを想像しました

    そして桐山くん!グッジョブです!!

  • 私も悩みのある時には、図書館や本屋さんに行く癖がある。本に囲まれていると落ち着くし、あの独特の静けさが好きだ。そこでその時の自分に合った本に出会い、読むと意外に悩みが解決へと向かう時もある。

    この現象ってなんか凄いよね〜なんて思ってたら、この本の最後に出てくる、ベイマックス似の鏡餅のような司書の小町さんのある言葉がその答えだ!そういうことだったのか!

    ここでその言葉書きたい...けど、これを書いてしまってはこの本を読む楽しみが...あああ伝えたい...けどやっぱり我慢するね...( ・᷄ ̫・᷅ )

    様々な世代の人達が出てきて、様々な状況の悩みがあって、それが司書小町さんのおすすめ本(おすすめ羊毛フェルト?)で新しい人生の扉を開けていく。是非、今悩みを持っている人に読んでほしい。

    人生を今よりさらに豊かにしてくれる本。
    素敵です♡

  • 連作短編集。小学校に併設の公民館(?)にある図書室になにかしら人生の悩みを抱えた人たちが訪れる。そこで司書の小町さんが勧める本を読んで何かしらの気づきを得る、そんなストーリー。普通この手のお話だと、導き手が結構でしゃばってくるモノだけれど、本作の司書の小町さんは存在感はすごいが、自己主張はすくない。各編の主人公たちが、借りた本やその付録をきっかけに勝手に気づいていく…。「どんな本もそうだけど、書物そのものが力があるというよりは、あなたがそういう読み方をしたっていう、そこに価値があるんだよ」明日からまた仕事、少し勇気と元気をいただいた。

  • 2021年の本屋大賞第2位。書店員さんってこういう感じの本が好きよね。

    もはや安定のこの作者さん。今回は図書室の司書さんが、何かを探している人々に最適な本を選んでくれ、ついでに全く関係なさそうな本も1冊勧めてくれた上、羊毛フェルトで作った“付録”までくれる。
    その全く関係なさそうな本(実在する!)がなかなか素敵な本で、それを勧められた人がそこから自ら動いてこれからの生活や生き方を切り拓いていくところが良い。
    パラレルキャリアが語られたり、夢を追いながらも女のほうがリアリストだったり、育児やニートや定年退職後の生活感も溢れて、相変わらず巧いと思うしウルッときたりホロッとしたりもする。
    ただ、新鮮な驚きや感動は薄く、5つの話、どれも良い話だったと思いつつ、だが、この作者さんだったら、もはや違うテイストの話を読みたいと思った。←約1年前「ただいま神様当番」を読んだ時に書いたことと同じようなことをまた書いてしまった。


    以下、蛇足。
    折角のいい話に無粋なことを承知しながら、仕事柄、どうでも良いことだが気になることが散見。
    お仕事小説のようなところもある話なので、その辺りのことはしっかりしておいて欲しくて、ひとつだけ書いておくと、経理の仕事について誤解がある。
    『ギャンブルもチャレンジもない。淡々としていてドライで、燃え盛る情熱など不要な仕事』とあるが、経営の羅針盤を自負して仕事をしている経理の人に対してこれはとても失礼な見方。
    また、給与計算というのはその人の勤怠に関係するので一般的には人事労務の仕事であって、諒くんのような経理の人が年末調整や賞与計算で忙しいということはありません(振込みの手続きはやるけどね)。
    これ以外にもパラレルキャリアの進め方や出産後の配置転換などまだあるが、蛇足のほうが長くなるので止めておく。

  • 図書館の返却本コーナーにあったので、なんとなく手に取ってみました。
    Xでもよく見かける表紙だったので気にはなっていたのですが、読みたいタイミングで出会えてラッキー!

    短編が5編収められていて、主人公は20代から60代までと幅広い。
    職業も悩みもそれぞれですが、どの登場人物の悩みも「一度は自分も考えたことがあるな」と感じる内容ばかり。
    これが、この本が多くの人に読まれている理由なのかもしれません。

    二十代の頃の私は、「自分の仕事は誰にでもできる」と思い込み、肩書の派手な職業に憧れていました。
    いかに自分のことをわかっていなかったか。今思うと、ちょっと恥ずかしいですね(笑)。

    そして第二子出産後に職場復帰した時は、まさに“夏美”のようでした。
    自分のやる気と、周囲の期待がまったく反対を向いていたあの頃。
    マミートラック問題に直面して、彼女と同じような理由で転職したことを思い出しました。
    まさか本の登場人物と似たような人生を歩んでいたとは!

