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Amazon.co.jp ・本 (206ページ) / ISBN・EAN: 9784591182321
作品紹介・あらすじ
経験に裏打ちされた、本質を突く視点が斬新!
宇宙の最先端を知る旅に欠かせないガイドです!
――宇宙飛行士 山崎直子氏
もし宇宙のことを何も知らなくても、
夜空を見上げふと興味を持ったなら、
この本は大きな世界への入口となるでしょう。
――宇宙探査エンジニア 小野雅裕氏
数キログラムの超小型衛星や日本人宇宙飛行士が月面に降り立つ予定のアルテミス計画など、目覚ましいスピードで進んでいる宇宙開発。そこに異業種から飛び込んだ著者が、宇宙の成り立ちからロケットの仕組み、惑星探査の最前線まで、宇宙について知っておくべき基本をわかりやすく綴る「挫折しない宇宙の入門書」。
◎目次(一部抜粋)
第1章 探査機はなぜ最短距離を飛ばないのか
・SLIMの月面着陸を30万人以上が見守った
・探査機はまわりの力をうまく使って進む
第2章 衛星はなぜ地球のまわりを回っているのか
・一辺が10センチの超小型衛星も登場
・日本の高校生が主体となって作った超小型衛星も宇宙へ
第3章 ロケットはどう進化しているのか
・ロケットは地球の自転の力を使うこともある
・リサイクルできるロケットも登場
第4章 宇宙はどのように生まれたのか
・宇宙の膨張を加速させているダークエネルギー
・ビッグバンの証拠はどのように掴んだのか
第5章 「地球外生命」は本当に存在するのか
・「第二の地球」を探査する
・サンプルリターンで星の成り立ちを調べる
第6章 惑星探査の最前線では何がわかってきたのか
・火星には水が存在している
・金星で生命を探す
第7章 地球と宇宙の環境をどう守るのか
・隕石衝突を回避することは地球防衛のひとつ
第8章 「宇宙視点」を持つと、世界観が変わる
・世界観を変える「オーバーヴュー・エフェクト」
プロフィール
福岡県出身。カナダのブリティッシュコロンビア大学で数学と生命科学を学び、プリンストン大学で歴史学の博士号取得。ハーバード大学で歴史を教えた後、ケンブリッジ大学ウォルフソンカレッジ、カリフォルニア大学バークレー校、マックス・プランク数学研究所、オックスフォード大学ペンブルックカレッジと数学研究所で数学史の研究を進める。2022年にJAXA宇宙教育センター長に就任。2024年よりJAXA東京事務所にて勤務。
感想・レビュー・書評
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「宇宙」に関する本3冊目です。
前に読んだ『宇宙とは何か』、『宇宙はなぜこんなにうまくできているのか』に比べると、前著は宇宙の成り立ちや仕組み中心だったように思いますが、この『宇宙はなぜ面白いのか』は「宇宙」へ行くという話が中心だったように思います。
宇宙開発の中でも地球観測などをしている衛星(サテライト)ロケットの打ち上げ。
反対にUFOは地球に来たことがあるのか。
宇宙人が昔はいたかもしれない惑星として火星が挙げられています。
そしてまた地球の問題として大切なこと。
宇宙に核兵器を持たない「宇宙条約」。
隕石衝突にどう備えるか。
最後は1961年4月に「地球は青かった」という言葉を残した、旧ソビエトの宇宙飛行士、ユーリ・ガガーリン。
丸ごと見る地球は「完全に想像以上」だったそうです。
個人のレベルでも「宇宙視点」を持つということが大切ということでした。
宇宙の本、とても面白いです。
読むきっかけを作ってくれた『NHK短歌』に感謝します。
目次
第1章 探査機はなぜ最短距離を飛ばないのか
第2章 衛星はなぜ地球のまわりを回っているのか
第3章 ロケットはどう進化しているのか
第4章 宇宙はどのように生まれたのか
第5章 「地球外生命」は本当に存在するのか
第6章 惑星探査の最前線では何がわかってきたのか
第7章 宇宙の環境と地球をどう守るのか
第8章」 「宇宙視点」を持つと、世界観が変わる -
2024年7月発刊。サブタイトルに「挫折しない宇宙の入門書」とあるように必要最小限度の最新知識を面白く感じられるようコンパクトにまとめてある一冊。
確かに要所要所の専門用語などわからないものもあるのですが、必要最小限度なので知りたければそこからとっかかれるようなまとめ方がとても上手いと感じます。
巻頭の写真もわくわくさせられるインパクトのあるもので、写真に関わる内容部分に触れるとさらにその写真の壮大さを感じます。
QRコードが貼ってあるところが数カ所ありそこの情報もまた興味深い。
