アルトの声の少女(1) (花とゆめCOMICS)

著者 :
  • 白泉社
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本棚登録 : 17
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・マンガ
  • / ISBN・EAN: 9784592110620

感想・レビュー・書評

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  • 昔、持ってた・・・のでまた読みたいんだけど・・・

  • 昔、従姉の部屋でチョロっと読んで、長らく気になっていて、
    ずーっと後になって入手し、確認した全3巻。
    主人公が少年っぽい体型の女子という、性の未分化を暗示するかのような設定。
    恋愛要素は薄く、主眼は家庭の問題と、女の子同士の友情の濃いぃヤツ。
    アクセントを添えるために男子も登場させている風だけど、
    いっそのこと、いなくてもいいんじゃないかと思ってしまった。
    こういう「男子は添え物」的な趣と、
    少女同士の疑似恋愛感覚っていうのが、
    ある年代までの少女マンガの一区画を形成していた印象。
    舞台は「姫君たちの庭」であって、
    男はまだ、精々その外郭を護衛する騎士の立場でしかなく、
    彼女らの性愛の対象になり得ていなかったという、過ぎ去りし王国の物語。

  • 小学生以来。読み返すと、ここまであからさまでおセンチな感じだったかしらん、と驚く。内田善美の「ひぐらしの森」の数ヶ月後に連載が始まっているのですね。男の子っぽい女の子は誰にも属せず、誰も所有せず、でも人気者で、女の子っぽい女の子はエキセントリックで、正直で、ワガママで、たったひとつ以外は何も要らないという。女子間の愛情、独占、嫉妬は、男女間へと移行するまえのシュミレーションではなく、憧れと諦めと、抵抗と順応が、しっちゃかめっちゃかにブレンドされた、どういう女になるか、という自我の格闘なのだなー。いつの世も思春期はコムズカシク、女子ロールモデルは困難。
    アルトはソプラノの下、女性の低音部のことですが、本来アルトの語意は高い。女性の低音部をアルトというのは、コントラルトの略だそうです。
    Contralt。高いのに対する、の意。ほかに道があるはずと、模索は王道です。

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