かげきしょうじょ!! 2 (花とゆめCOMICS)

著者 :
  • 白泉社
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (140ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592217275

作品紹介・あらすじ

「お前トップスターにはなれないよ」と先生に言われショックなさらさ。夏休み、同期の愛ちゃんと共に浅草に戻ったさらさは、幼馴染の歌舞伎役者・暁也と再会し…!?未婚の女性だけで構成された『紅華歌劇団-こうかがげきだん-』のキラキラ音楽学校ライフ第2巻!!
2016年9月刊。

感想・レビュー・書評

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  • 歌劇も歌舞伎も見たことないけど、でも興味はあるジャンル。ドロドロの裏事情とか、勝手に妄想してしまうけど、テンション高めの主人公のせいもあり、カラッとした作風。なかなか好感度高し。

  • さらさの中のティボルト、と先生にいわれたことを反芻するさらさ。
    スタンド? うなじの中? とおたくな悩み方をしているのが楽しい。笑
    新幹線で偶然トップ様たちと乗り合わせて会話できるの、ちょっとすごい。
    話したらみんなに羨ましがられそうだ。
    仲良し、とドヤる愛ちゃんがとってもキュート。

    さらさの家がにぎやかなのを、都会っ子的に嫌がるのではなくて
    「昭和のドラマみたいで楽しい」と言う愛ちゃん。
    愛ちゃんを置いて一人おばあちゃんのお墓参りに行くさらさが
    「なれない」なんて断言されると気が弱くなる
    呪いの言葉ですよ、とお墓の前で言っているのが寂しい気持ちになった。
    思った以上に深刻に悩んでいる気がして心配だ。

    初めての友達のさらさを心配する余り暁也に不躾な質問をぶつける愛ちゃんも
    答えられる範囲で応える暁也くんも良い人だ。

    幼い暁也の母が、息子が褒めるさらさのことを
    「でも女の子じゃない?」と返すの、
    確かにそれは事実なのだがまず母として良くない対応だ。
    父親が歌舞伎が嫌ならいつでも辞めていい、と言うだけまだ救いがあるけれど
    母親は明らかに息子を身代わりにして、自分の夢を子供に叶えさせようとしており
    子供が歌舞伎をやりたいのかどうかや、友達としてさらさをすごいと思っていることなどはどうでも良いところがキツイ。
    さらさが男の子だったらね、と大人が話しているのを耳にしてしまったらそれは落ち込むに決まっている。
    黒い気持ちが生まれても仕方ないし、それが思わぬ方へ作用してさらさちゃんが泣くことになるのは
    暁也にとっても辛い記憶でしかなかろう。
    助六にはなれないとさらさに言い放った後、大人がしゃがみこんでショックを受けている姿、
    大人が怒鳴り、頭を下げている姿を見るのも、
    幼い彼には衝撃だったはずだ。

    自分のせいだ、と言う暁也への、おじいちゃんの対応がとても優しい。
    ぷち家出に対して、お母さんが反省した、宏のやりたいことをやろうね、と言ってくれると思わなくて、温かい気持ちになった。
    そして歌舞伎が好きだという自分の気持ちに気がつき、その道を進もうと決意する景色が美しい。

    愛ちゃんがさらさの後押しをするように
    「助六を見てみたい。私を歌舞伎へ連れて行って」
    と言ってくれる優しい笑顔が素敵だった。
    さらさちゃん、愛ちゃんの為にイヤホンガイドを借りてあげてほしかった。笑
    さらさが何故泣いていたのかわからないけれど
    歌舞伎を見に来たことを後悔していなければいいな
    と考える愛ちゃんが本当に優しい。
    新幹線のホームで気を使って席を外すところもキュートだったし、
    新幹線の中でいまエスパーな気がするという前置きをして
    「もう花道を歩けなくても、私達には「銀橋」があるよ」
    と真っ赤になりながら言う愛ちゃん、
    笑顔になってはい、と言うさらさちゃん、どちらも愛おしい。

    別れ際の暁也の
    「目指すものが解っているなら進むだけ。進むべき道は一本しかないんだから」
    という台詞、悩みながら進んできた暁也の言葉だけに、とても響いた。

  • 暁也の話に泣いたよーじいさん優しいよー
    話の構成と、シリアスとコメディーのバランスがすごくいい。好き!!

