奇妙な漢字 (ポプラ新書 234)

  • ポプラ社 (2023年1月12日発売)
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本棚登録 : 211
感想 : 20
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  • 本 ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591176030

作品紹介・あらすじ

この世には、普段あまり見かけることはない、
奇妙な漢字が多数存在します。

それらの意味、その字に対するコメントなどを記していきます。
ビジュアル的に目立つグラフィカルな字が多くインパクト大!

漢字の起源や、なぜこんなに奇妙な漢字が
存在するのかなども徹底的に探り、
教養書としても読める一冊に。

感想・レビュー・書評

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  • 漢字が好きなのです。
    でも、だからと言って別に、知識があるわけではないので、この本は新鮮で、驚きと笑いと…つまりはそれなりに満足したと言うことです。
    実在する漢字しか載ってないそうですが、実在とは言っても大昔の書物にあるものや中国で使われていた字、則天武后が作らせた文字、石器に書かれた文字まで載っているので、半分はどうでも良いような気がしましたし、クイズ番組でよく見かける、漢字好きならこのくらい読めるだろな字も載っているのですが、それ以外はおもしろ!と感じた文字が多かった。
    漢字ごとの解説に添えた作者の感想のようなものも、嫌いじゃなかったです。突っ込みたくなる気持ちもわかるわぁ。

  • 私の記憶に残っている限り、自分の意志でしっかり最後まで読み切った最初の本は公文式でもらった漢字辞典だったように思う。それか、もしかしたら『はれときどきぶた』かもしれないが。

    いずれにせよ漢字は好きなので、書店売り場で見つけた珍妙な表紙の本書はすぐさま手に取ってしまった。

    〈第四章 読めそうで読めない漢字〉はそうかなあ?という感じではあったが、まさかの甲骨文字や則天文字までも収録されているのには驚き。則天文字が全部で10何個しか無いとは知らなかった。本書にはその一部が載っているが他のも調べてみよう。
    一方で、誤って伝わった譌字や創作漢字までいくとさすがにマニアックというか、異物感が強くてあんまり惹かれないものだった。『中华字海』はともかく『譃字尽』のはちょっとさすがに、ねえ。けどあれか、則天文字も創作漢字なのか。うむ、奥深過ぎる漢字の世界。

    著者・杉岡幸徳先生のセルフノリツッコミ紹介には最後まで慣れなかったな。漢字に対してやたらと不必要なまでにネガティブなコメントが多いのに辟易。

    「玊」(シュク)(p211)、「巛」(セン)(p259)の字は確かに感動。しかもちゃんと変換して出て来る!


    1刷
    2023.2.9

  • 本当に存在するのか疑いたくなるようなアウトサイダーな漢字を集めた本。
    グラフィカルでアートな漢字や手抜きを疑われる漢字、権力を示す為に勝手に作った漢字など、存在すら知らなかった漢字が多くて読んでて楽しかった。
    作者のツッコミもクスッとさせられて面白い。
    この本に載っている一部の漢字は現代でも使用されている為、実際に打ち込んでみたら本当に変換出来てちょっと興奮した...

  • なんて奇妙な・・・だが、これらは実在する漢字だ。
    これら468の漢字が存在するかを、分かり易く解説する。
    ・はじめに ・世にも奇妙な漢字の世界へようこそ
    ・本書の見方 ・知っておきたい用語 ・書体の変遷
    第一章 形が奇妙な漢字  第二章 読み方・意味が奇妙な漢字
    第三章 アートな漢字  第四章 読めそうで読めない漢字
    第五章 動物の漢字   第六章 何かがおかしい漢字
    第七章 何故奇妙な漢字が存在するのか
    ・おわりに  COLUMN、索引、主要参考文献有り。

    漢和辞典に載ってる漢字の他、中国の金石文、古文、籀文、
    篆字、本字、異体字、俗字、則天文字、戸籍統一文字、闕字、
    「康煕字典」や「字鏡集」に登場する漢字など。
    日本では、室町時代の「運歩色葉集」に登場する漢字や、
    江戸時代の式亭三馬や恋川春町の本の中の創作漢字。国字も。
    何だこりゃ?という字でも、ちゃんと意味があるのが楽しい。
    また、漢字はあっても意味不明だったり、
    則天武后が作らせた漢字が何ともアートだったり、
    江戸時代の創作漢字は面白いし、国字はえ?な感じがする。
    解説がツッコミ主体なのはご愛敬。
    字と意味の違いの差には、ぼやきたくもなるでしょう。

  • こんな漢字があるの?!というものが多かった。もちろんビャンビャン麺(変換に出てこなかった……)も掲載。眺めるだけでも楽しい。珍しい漢字を見たい人に。

  • 学生時代、テストで名前を書くときもっと自分の名前の画数が少なければなあと思っていました。

    本書に出てくる最も画数が多い漢字は、「たいと(䨺の下に龘)」で84画。その次はビャンビャン麺のビャンで57画だそうですから「たいとビャン」という名前なら141画になり、テストどころではなくなりそうです。

    漢字好きにはたまらない一冊。こんな楽しい本を読める平和に感謝したいです。ありがとうございました。

  • 存在を疑いたくなる漢字が盛りだくさん。ビャンビャン麺は有名(?)だがその他は全く見た事も聞いた事もない奇怪なものばかり。ところが出典の記載が無い。これは非常に残念。巻末にある参考文献を辿るか検索するしかない。とはいえこれだけ集めた本はあまりないだろう。面白かった。

  • 図書館の新刊にて、面白そうだったので借りて読了。

    本当に見たこともない漢字が盛りだくさん。
    意味が伝わっていない(つまり不明)の漢字もこんなにあるんだと初めて知りました。

  •  なんじゃこりゃ!?冒頭に登場する漢字はバラエティ番組で数回見たことがあるが、他の漢字たちには、あまり出くわした記憶がない。左右で点対称になっている字であったり、一つの漢字を四つ以上合わせて一字を形成していたりと、造形を眺めるに際して、ニヤニヤしたり、苦笑したり、「どないせえ」という気持ちになったりと、というページのオンパレード。「一読の価値アリ」というよりも斜めから眺めるような本で、凝視すれば、夢に登場し、魘(うな)されること
    必至。

  • <目次>
    はじめに
    第1章  形が奇妙な漢字
    第2章  読み方・意味が奇妙な漢字
    第3章  アートな漢字
    第4章  読めそうで読めない漢字
    第5章  動物の漢字
    第6章  何かがおかしい漢字
    第7章  なぜ奇妙な漢字が存在するのか

    <内容>
    ちょっとがっかりな感じ。それは漢字の解説部分が雑。中国の『中貨字海』が8万字以上の親字が登録されているらしいが、これをベースに眺めながらチョイスしたようだ。変な漢字が多いが、一部江戸時代の文化人の創作を除けば、中国で作られたようだ。象形文字も載り、漢字の知識は増えるだろう。

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著者プロフィール

作家。兵庫県生まれ。東京外国語大学大学院ドイツ語学科在学中から世界を放浪し、その後執筆稼働に入る。著書に『奇妙な祭り――日本全国〈奇祭・珍祭〉四四選』(角川新書)、『世界奇食大全』(文春新書)、『ゲオルク・トラークル、詩人の誕生』(鳥影社)など多数。ウェブサイト:http://sugikoto.com/

「2020年 『世界の性習俗』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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