特に一番感動したのは天体画像の情報を可聴化するというソニフィケーションというもの。
宇宙を聴くということができることにまず驚き。
そしてこういうものが、YouTubeで普通に見られてしかもQRコードから簡単にアクセスできるということにとても今の時代の良さというか凄さというか、子供の頃よくわからずに言っていた近未来と言うのはこういうことなのかと実感した思いでした。
先日ちょうど野口聡一元宇宙飛行士がジェームズ・ウェッブ望遠鏡の話をしているのをTVで見たばかりなので第4章の宇宙望遠鏡の話がとても面白く感じられました。
水星や金星探査については熱くてあまりできないのかなくらいにしか思ってなかったので第3章のベピコロンボの段差の話もとても興味深かった。
しかしこの一冊の一番の肝と言えるのは実は第7章第8章なのではないかなと思いました。
第7章では宇宙ごみ(デブリ)問題や隕石衝突を避けるための実験、宇宙条約について書かれています。
宇宙のことを考える時案外とこのようなところへ一般人は視点がむかないと思います。
隕石衝突についても、映画や小説のテーマになっても現実味を持って考えてる一般人はほとんどいないのではないかと思います。本章はそれがフィクションではなく現実に起こり得るという話をわかりやすく伝えてくれています。
そこを踏まえて最終章である第8章を
読むととても宇宙視点を持つということの大切さが伝わってくる気がします。
8章に紹介されている様々な国の宇宙飛行士たちの言葉は全て端的に地球への畏敬を感じさせます。
自分たちが日常の中でここに書かれている世界観を変えるオーバーヴューエフェクトを感じることは難しいと思いますが、そういう概念を持つこと、視点を持とうとすることにはとても意味があるだろうと感じさせられました。
この章をあえて作ったことに著者が、より多くの人に宇宙に関心を持ってもらいたいという意図をとても自分は感じました。
巻末におすすめ本が紹介されている点も、本書をきっかけにもっと関心を深めてほしいということでしょう。面白そうな本が多すぎない冊数で紹介されています。
一番最後に絵本の「3びきのくま」が紹介されていることについニヤリとしてしまいました。ニクい
新書ですが、中学生くらいからでも楽しく読めるように思います。
と言いますか、大人はもちろんですがむしろ中高生に読んでほしい一冊です。 -
宇宙に興味を持ち始めたばかりの私のような人にちょうど良いレベルで、その興味を増長するような書き方をして下さっているので終始ワクワクして読み進めました。
宇宙開発って、私が思うより遥かに進んでいるんですね…!
なぜ大人になった今、こんなにも宇宙に魅せられるのか自分でもよく分からないのですが、それだけ宇宙には夢が詰まっているということなんだと思います。今後はリアルタイムで情報を追っていきたいです。 -
●2025年5月26日、東京大学・書籍部にあった。セッションで寄った日。面出し陳列。
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選書番号:843
-
宇宙について、高校生以来全く触れていなかったので
今、どうなっているのかが分かりやすく書かれていた。
宇宙の入門や基礎は、この本である必要はないと思うので、
ある程度最新の情報をさらっと知るのはいいかも。
しばらく宇宙とかに触れていないけど
いまってどうなっているの?を知るのによい一冊。
・探査機は、抵抗や着陸時の衝撃を防ぐために
あえて遠回りをしている
・ブラックホールは、5000光年くらいの大きさのものもあり、はるかに広かった
・ビックバンから各銀河が作られるまでは、想像しているよりも前で地球や太陽系ができたのはほんの最近
・地球でこうやって人がちょこちょことやっているのは、奇跡の時間なのかもしれない
自分や人の営みが小さく思えたと同時に
ロマンを感じた。
他にも本を読んでみようかな -
●2024年1月。slimが五カ国目の月面着陸。ソ米中印→。
●探索機は真っ直ぐ進むには燃料が足りない。減速できずに突っ込んでしまう。くるくる回りながら調整するのがベスト。スウィングバイ。惑星の重力で軌道を曲げる。
●高軌道衛星。静止衛星となる。通信など。低軌道衛星。観測衛星など。
●宇宙とは高度100キロ以上から。大気圏は500キロ超。
●2024年世界で運用中の衛星は9,000機
●一辺10センチ。小型衛星。 -
探査機はなぜ最短距離を飛ばないのか:
SLIM・月面着陸
月の南極・チャンドラヤーン3号
探査機・まわりの力を使って進む
人類は月にいくべきなのか
