- Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591177464
作品紹介・あらすじ
<内容紹介>
すてきな芸術とおいしい料理
それだけあれば、明日も幸せ
・・・
イルミネーションに飾られた小さなサーカステントにキッチンカー、お腹がぐうと鳴るいい香り。それらに出会ったあなたは運がいい。
そこは期間限定で現れる幻のビストロ「つくし」。
猫を思わせるギャルソンとシロクマのようなコックが、抜群においしい料理で迎えてくれる場所だ。
キッチンカーの赴くままに店を開く「つくし」だが、きまっていつも芸術のある場所に現れる。ピアノの演奏が聞こえる野外劇場、絵画が飾られたマルシェ、映画が上映されている砂浜……。
おいしい料理と素敵な芸術は最高のマリアージュ。弱った心と体をふっくら満たしてくれるので、どうぞ夢のようなひと時を楽しんでお帰り下さい。
<著者プロフィール>
第1回おいしい文学賞(ポプラ社)にて最終候補。2020年『縁結びカツサンド』にてデビュー。他の著書にキリンビール公式note×ポプラ社とコラボした『うしろむき夕食店』など。
感想・レビュー・書評
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ちょっと目を引く表紙とこの前に読んだ「うしろむき夕食店」がすごくよかったので、こちらも期待して読みました。
キッチンカーで旅しながら、お客様に世界で一番おいしい料理を提供する、ビストロ「つくし」、シェフとギャルソンは兄弟で、目的は人探し。…。各地を周り、お客様の求める最高の芸術と最高お料理を提供する時は、何物にもかえがたい極上の時間…。
読み終えてみて、ちょっと残念なことにリアルでフランス料理にも芸術にも縁遠い生活をしてきたので、その情景を思い浮かべられないってことが残念でした…。読み手が変われば、きっと癒しを得られる作品なのではないかと思います。あぁ…、フランス料理とか芸術をもっと身近に感じられる生活がしたいっ!!すきだらけに囲まれて過ごしたいなぁ(^-^;詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
☆4
期間限定で現れる幻のビストロ「つくし」。
猫を思わせるギャルソンとシロクマのようなシェフが、あなただけのために作るスペシャリテで迎えてくれる特別な場所です❁⃘*.゚
スペシャリテだけでなく、旬の果物を使用したフルーツシャンパンや前菜の盛り合わせがとっても美味しそうです!(読んでいるだけで、お腹が空いてきます...)
素晴らしい芸術の数々と美味しそうなたくさんのお料理に魅了され、心が(お腹も)満たされました!
また読み返したいと思える素敵な作品です(*´˘`*) -
だらけの一冊。
美味しそうな食だらけ。
素敵な芸術だらけ。
ツンと沁みる言葉だらけ。
そんな、〇〇だらけで満ち溢れたストーリーはキッチンカーで移動する期間限定のビストロ「つくし」が悩める子羊たちをいざない、食で言葉で癒してくれる。
食×癒しは定番だけれど、こちらは一夜の夢のような、夢心地が一つの隠し味。
そして食だけじゃなく文化や芸術も心満たすもの、というのが新鮮だった。
芸術を本に置き換えてみるとストンと腑に落ちる。
共感し、感動することが心の栄養になる。
美味しい一皿で心は満ちる。
心を労ってこその自分だと改めて思う。 -
イルミネーションに飾られた小さなサーカステントにキッチンカー、お腹のなるようないい香り。出会えたらあなたは運がいい。そこは期間限定で現れる幻のビストロ「つくし」。
あなただけのために作られるスペシャリテ。素晴らしい芸術と味わう料理は、世界でいちばんおいしい料理。
芸術ある場所に現れる幻のビストロ「つくし」と、そこを訪れるお客様の姿を描くおいしくて優しい小説です。
某文学系イベントに行った際購入した、出版社さんの福袋に入っていた一冊。
本当にタイトル通り「すきだらけ」にふさわしく、数々の美味しく美しい料理、素晴らしく情熱的な芸術、優しく温かな人々と「好き」なものに満ちたお話。また、シェフやお客様たちもどこか「隙」があるのも人間らしくて愛おしい。
各地を巡りながらおいしい料理を提供し、訪れた悩める人たちの背をそっと押してくれる、一歩踏み出す勇気をくれるような小説です。
静かな夜に、ワインでも飲みながら読んだらきっと素敵だろうな。
こんなビストロがあったら、ぜひぜひ行ってみたい。
出てくる料理もどれも美味しそうなんですが、私のフランス料理知識が薄いせいでどうも脳内でぼんやりとしか想像できないのが悔やまれます。 -
兄弟で営むビストロの物語。キッチンカーでありながら、料理はフランス料理、食事は、テントの中とは思えないこだわりの空間でサーブされる。
出てくる料理の名前が凡人には難解なものが多くて、イメージしづらかった。ストーリーもシンプルなのに、なかなか人物相関図が頭に入らなかったので、星3つかな、、、 -
寝る前の読むとお腹が鳴ってしまう…
それほどにお料理の描写が繊細で美味しそうだった。
兄弟の旅路で開かれるサーカステントのレストランが素敵。
お料理に癒される人々との交流もどこかで話が繋がっていて面白かった。
今夜はヴァン·ショーを飲みながらゆっくり読書を楽しもうかな。 -
素晴らしい芸術とおいしい料理は最高の幸せ(^^)実はシェフはある人物を探しているが?
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白熊さんのようなシェフ・有悟と、黒猫さんのようなギャルソン・颯真が営む移動ビストロ「つくし」。いとうあつきさんの表紙画はイメージであって、「満月珈琲店」のようなファンタジーではないのですが、美しいものと美味しいものを味わうことの幸福感に浸されました。有悟が作る素晴らしいコース料理にとろけてしまう頭を、マダムとの約束を果たすために「翁」を探す旅のストーリーが引き締めてくれます。
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世界は「好き」でひろがっていく。
有悟と颯真の兄弟はキッチンカーで旅するビストロを営んでいる。
ある日有悟が自分を支援してくれた「翁」に会いたいという。2人は翁探しの旅に出る。
料理は美味しそうだし出てくる人々は素敵だしでじっくり噛み締めるようにして読んだ。