  • まっすぐに夢に向かう歌劇少女ライフ!
    「お前トップスターにはなれないよ」と先生に言われショックなさらさ。夏休み、同期の愛ちゃんと共に浅草に戻ったさらさは、幼馴染の歌舞伎役者・暁也と再会し……。伝統100年、未婚の女性だけで構成された『紅華歌劇団』の音楽学校ライフ第2弾!!
    ----------
    さらさと愛ちゃんが夏休みに東京に戻り、そして神戸に帰るまでの全編東京でのお話。さらさと歌舞伎の繋がりについて明かされるけど、予想通りというか想像以上というか……。
    愛ちゃんが、不器用なりにさらさを励まそうと考えあぐねているのがちょっと微笑ましかった。

  • あんな小さい子に、なんてことを、、、

  • まっすぐで陽な主人公のキャラクターと陰キャの元国民的アイドルフループ出身のお姉ちゃんの対比が良い感じ。
    だけど、48グループは宝塚と違って確実に衰退していくだろうから、このあたりが将来的に「古いお話」に見えてしまいそうなところがちょっと心配。

  • 前巻ラストで安道から衝撃の一言を貰ったさらさは失意のまま帰郷…
    そこに愛が同行して、道中では驚きの出逢いも有ったし、さらさもいつもどおりの賑やかさを見せるのだけど、ふとした瞬間によぎる影は消すことが出来ず
    さらさの根幹を揺るがすような事態の中で描かれるのはまさしくさらさのルーツと言える物語だね


    さらさは紅華入学時点から高身長とその天真爛漫さによって人の目を引く存在だったけど、歌舞伎の稽古をしていた頃から別の意味でも人の目を引く存在だったのか
    その生まれから歌鷗の後継者として他人も自分も意識してしまう暁也。そんな少年の隣に立っても負けないくらいの存在感を放っているさらさは普通じゃない

    その普通じゃ無さは紅華においては序盤は周囲から浮く原因と成り、いつの間にか周囲を引っ張る力となっていた
    けれど、暁也との関係においてはひたすら暁也にプレッシャーを与える存在となってしまっているね。勿論、暁也がその窮屈な人生から追い込まれていた側面はあるのだろうけど、そこでさらさの存在が脅威になっていたような気がしないでもない

    歌鷗が見ている前でさらさの方が目立ち、舞台で手本にならなければと気張ってもさらさの方がしっかり構えている
    トドメに聞いてしまった噂話。これでは暁也がさらさに勝っている点なんて性別しか無い。だから自分を保つためには誰かにさらさの輝きを止めて貰うしか無かったのだろうなぁ……

    子供心の一時の意地悪。それがさらさと暁也の運命へ決定的に影響してしまう哀しさ
    そもそも女であるさらさが助六になるなんて無理な話だった。けれど、周囲の人間がさらさの輝きに夢を見てしまったように、さらさも夢を見ていたんだよね。
    無理を無理だと子供に教えてしまう。そんな無慈悲が許されていいわけが無い

    そして、許されない事をしてしまったと最も理解しているのは暁也自身なんだよね
    さらさを強く傷つけ、さらさ祖母の葬儀には参列できず、稽古仲間や家族には無闇な反発をしてしまった
    なのに、さらさの祖父には許されてしまった。それでは自分を許せない。だからこそ、暁也は誓うのだろうね。さらさから奪ってしまった助六の夢、それを目指すと


    さらさは歌舞伎をルーツに持つから個性ある演技ができないように思われた
    そのように行き詰まっているさらさ相手だからこそ、一度は行き詰まりかけた暁也にアドバイス出来るものが有ったのかもしれないね

    さらさの歌舞伎はあの時から止まったまま。
    そして歌舞伎は昔を再現しつつ新しさも取り入れ続けている。だからさらさは行き詰まりを解消するためにこのタイミングで再び歌舞伎に触れる必要があったのかもしれない。
    助六の光景はさらさが舞台に立った時のまま。けれど、その中にいる暁也はあの時と違って堂々としていて……
    この瞬間にさらさは本当の意味で自分は助六になれないのだと納得したのかもしれないな……


    そして、アニメでは結局明かされることが無かったさらさ出生の秘密が……!そうか、そっちだったのか!
    こういった背景を知ると、さらさが助六に憧れたのは当たり前の運命だったのかもしれないな……

  • Amazon kindle unlimitedにて。
    アニメがかなり面白く、探したところ、現在はシーズンゼロ上巻と2巻まで無料。
    原作も面白いなー。全巻買って、損は無し。

  • 助六

  • さらさの子供のころとか知れた!