    読書をしていると、過去の自分を自然に振り返ることができますね。
    「あの時のあれがあったから今の自分がある」と気づく瞬間が、最近増えました。
    小町さんが夏美に言った言葉――

    「どんな本もそうだけど、書物そのものに力があるというよりは、あなたがそういう読み方をしたっていう、そこに価値があるんだよ」

    この言葉の通り、私も少しずつ実践できているのかもしれません。

    青山美智子さんの小説は、どれも読者を本を通してそっと応援してくれるような優しさに満ちています。
    この本も、“気づき”を与えてくれ、前向きな気持ちにしてくれる一冊でした。

    そして何より、この本の中に「私が本を好きな理由」がいくつも見つかったのが嬉しかったです。
    その中の一つ。きっとこれが、私が読書を愛してやまない理由なんだと思います。笑

    「でもね、私が何かわかっているわけでも、与えているわけでもない。皆さん、私が差し上げた付録の意味をご自身で探し当てるんです。本も、そうなの。作り手の狙いとは関係のないところで、そこに書かれた幾ばくかの言葉を、読んだ人が自分自身に紐づけてその人だけの何かを得るんです」

    ――明日、会社帰りにまた図書館に寄ろう。
    そんな気持ちにさせてくれる本でした。

  • 少し前に娘におすすめして買った本。
    『人魚が逃げた』を読んだついでに娘の本棚から拝借。

    悶々とする日々、何もかもが上手く行っていない主人公達。
    ひょんな流れで、コミュニティハウスの図書室司書の小町さんと対峙。
    「何をお探し?」
    しどろもどろに答えると、謎の一冊の紹介と共に羊毛フェルトの付録を手渡される。
    一話目の小町さん登場から、おもむろに取り出す羊毛フェルトのくだりまでは勢いがあった。
    ただ、著者の作風としても、またこの作品の中の章間をとっても、ややワンパターンなきらいがあるため、その後はすこーしマンネリを感じたかな。
    でもそれはある意味安心、安定。
    「置かれた場所で咲きなさい」的な自己の人生再認識物語。

    章間の登場人物のちょっとした繋がりが多くて、あれこれって?というのが多かった。
    少し戻って確認すると、ああやっぱり、すっきりー。
    見逃したのもありそう。。

    解説、石井ゆかりさん(物語の中にも登場する『月のとびら』の著者)はこの物語をファンタジーだと言い切る。
    そうね、何事をも超越したかのような小町さん、ふとしたきっかけでちゃんと自分と向き合える主人公達、そして舞い込む新しい風。
    現実はこうも都合良くはいかないことは分かっている。
    それをファンタジーだと言い切ってしまうくらいの潔さがあった方がいいのかも知れない。

    ファンタジーだって発想の転換と一歩踏み出す勇気ががもたらされるならいいじゃない。
    むしろファンタジーだからこそ?
    『人魚が逃げた』にも通ずる、リアリティとはなんぞや、物語の力とはなんぞやを考えるに至った。

  • クリスマスに開催された、とあるオンライン本の交換会で届いた本。ブクログでよく見かけるけど、贈られないと読まずに終わってたかも。
    図書館行くとお目当ての本以外が気になったりするよね〜なんて思いながら読み進めた。

    大した仕事じゃないと思いながら働いている女性、起業したいサラリーマン、卑屈になっているニート男性、出産で出世街道から外された女性、定年退職後人生を持て余している男性。皆さんなかなかに燻った毎日を過ごしている。そんなとき立ち寄った図書館のレファレンスコーナーでお探し物の本を紹介してもらう。そして何冊かある本の中に異質な本が必ず一冊入っていて、その本がターニングポイントになる、というお話。

    立場は違うけど、皆さんのモヤモヤは共感できて、まあまあしんどかった。でも視野が広がっていく感覚はスッキリしていてよかった。

    本当に探しているものってありそうなところにはないんだよね。失くしたものだってなんでそこにあるの⁈っていうところで見つかるんだから。

    思わぬところに探し物はある。意外と身近に。
    視野を広げるだけじゃなくて、違う方向を見る、見方を変えるって大切だなと思った一冊。

  • 本のタイトルに惹かれて購入。
     各章ごとにそれぞれ悩みごとなどを抱えている人たちに司書の小町さんがセレクトした本たちがそっと背中を押してくれる作品。
    読んでいると気持ちがほっこりして読み進めてしまった。

    個人的には1章の主人公が自分と重なってとても共感した。私も仕事に対してモチベーションを持てずに
    悩んでだけど読んでいく中で「ああ、こういう考え方や捉え方をしてもいいかもな」と思った。
     
     また、ある文章の中で人生をメリーゴーランドに例えているのを見てハッとした。自分も周りの人の後ろ姿を見てとても嫉妬して羨んでいるけど、メリーゴーランドは先頭もビリもないと聞いて自分だけが悩んで、苦しんでるわけじゃないんだなと思った。 
     小町さんがいる図書室にとても行きたくなった。

  • 人生なかなか思うようにいかないよね

    この本は人生の処方箋のよう
    暖かく手を差し伸べてくれたり、
    背中をおしてくれたり、
    心を軽くしてくれたり、
    そんな気持ちになる。
    そして繋がり

    多くの人が、この本や
    青山さんの小説を
    好きな理由がそこにあった

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著者プロフィール

1970年愛知県生まれ。横浜市在住。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。2年間のオーストラリア生活ののち帰国し、上京。出版社で雑誌編集者を経て、執筆活動に入る。第28回「パレットノベル大賞」佳作を受賞。デビュー作『木曜日にはココアを』が、第1回「宮崎本大賞」を受賞する。『お探し物は図書室まで』で2021年「本屋大賞」2位に、『赤と青とエスキース』で2022年「本屋大賞」2位に選ばれる。他の著書に、『鎌倉うずまき案内所』『ただいま神様当番』『月曜日の抹茶カフェ』『マイ・プレゼント』(U-ku氏との共著)『月の立つ林で』『リカバリー・カバヒコ』等がある。

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