秘密 season 0 7 (花とゆめCOMICSスペシャル)

著者 :
  • 白泉社
4.29
  • (21)
  • (24)
  • (6)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 210
レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・マンガ (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592212379

作品紹介・あらすじ

ハレー彗星が接近する中、亡くなった「偉人たちの脳」ばかりが何者かによって奪われる奇妙な事件が発生。薪と青木が捜査を進める過程で、明らかになった衝撃の真実とは…? 人間の命は蝉のように短い──。「冬蝉」編収録、大ヒットミステリーコミック最新刊。
2018年7月刊。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 7巻はこの一冊で一話。season0だけど時間は遡って2061年、薪さんと青木が当たり前のように毎日一緒にすぐ近くで仕事できていた頃。
    なぜ第九だけが脳を見ていいのか、という重いテーマをシビアに突き刺してくると同時に、読者に自然に納得させるよう話を運ぶ手腕はさすが。
    どうして薪さんがこんなに冷酷なほど非情なまでに第九としての倫理を守ろうとするのか…そこにはやっぱり、大切な存在だった鈴木さんへの思いがあるからということを切ない思い出と絡めて描いてくるあたりもさすがで、この巻もやっぱり泣かされました。
    トップシークレットからシーズン0まで通して、一番好きな話は可視光線だったけど、この冬蝉がいちばん好きな話になったかもしれない。話の視野が狭まった分だけ、世界観の切なさと美しさが凄みを増している。
    しかしほんと、友情だろうと恋だろうとなんだろうと、鈴木さんと雪子さんと薪さんの関係は切ない。しんどい。きつい。
    今回のエピソードを読んで更に確信が強くなったのは、雪子さんが薪さんを好きなのは確かだろうけど、それは恋ではないよなあという点。鈴木さんが誰よりも大切に思っている相手だからこそ、薪さんを意識して目で追ってしまうだけで、鈴木さんと付き合っていなければ、良くも悪くもあんなに薪さんを意識することは彼女はなかったと思う。絶対に勝てないライバルであると同時に、絶対にライバルになり得ない相手を、つい見つめてしまうだけなんじゃないだろうか。それを鈴木さんも青木も雪子さん本人も誤解しているだけなんじゃないかな…

  • もうね。
    いつもながらに、絵の美しさに息を飲み、取り扱われる倫理問題の重さに、ぐぐっとなる作品。
    彼のもろさと強さと。
    象徴的です。

    今回は、一冊完結で、ちょっと設定に「ん?」と思うようなアラがなくもなかったですが、
    特に今シリーズになってからの練りに練られた重い作品ではなくて。
    静かで、だけど、ずーんとくる、やっぱりファンを満足させてくれる作品でした。

  • 相容れない思い。

  • 他人の記憶を暴く是非、第九のシステムと運用する人間の根幹に関わる話だった。
    物語と関係ないしそんな単純な話ではないけどドナーカードみたいに生前に脳の閲覧を許可するか拒否するか自分の意思を申請できればいいのにて思ってしまった。

  • 時代は2061年、鎌倉一家惨殺事件の後でまだ青木が薪さんにびびっていた頃のお話です。
    ツライ…ほんとツライ…。
    宇宙開発関連の第一人者たちが病死した後に脳を盗まれる事件が発生し、その捜査のために薪さんがかつての恩師に会いに行くのですが。
    なんかもうほんと読んでてツライ…。
    犯人の気持ちも恩師の気持ちもわかるだけにツライ。そして、薪さんの優しさが全く伝わらないのがツライ。まあ確かに薪さんの優しさはわかりにくいけど。
    そしてハレー彗星の到来で薪さんはかつての友で今は亡き鈴木との約束を思い出すのですが、それがまたツライ。
    ツライぞおおっと呻きつつ、今回も美麗な作画に酔いしれるのでした。
    ほんとにもう、神様かなってくらい美しいですね…。

  • 欲の線引き。
    性的欲求。知的欲求。
    誰がどこで区切るのか。
    意図したことが、正反対にも捉えられてしまう、事象。
    相反するものが、他者から見たら同じにしか見えないという現実。

    今回のお話。特に好きでした。

  • 相変わらず美しい。

  • 科学者はこう思うかもしれないなあ、としみじみ感じました。ハレー彗星、、、30年前わざわざオーストラリアまで見に行ったなあ。次回は見られません。

  • 何故、他の臓器は良くて脳は駄目なのか。うーん、難しい。薪さんが、人間として許してはいけない一線を守ろうとする気持ちが真っ直ぐで痛々しい。他人には分かってもらえない優しさで、一人で背負っていこうとするところが切なすぎます。薪さんが甘えられるのは鈴木だけだったのかなぁ。

  • 薪をイジメるなぁ!ぶつける相手が違うじゃないかあああ…ぅぅう…そして、渡り鳥がぁぁぁ…(でも鍵はちょっと重くないのか)。第九を蔑みながらも最先端の科学技術と認め使用しているこの未知の世界に、その意義と原点をたった1人で訴えた薪に頭を叩かれた気がする。

全21件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

清水 玲子(しみず れいこ)
1963年兵庫県生まれ、熊本県熊本市育ちの漫画家。1982年、『フォクシー・フォックス』で「第9回ララまんがハイ・スクール(LMHS)」佳作受賞。1983年、『LaLa』掲載の『三叉路物語(ストーリー)』でデビュー。
2002年『輝夜姫』で第47回小学館漫画賞受賞。2011年『秘密 ―トップ・シークレット―』で第15回文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞。同作は2016年に生田斗真・岡田将生主演で映画化された。

秘密 season 0 7 (花とゆめCOMICSスペシャル)のその他の作品

清水玲子の作品

秘密 season 0 7 (花とゆめCOMICSスペシャル)を本棚に登録しているひと

ツイートする