ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 2 (ヤングアニマルコミックス)

  • 白泉社
4.28
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本棚登録 : 138
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・マンガ (201ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592141884

作品紹介・あらすじ

米軍上陸から3日。西浜の死闘を生き延びた田丸は、仲間と共に洞窟に身を潜めていた。昭和19年9月、酷暑のペリリュー島。昼夜を問わず迫る米軍の掃討部隊、そして経験したことのない強烈な喉の「渇き」が彼らを襲う──。水を得るにも命懸け。そんな戦場の現実に慣れていく自分に戸惑いを覚える田丸。戦うために生きているのか、生きるために死なねばならないのか──。「戦争」が「日常」にあった時代、若者が見た"真実"の記録。
2017年1月刊。

感想・レビュー・書評

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  • 「あれ?僕なにしてたんだっけ?」「お国のために死ぬ?」「水を飲むために死んだ」「水を手に入れるために死んだ」人間同士で殺し合う意味とは。

  • 小杉伍長と吉敷くんと。だんだん戦場で感覚が麻痺していく主人公田丸。そして、読者。
    よかった田丸くんが無事だった、吉敷くんが生きてる、よかった。アメリカ兵が涙を流して死んでも、伍長が死んだかもと分かっても。そうやって安心している自分に気づく。

    wikiによると、最初は日本がかなり優勢にことを進めていたことがわかる。島を要塞化して堅実に守っていた。でも、圧倒的に人も物も足りない。

    飄々としているどこか信用できない小杉。目が大きいイケメンぽい主人公感あふれる優しい頼れる推しの吉敷。できる男の包容力、みんなのカリスマ島田少尉。おっとり穏やかたおやか系男子泉くん。なんか怖い目付の片倉兵長と彼の率いるなんか怖いイキリ部隊。

    少しずつ顔を覚えてくる。
    可愛い絵、愛着のわくキャラ。
    でも、いつ死ぬかわからない怖さ。死にませんように、生きて帰してあげてください。

  • もはや戦略の体をなしていない。
    アメリカ軍との戦闘ではなく、最低限のライフラインの確保――水を得るため――に、兵士が命を落としている。制圧された地域へ行かなければ水を得られないという、本末転倒な状態だった。
    その虚しさと極限状態に声を上げて泣く主人公。その声も銃声に殆どかき消されている。
    人を殺すことに慣れた(あるいは心を閉ざして無感動になった)兵士の姿、死んだ兵士たちの気配を感じ取る兵士……心霊現象というよりはPDSDの可能性もある、
    異国の地で散った兵士たちは、洗脳されていたのだろうか……?本音と建て前が去来する。
    生還することで自身も家族も後ろ指を指される可能性がある風潮(世間体)が垣間見れる。

    戦地の兵士の視点から、最後の一話でが指揮官たちの視点と、俯瞰で見た戦略が描かれる。
    フィリピンでの戦闘を食い止める最前線と位置付けられたペリリュー島だが、陥落する前にフィリピンはアメリカ占領下になっていた。
    それをペリリュー島の旧日本軍は、おそらく知らない。
    正しい情報から分析もできず、わかっていてもそれを共有しない指揮官。
    現実的な手段ではなく精神論で動く空気……
    (指揮官の見栄か、そんな兵力など無いことをわかってか)本土へ支援を要請する案が出る描写がない。

  • 田丸一等兵らの歩兵第2聯隊第2大隊第5中隊第2小隊は、ペリリュー島南部の西浜で戦闘配置に就く。珊瑚礁を穿った堅牢な洞窟陣地のおかげで、辛うじて米軍の第一波攻撃を撃退することはできた。しかし、第二派攻撃では曝露した火点を虱潰しにされ、米軍の激しい攻勢を受けて第2小隊も散り散りに。漸く小隊長島田少尉ら友軍と合流した田丸一等兵だが、彼らは早くも飢えと渇きに苦しめられることになる。

  • 2018/08/07 058

  • 【読了2018/04/06】

  • 先の大戦におけるペリリュー島防衛戦を描いた作品の第2巻。米軍の上陸をいったんは阻んだ守備隊であったが、2度目の上陸であえなく突破され、生き残った兵士たちにも水・食料・薬がなく、ただ必死に生き延びようとする様子が痛ましい。

  • フィリピンの東、パラオの南に位置する小島ペリリュー。漫画家として身を立てたいと思っていた田丸。体力もなく気も強くないが、日本へ帰れることを夢見てる。しかし圧倒的な米軍勢力が押し寄せる激戦地。戦闘の前に事故で亡くなる戦友、戦死していく同僚、戦傷に苦しむ者たち、漫画家の力量を見込まれての任務、水や食料の確保の苦闘。どうにもならない状況を淡々と描きつつ。

  • 1巻に引き続き、絵はかわいらしいけれど内容が重くむごい。
    戦争の恐ろしさを思い知らされる。
    アメリカ兵の上陸、掃討、のどの渇き、自害などが描かれていてきつかった。
    死んだと思われている小杉伍長が今後どういう立ち位置になるのか気になる。

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