陰陽師 (1) (ジェッツコミックス)

著者 :
  • 白泉社
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感想 : 152
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592132110

感想・レビュー・書評

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  • ・安倍晴明、忠行に従いて道を習うことー狐の子といわれた清明が忠行の愛弟子となった。
    ・玄象という琵琶 鬼のために盗らるることー漢多太の’鬼(き)’が犬に取り付き鬼となり、玄象に移っていわくつきの楽器となる。
    ・梔子の女ーまさに口なし。文字にも魂は宿るのか。

  •  怨霊や魑魅魍魎が跳梁跋扈する平安京。その平安京を舞台に活躍する稀代の陰陽師・安倍晴明。そして、晴明の友人にして管弦の道を極めた殿上人・源博雅。そんな二人を主人公にした漫画…というより幻想絵巻と言った方がいい作品です。

     冒頭、修行中の晴明が、師匠・賀茂忠行と百鬼夜行に遭遇する所からシビれます。一見すると禍禍しくも幻想的なんですが、よく見るとコミカルで、スカした晴明よりもよっぽど生き生きしてやがります(笑)。

     天皇が大切にしていた琵琶・玄象がなくなり、それが羅城門で夜な夜ななっているという怪事件が起きます。それを取り戻そうとする博雅は、相手が妖怪の類だとわかると晴明に相談することにします。
     そこから晴明と博雅による「呪」(しゅ)についての話がはじまるのですが、これが現代の言語論や認識論に通じる「名付け」の議論そのもので、読んでいる内にその議論に引き込まれていきます。しかもこの議論があやかしと対峙するときにしっかりフリとして効いてくる辺り、話の持って行き方も上手いです。玄象を持ち去った漢多太と晴明の駆け引きなんて、平安の「ジョジョ」と言っても過言ではありません。

     「梔子の人」は、お寺で起きる怪異の謎を解く、短編の平安怪奇ミステリです。この頃はわかりやすくて本当に面白かったなぁ…(笑)

     平安時代の文化や当時の感覚を知るという受験生的な面でも得るものが多いですが(古典が苦手な中高生は一読の価値あり)、漫画としての面白さはそれ以上です!

  • よくわからず
    かもから
    あべがでた

  • 原作をより一層流麗なものにしていて、思わずうっとりしてしまう。博雅は漫画でも素敵だなあ。

  • 夢枕獏さんの「陰陽師」が原作のマンガ。

    このマンガが珍しいと思うのは原作と比べて、マンガの方が難解だという事です。
    普通は反対だと思うんですが・・・。
    特に原作にないエピソードが難解でした。

    稀代の陰陽師、安倍晴明が物語の主人公。
    幼い頃からその才能を表していた晴明は、京にはびこる怪をその妖力により退治していく。
    その彼が心を許す親友の源博雅も、好むと好まざるとにかかわらず怪異な事件に関わる事になる。

    絵が日本的で独特。
    ちょっととっつきにくい感じもありますが、この物語には合っていると感じました。
    特にカラーイラストが美しい。
    マンガだけのオリジナルキャラ、真葛が可愛くて好きです。

  • (2013-04-20L)

  • 引目鉤鼻の時代、博雅のように濃い顔は不細工なんだろう。その裏設定でニヤニヤしてしまう。本当に中も外も良い男なのに。そういえば一休さんに相談にくる新右衛門さん好きだったな。お人好しキャラ、大好き。

  • 高校の頃に買った本ですが、久しぶりに読み返しました。妖怪の知識を少しでも頭に入れているのと入れていないのとでかなり見方が変わり、当時に比べ更に面白く読む事ができました。呪についての話も興味深く、「?」だった事柄がかなりわかるようになっていました。また、陰陽師という話と人物達の繊細な線がとても合っていて素敵な本です。玄象が可愛く見える

  • 絵に惹かれて購入しました。
    なので絵がとても美しいです。
    安倍清明が綺麗で格好良いです。
    このシリーズの後半は原作にはないオリジナルストーリーが入ってくるので、原作ファンは注意が必要かもしれません。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「絵に惹かれて購入」
      乾いた筆致なのに、しっとりした感じがするのは、清明の造形によるのかなぁ~
      私は源博雅の真面目さが好きです。。。
      「絵に惹かれて購入」
      乾いた筆致なのに、しっとりした感じがするのは、清明の造形によるのかなぁ~
      私は源博雅の真面目さが好きです。。。
      2012/06/18
  • 全13巻。
    夢枕獏の小説『陰陽師』の漫画版…だったのは最初の方のみ。その筋を繊細な絵で再現しただけでも面白いし、時々調子を外すように笑いがあるのも楽しい。
    途中からは作者自らが陰陽道を極めたかのように、天の動きによって導かれるように進んでいく。
    装丁にも陰陽道の秘儀が。

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著者プロフィール

1951年、神奈川県出身。第10回日本SF大賞、第21回星雲賞(日本長編部門)、第11回柴田錬三郎賞、第46回吉川英治賞など格調高い文芸賞を多数受賞。主な著作として『陰陽師』『闇狩り師』『餓狼伝』などのシリーズがあり、圧倒的人気を博す。

「2016年 『陰陽師―瀧夜叉姫― ⑧』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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