絶対安全剃刀: 高野文子作品集

著者 :
  • 白泉社 (1982年1月14日発売)
3.90
  • (253)
  • (200)
  • (281)
  • (16)
  • (4)
本棚登録 : 2024
感想 : 179
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (198ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592760160

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • こういうアングラな短編漫画を出してくれる白泉社の古きよき感覚好き

  • 夢見心地。雲を掴むような感じ。
    読み終わった後、そんな気分になった。
    話の舞台は、全てが非現実的ではないのだけれど、目覚める直前に見ていた夢…全体的にそんな印象だった。

    「田辺のつる」は、認知症のおばあちゃんの描かれ方に、驚いて複雑な気持ちになったあと、納得した。
    ああ、そうか、確かに、こうなっていくのかも…と、自分の祖母のことを思い出した。

    「おすわりあそべ」や「うしろあたま」は、主人公の心と自分の心をぴったり沿わせながら読んだ。
    物語の彼女らと同じく、女らしさへの違和感を
    抱えているので、読んでいて悲しくもなったが心地よかった。

    最後に収録された「玄関」は、家が近所なだけでうわべだけ仲良くなっていたあの頃の友達を思い出し、苦々しくも懐かしい気持ちになった。

    リアリティとか求めていないから、って気分のときに読むと、気分が良くなる作品集だ。

  • 私が初めて高野作品で読んだ「ともきんす」や「るきさん」とは全然違う絵柄で別人みたい。

    でも、作品の底に流れる哲学的なカンジは初期のころからなんだな。漫画家さんはきっと今でもそうだけど、なんかエラくたくさんの宗教観あるいは哲学観があって、でも、若いころに読めば自然と親しむもので当時も読者を魅了したのでしょう。

    結末や筋をはっきりさせないカンジがムズムズとしていい。いいけど、これはどういう意味?と訊いてみたくて、またムズムズする。

    初めてのはずだけど、どこかで読んだことがあるような気もする・・

  • 子どもの頃の 体で覚える感覚、
    思春期の 頭で感情を膨らませる感覚、
    そしてどこまでも広がる妄想。

    かつて持っていた色々な感覚を、
    まとめて追体験できる一冊。

    リフレッシュしたいときに
    読むと良い一冊。

  • 看護師として人の死と誕生を見てきた作者による、短編集。
     記号性の高い表現で、語られる話は、深い。

  • アネサのかわいがりのポーズ!が、すきです。

  • とても繊細な漫画です。これからも繰り返し読むと思います。

  • 懐かしく読みました。
    こちらのブログもどうぞ。https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/201904130001/

  • 最後の「玄関」が好き。 昔の夏休みを感じる。

  • さらっとして、それでいて深いところも。

著者プロフィール

高野文子(たかの・ふみこ)
1957年新潟県生まれ。漫画家。1982年に日本漫画家協会賞優秀賞、2003年に手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞。作品集に『るきさん』『おともだち』『絶対安全剃刀』『ラッキー嬢ちゃんのあたらしい仕事』『棒がいっぽん』『黄色い本』がある。漫画作品の他に、絵本なども手掛ける。

「2022年 『増補 本屋になりたい この島の本を売る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

高野文子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
冬野 さほ
岡崎 京子
高野 文子
高野 文子
魚喃 キリコ
花輪 和一
よしもと よしと...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×