ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 3 (ヤングアニマルコミックス)

  • 白泉社
4.28
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本棚登録 : 129
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・マンガ (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592141891

作品紹介・あらすじ

サクラ、サクラ──。開戦から約1か月。美しかったペリリュー島は、日米両軍が殺し合う焦土と化した。生きることすら難しい状況で、田丸は米軍の攻撃を逃れ、日中は騒音と振動と蒸し風呂のような暑さの中で眠り、夜は食糧を探す日々を過ごしていた。一方、徹底持久を命じられ、抗戦を続ける守備隊本部にも、米軍の猛火が迫る──。戦うにも武器弾薬は尽き、生きるにも食べ物が無い。極限状態の中、ついに玉砕の許可を請うが──!? 「戦場」を「日常」として受け入れることを余儀なくされ、それでも前を向いた若者の?生?の記録。
2017年7月刊。

感想・レビュー・書評

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  • たまに
    これ戦争だよな?
    と思うほど平和な空気が流れるのだけれど
    現実に引き戻される
    戦争が日常で
    日常が戦争

  • 借りたもの。
    表紙の桜は最後に玉砕を伝える電文「サクラ」を暗示するものだった。

    洞窟で火炎放射器で一掃される負傷兵。
    自身の死後、家族に恩給が支払われることを望む。
    補給も退路も用意されず(できず)、本部からは玉砕も許されず……
    極限状態で死を望む空気が蔓延する。

    燃料も食料も、医薬品もあらゆるものが底を突き、万策尽きた机の上。
    暗い壕内には他に誰もおらず、黒くシルエットだけになった大佐の姿。目だけが白く浮かび上がって見える。
    周りには蝿が飛び交い、描くことができない血と膿と腐臭がすることを感じ取る。
    その死が近いことも……

    大佐の慟哭は何であろうか……
    国のためという大義名分ではなく、単純に「敗北」という無念だと思った。
    無念…敗北という「失敗」を認めたくない、認められないという理由だっただろうか?おそらく当時の空気感はそうではなかったのだろう。
    機密保持だけでなく、誰のせいにもできないことが解っているから自害するのだろうか?しかしそれは今となっては無責任となってしまった。

    見せしめとして屈辱的な姿にされたアメリカ兵の遺体。
    その遺体が持っていた薬によって命を繋ぐ、その皮肉。

    単独行動をしていた小杉伍長は洞察力に優れ要領がいい…
    彼が最善の行動を取っているともいえる。

  • 恩給より生きて帰って欲しい。そう思っても口に出せない時代。「死というものは 実に汚らしくおぞましく無残な悪臭を放つ ならば言葉だけは美しく」表紙のサクラまで悲しい。

  • 美しい表紙は玉砕の電文。

    7巻まで読んでから戻ってきてるので、もう泉くんの姿に涙が止まらないよ。島田の決意、優しさ、漢気。そうだよね、泉くんはそこに憧れて惹かれて尊敬してたんだよね。

    イマイチ小杉がわからんが、彼には彼なりの哲学みたいなものがあって、彼なりに最良を選んで生きてるんだろうなあ。

    吉敷くんは、なんか本当に頼りになるし強いけど、どこか脆くて、でも素直で本当にいい奴。

    鬼畜米兵か。仲間を焼き払って、爆撃で殺して。だから日本兵はあんな風に死体を、あんな。ああ、戦争なんて本当に嫌だ。本当にクソだ。

    本巻はついにさくらさくらの玉砕。Wikiのこの部分も本当に熾烈。この数ページのコマの紹介で私はこの漫画に出会えたので、本当に印象深い。
    死ねることを喜ぶのだ。もうようやく終わると。国と家族のために、そうやって死んだのだ。

  • ようやく探し当てた備蓄米だったが、運搬中の不発弾事故により米軍の集中砲火を受け、小隊はまたしても散り散りに。その間、束の間の安心を与えてくれた壕も、米軍の掃討作戦により傷病兵とともに焼き尽くされてしまう。米軍は遂に大山の地区隊本部に肉薄し、大佐(中川州男大佐がモデル)は持久作戦の目的を達したと判断し部下たちと共に自決する。玉砕の暗号伝は「サクラ サクラ」。灯油も尽き真っ暗な壕内での描写はあまりに痛々しい。

  • 2018/08/08 059

  • 【読了2018/04/22】

  • 戦争の悲惨さがひしひしと伝わってくる…。
    読了後はなんとも言えない感覚に襲われる。
    田丸と吉敷のコンビ、生き残ってほしい。

  • 話題になってるのは知ってたんですが、
    どうにも読むのは避けてたんですな・・・。
    書店で桜満開の3巻のこの表紙を見て思わず
    購入して読みましたよ・・・

    「お 終わり・・・ じゃ じゃあ もうっ 俺たち 死んでもいいのか・・・」

  • 先の大戦におけるペリリュー島防衛戦を描いた作品の第3巻。すでに日本軍の守備隊は壊滅しており、生き残った兵士たちは、ただ生き延びるためだけの戦い(水と食料の確保)に明け暮れる。そして司令部は玉砕を決断し、トップ以下は自決。主人公たちはすでに本隊からはぐれているため、まだ「戦い」は終わらない…。
    ちなみに表紙の桜は、電文で玉砕を表す隠語「サクラ」に由来している。

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