  • 夏休みに愛とともに浅草へ戻ったさらさ。
    そこで幼馴染の歌舞伎役者・暁也と再会する。
    さらさの演技のルーツが紐解かれた2巻。
    歌舞伎と暁也の話が丁寧でいいね。
    暁也に言葉をかけたさらさの祖父も素敵だった。
    大人をしっかり描けるマンガは面白い!

  • 暁也くんのお話をメインに、さらさの過去と背景が語られていく2巻。
    「才能」と「努力」のお話には「羨望」「嫉妬」「劣等感」がつきもの。
    畑も性別も違うけれど、いろいろ身につまされます。涙も出ます。
    でも今巻も面白かったです(^^)。次は12月とか…早い! 嬉しいです!

  • 実技授業で見つけたさらさの弱点。夏休みの帰省で白川暁也くんが本格的に登場。さらさの過去が明らかになる。伝統とは、夢とは。

  • 歌舞伎と歌劇とアイドル。それぞれの役割に従いステージに立つため青春をかける爽やかさの裏に、血縁のどろどろ。絵柄もキュートで、大好きなのに、ずっと2巻買い漏れていたー(>_<)

  • 今回は紅華が夏休みなので、愛がさらさの実家へ。
    さらさの演技と歌舞伎の繋がりがメイン。
    愛のさらさ好きっぷりが全面に押し出されていて微笑ましい。
    歌舞伎の家出身の暁也とそうではないさらさ。感想書くために過去編読み直したけど、暁也がさらさの祖父に泣きながら気持ちをぶつけるシーンでまた泣いた。
    暁也との距離感は恋人ではないような気がする。同志みたいな感じ。
    「おまえは助六に絶対なれない」と言っていたおばあちゃんってそっちか。
    煌三郎さんが言った「歌鷗の血筋に弱い」で、人間関係が今一つ分からなくなった(主に母親方面)

  • 「お前トップにはなれないよ」
    「お前は助六にはなれません」
    さらさの心を縛る呪いの言葉。
    愛ちゃんもトップスターも安道先生も壁を乗り越えてきた。自分は乗り越えられないのだろうか。
    夏休みになり学校を離れ、愛ちゃんとともに生まれ育った町・浅草へ戻ったさらさ。
    大切な幼なじみの暁也の言葉、そしてかつての夢だった「助六」の舞台にふれ、前に向かって進む決意を固める。

    暁也と愛ちゃん。大丈夫だよって背中を押してくれる友だちの存在が嬉しい。一番最後のオイシイところは愛ちゃんに持っていかれましたが…。
    さらさのために照れながらも一生懸命に言葉を紡ぎだす愛ちゃんが可愛い。
    それぞれのこれからの成長が楽しみです。

    【追記】
    再読していて、ふと思ったこと。
    噂は置いといて、煌三郎と歌鷗さんの会話から察すると、さらさは歌鷗さんの孫に当たるのかな。
    健爺ちゃんの息子×歌鷗さんの娘の子どもがさらさ?歌鷗さんのもう一人の娘の婿が煌三郎で、さらさから見ると(義理の)おじさん?

  • 夏休みと過去回想編。さらさと仲良くなった愛のドヤ顔よ。さらさのお父さんてあの人なのか…家庭環境複雑すぎる。みんなそれぞれ言葉に縛られている。目指す道は一本。完コピがすべてじゃないって知ったさらさは変わっていくかなぁ。

  • 育ってきた環境のあれこれで、「演技=既存の芝居の完コピ」と思っていた物の、それではダメだと言われて、めこめこになるさらさ。
    表には出さないけどとても落ち込んでいる様子のさらさを見て、何とか力になりたいと思うも、人付き合いの圧倒的な経験値の無さから距離を測りかねてモダモダする愛ちゃん。

    なんとももどかしい。

    そこに、さらさの幼馴染の暁也くんとさらさの過去を交え、さらさが気持ちを新たにするまでの流れが何とも素晴らしい。


    今回、作中は音楽学校の夏休み期間だったけど、次からはまた学校の話に戻ると思うから楽しみだなー。

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