グヤバノ・ホリデー

著者 :
  • 白泉社
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本棚登録 : 451
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592711469

作品紹介・あらすじ

「楽園」からの5冊目のpanpanya作品集。表題シリーズ全9本はじめ「いんちき日記術」「比較鳩学入門」「学習こたつ」「宿題のメカニズム」等、著者ならではの描写が輝く20篇。日記も併収。
2019年1月刊

感想・レビュー・書評

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  • 大型書店でマンガコーナーを見ていたら、最近よくある試し読み小冊子があった。これはよく作られており、大抵面白い。これが面白くなかったら作る意味ないもんね。というわけで、大抵は読んで「へー」と思い、買わないのだが、このpanpanyaのマンガはすんごく面白い上私の好みであった。しかし5冊の本から抜粋してあるので、これはきっとそれぞれの本の中でも最高のものを集めているに相違ない。1冊の中に面白いのがひとつかふたつであとはつまらないという可能性も大いにあるぞ、と思ったのだが、それでもやはりその魅力は抗いがたく、1冊買ってみようと決意。どれを買うかで30分くらい逡巡し、これに決めた。
    面白いよ!すごく!大当たり!!もっと買えば良かったと後悔した。
    表題作「グヤバノ・ホリデー」は謎のジュースにであって、そのジュースのもととなった果物を食べるためにフィリピンに行く話で、紀行マンガとして良かった。しかしグッと来たのは「家を建てる」「宿題のメカニズム」「インチキ日記術」「芋蔓ワンダーランド」などの日常不条理もの。
    「家を建てる」は付録としてパーツがついてきて(雑誌よりパーツがメイン)始めから終わりまで買うと何かが完成するタイプの雑誌の話から始まる。
    本屋で時々見かけて、自分は買いはしないけど、こういうの買い続けて完成させる人もいるんだね、くらいに思っている。大抵の人はそうじゃないかな。主人公もそう。その雑誌のタイトルは「家を建てる」。ドアのチャイムとか襖の引き手とかが毎号ついてきて、最後には家が建つ、と。小さいパーツのときもあれば、時にはドア本体などかなり大きい付録のときもある。主人公は買わないが時々書店で見かけるだけで、熱心にチェックするわけではない。しかし、しばらく経ったある日電車の車窓から、雑誌のパーツで完成させた家を見かける。気をつけて見ていると、ちらほらと同じ家がある。「それ以来車窓に例の家を探すのが密かな楽しみとなったのだった」って、淡々と終わる。
    日常の中に、ごく自然にするりと有り得ないことを淡々と繋げるのは凄い才能で、津村記久子や高山羽根子の短編小説を思い出したりもした。
    主人公はあっさりした線で描かれているが、街中の描写などを見るとかなりのデッサン力。絵もすごく上手い。
    こんなに凄い漫画家を全く知らなかった。Wikipediaにも載ってるくらい有名なのに。鬼滅の刃を知らないのは恥ずかしくないが、こういうマンガを知らなかったのは恥ずかしい。
    他の本も買う。

  • 目的のある旅をしたくなった。

  • またしても出ていることに気が付くのが遅れた……
    ふと気付くととっくに出ててびっくりするんだよなあ。
    というわけで、今回は「家を建てる」「いんちき日記術」「偶然の気配」「符号」「いつもの所で待ち合わせ」「芋蔓ワンダーランド」がお気に入り。あ、もちろん「グヤバノ・ホリデー」もよかったです。……ほとんど全部だな……。

  • ■グヤバノ・ホリデー(2019年1月)6冊目
    家を建てる
    宿題のメカニズム
    学習こたつ
    缶詰めの作り方
    いんちき日記術
    グヤバノ・ホリデーその①
    グヤバノ・ホリデーその②
    グヤバノ・ホリデーその③
    グヤバノ・ホリデーこぼれ話①
    グヤバノ・ホリデーこぼれ話②
    グヤバノ・ホリデーその④
    グヤバノ・ホリデーこぼれ話③
    グヤバノ・ホリデーその⑤
    比較鳩学入門
    偶然の気配
    知らない夏
    許可2
    水族館にて
    符号
    いつもの所で待ち合わせ
    芋蔓ワンダーランド

    いかにもpanpanyaさんらしい架空の果実かと思いきや、存在するのね、グヤバノ。
    他の人の記事で読んでなるほどーと思ったのだが、「辿る話」が多い。
    グヤバノを辿ってフィリピンへ。
    散歩の風景を辿っているうちに、想像の風景へ。
    流しそうめんを辿って。
    芋蔓を辿って地下へ。
    この人の着眼点と観察力は毎度すごいよ。

  • だいぶpanpanya 作品が集まってきた。
    海外旅行に行く動機も行った後もレアケース。

  • 新しい漫画体験。

    学習こたつ、学生時代に欲しかったなぁ。
    グヤバノホリデーも面白かったけど、個人的には“偶然の気配”がベスト。

  • 四日間かけて寝る前にちまちま読んで読み終わった

    二匹目の金魚でどハマりして、こちらを読んだけど、やっぱりおもしろい
    フィリピンにゆかりがあるからすごく興味深かった
    ドライグヤバノ食べてみたいね
    今だにバロットだけはごめん...
    次は動物たちを読む

  • 短編集。著者の他の作品も読みたい。
    グヤバノの味に思いを馳せながら読みました。
    グヤバノ食べてみたい。
    目的のある旅がしたくなる。
    表題グヤバノ・ホリデー以外のお話もとても面白くて引き込まれた!

  • 孵化直前の鳥の卵を茹でて食べるバロットの話が好き。

  • 2021/3/10購入
    2021/4/24読了

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著者プロフィール

漫画家。作品集『模型の町』『魚社会』(白泉社刊)ほか。ホームページ https://www.panpanya.com/

「2023年 『代わりに読む人1 創刊号 特集:矛盾』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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