衛星はなぜ地球のまわりを回っているのか:
宇宙空間はどこからか
6000機以上が連携・通信衛星
一辺10センチの超小型衛星
ロケットはどう進化しているのか:
H3ロケット打ち上げ
宇宙ゴミ
リサイクルできるロケット
宇宙の中にある地球
宇宙はどのように生まれたのか:
宇宙望遠鏡ユークリッド
銀河は2兆個ほどある
ダークマター
ブラックホール
ハッブル宇宙望遠鏡
宇宙の晴れ上がり
地球外生命は本当に存在するのか:
何をもって生命というか
炭素がひとつの決め手
惑星探査の最前線
地球と宇宙の環境
宇宙視点を持つ→世界観が変わる
オーバーヴュー・エフェクト
はじめに
- 宇宙教育の重要性: 現代の子どもたちが科学やエンジニアリングの基礎を学ぶ際に宇宙をテーマにすることが期待されている。
- 一般向けの宇宙理解の促進: JAXAの宇宙教育センターが一般の大人にも宇宙に関する情報を提供し、理解を深めることを目指している。
宇宙探査と技術
- SLIMミッション: 日本の探査機SLIMは、月面への精密着陸を目指すもので、約30万人がその瞬間を見守った。
- 技術の進化: SLIMの技術は、月面に正確に着陸するための新しい手法を実証するものであり、これが他の国でも注目されている。
人工衛星とその役割
- 地球観測衛星: 地球の温度や災害状況を観測するための衛星は、様々な科学的データを提供する。
- 通信衛星: 通信や放送を可能にする衛星の重要性が強調され、これらが日常生活に与える影響についても触れられている。
宇宙の始まりとビッグバン
- ビッグバン説: 宇宙は急激に膨張しているという理論が紹介され、その証拠として宇宙背景放射の発見が挙げられている。
- 宇宙の進化: ビッグバン後の宇宙の温度変化や星の誕生についての詳細が説明され、宇宙の歴史が描かれている。
地球外生命の探求
- 系外惑星の発見: 太陽系外に存在する多くの惑星が発見されており、その中に生命の可能性が考えられている。
- 地球外生命の探査: 日本の国立天文台による「第二の地球」の探査プロジェクトが紹介され、宇宙における生命の可能性についての研究が進められている。
最新の宇宙探査ミッション
- 火星探査: 火星に向けた各国の探査ミッションの進展が報告され、特に中国やアラブ首長国連邦のミッションについて詳述されている。
- 技術革新: NASAのパーサヴィアランスローバーや新しい探査機の技術が紹介され、宇宙探査の未来についての展望が示されている。
宇宙教育の未来
- 教育の役割: 宇宙教育は単なる情報提供にとどまらず、子どもたちの想像力やクリエイティビティを育む重要な要素である。
- 共同学習の重要性: 大人と子どもが共に学び、宇宙についての理解を深めることが強調され、教育者や保護者の協力が必要であることが述べられている。
結論
- 宇宙への関心の高まり: 現在の宇宙開発の進展により、一般の人々の宇宙への関心が高まり、理解が深まっている。
- 未来の展望: 宇宙探査や教育が今後ますます進化し、より多くの人々が宇宙の魅力を感じられる時代が訪れることが期待されている。 -
著者はJAXA宇宙教育センター長を務めた方だそうで、宇宙などの話題に明るくない読者でも理解できるよう、読みやすく書かれています。
SLIM(小型の月探査機)など、最新の話題に触れながら、宇宙の誕生から、衛星やロケットの技術、宇宙開発のこれからと課題などについて幅広く扱っていて、
サラッと読めるのに色々知った気になれる本。
自分にとっては知ってる事が多く物足りませんでしたが、この本はそういう層は対象にしてる訳では無いですね。
子供も使う本棚にこっそり入れてあります。
暇な時にちょっと手に取って、科学の片鱗に触れてもらえたらいいなぁ、と、そんな使い方が良さそうな一冊。
北川智子の作品
本棚登録 :
感想 :

宇宙についての本が続いていますね♪
つい数ヶ月前まで、隕石衝突2%なんてニュースが騒がれていまし...
宇宙についての本が続いていますね♪
つい数ヶ月前まで、隕石衝突2%なんてニュースが騒がれていましたよね(いつのまにかかなり確率が下がったようですが)
目次の項目だけでも、宇宙なんてまるでわからない私なんかにも、かなり興味深い内容になっていますね(^^)
宇宙のことは、私も興味があったので、短歌のテーマが宇宙で、全然わからないので、読みました。
宇宙の本は、もう少し他も...
宇宙のことは、私も興味があったので、短歌のテーマが宇宙で、全然わからないので、読みました。
宇宙の本は、もう少し他も読んでみたいと思っています。
私の選んだ本がよかったのか、そんなに難しくはなかったです。