花よりも花の如く 5 (花とゆめCOMICS)

著者 :
  • 白泉社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592174455

作品紹介・あらすじ

海外公演のため、韓国へ行くことになった憲人。日本文化があまり知れ渡っていない中、能の舞台に挑む憲人たちだがあまり歓迎されていないようで…!? 他、子方の海人くんが舞台の厳しさに直面し能を続けるか悩む「贈る言葉」も収録。 2007年8月刊。

感想・レビュー・書評

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  • 海くんが左右十郎の名を継ぐということを
    大人である憲ちゃんと全く同じではないかもしれないが
    意識し考えているところがすごいと思うし
    それが伝統芸能の家に生まれるということなのだろう。
    自分じゃ駄目なのでは、と自信がなくなるのは
    能が嫌なのではなくて、寧ろ好きだからなのだろう。

    憲ちゃん自身、舞台に立つことが当たり前だと思っていたところから、
    お母さんに「舞台以外の道も考えていい」
    と言われるシーンも印象的だ。
    初めて舞台を続けるかやめるかという選択肢を手に入れることになる。
    続けるということが、惰性ではなくて
    自分で選んで続けることになる訳で、より一層重くもなるし
    真摯に向かうことになるだろう。

    韓国の話は、そもそも韓国の唱える歴史について
    思うところがあるのでもやもやするところもあった。
    招かれたから行っているのに石を投げられても、と思うし
    「でも日本人が昔悪いことをしたから」と思うほど
    歴史に無知でもないので。
    ただNYの時に黄色人種として軽い差別をされたのと
    対比になっている構図は良い。
    『どうせ全員ベストを尽くす』という言葉が良かった。

    確かに言われてみれば、種の保存にも関係ないのに
    人間はなぜきれいなものに惹かれるのだろう。
    『人間を美しいと思うのは人間だけだ』
    という言葉もとてもきれいで印象的だった。

  • 海外公演のため、韓国へ行くことになった憲人。日本文化があまり知れ渡っていない中、能の舞台に挑む憲人たちだがあまり歓迎されていないようで…!? 他、子方の海人くんが舞台の厳しさに直面し能を続けるか悩む「贈る言葉」も収録。
    (2007年)
    — 目次 —
    贈る言葉
    記憶再生
    仄暗き夢の底より
    三聲会GO!
    附祝言

  • 再読中。
    あれ、最近ガクくんがあんまり出てこないなー。
    彩紀ちゃんとのことも気になる。

    てか、メガネありのころとなくなってからと
    ケントの印象もずいぶん違う。
    カラが敗れたのかな。

  • 長い間の感情はそう簡単には変わらないし

  • 個性的な登場人物の多い「花・花」ですが、その最たる人と思っている芳年さん登場。
    いやー、彼を見ていると私は「野村○斎氏」を思い出して仕方がありません。
    それでも、その芳年さんを上回る航さんがいるんだから、この世界は深い…。

    さて、韓国での公演の話がこの本のメインですが、ニューヨークでの話より、韓国の話の方が好きです。
    この韓国の人たちの、良くも悪くもハッキリしているところはいいなぁるそして柔軟性高い!
    全てがそうだとは思えないけど、少なくともこういう気質はあるんだっていうことが望みになればいい。
    でも、この当時はまだ冬ソナブームもなく、韓国は対日感情の厳しい国でしたから、今のこの韓流ブームが来るなんて、思いもしなかった頃だよね。
    その中でこうした絆が気付けた後に、あのブームが来たら、この公演に参加した人たち、みんなすっごく嬉しかっただろうなぁ。

    なんてほんわか読んでいたら、最後の最後に大きな爆弾が…!
    侮れません。

  • 1999年の韓国で能を披露。
    お狂言方の宮本芳年(みやもとほうねん)さんがカッコイイ~❤

  • 韓国に行くの巻。

  • 「贈る言葉」「記憶再生」「仄暗き夢の底より」
    〜節目は自ら作れるもの
    〜何度でも 何度でも 新しい記憶を

    って、今回も良いお話だった。
    芳年さんはこの巻が初登場なのかな?面白いお兄さんです。

    4巻以下持っていないので欲しくなってきた。

  • 個人のレベルでわかりあえることと、国家が、国策として他国の歴史や姿をゆがめて伝えることとは、切り離して考えていかなければならない気がします。

    もちろん、個人のレベルで交流していって、かわりあうというのは、ものすごく大切なことで、これからもどんどんすすめていかなければならないのは、もちろんなのですが。

    そして、どんなにいい仕事をしても、認められないときもあるということも、心のどこかには留めておかなければ。

  • これを読み出してお能を見るようになりました。といってもやっぱりよく分からなかったりするのですが。
    お能の世界もステキですけど、やっぱり成田さんの描かれる人間関係が凄く好きなのです。ここに出てくる人達のようにキチンと生きていきたいです。

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著者プロフィール

成田 美名子(なりた みなこ、1960年3月5日 - )は、日本の漫画家。代表作は、『エイリアン通り(ストリート)』、『CIPHER(サイファ)』など。血液型はAB型。
青森県青森市出身。青森県立青森東高等学校出身。1977年、『花とゆめ』(白泉社)掲載の『一星(いっせい)へどうぞ』でデビュー。
登場人物の前向きな姿の描写へのこだわりで知られる。マンガ評論家ヤマダトモコは、成田作品の個性を「明るさへの意思」だと評した。

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