貸し物屋お庸 娘店主、奔走する (招き猫文庫 ひ 1-2)

著者 :
  • 白泉社
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本棚登録 : 110
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592831129

作品紹介・あらすじ

貸し物屋を任されたお庸。かわいい顔をしてべらんめえ。奇天烈な貸し物依頼が持ち込まれ、東に西に奔走。好評シリーズ第2弾。
2015年5月刊。

感想・レビュー・書評

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  • 貸し物屋お庸シリーズ(出版で)2冊目。

    やはり2冊目、お庸も初々しい。
    お客さんや、謎や本店との距離感を勉強中、という感じ。

    「からくり箪笥」で弟の幸太郎に後見人がついたのは良かったが、
    その数寄屋大工の元棟梁に、
    清五郎がからくり箪笥をでたらめにいじったと怒られて、
    咎められた子供のような顔をしたのは、ちょっと違和感があった。

    あとは「貸し母」で、
    お庸が聞き出せなかった母親のことを
    半蔵が金をつかませて聞き出したのを「大人だから」とにっこりするのは
    違うだろう。
    店子を拝み倒して教えてもらい、
    それを隠すために「教えてくれてもいいじゃないか」と
    大声で一芝居うつお庸の方が大人でしょ。

  •  2015-08-17

  • 「貸し母」がよかった。
    お庸目線だけだと、こういうオトナな幕引きはまだまだまムリ。最後のセリフは、お庸には意味が分からなくても読者には分かって、ホッとできる。いい終わり方だった。

  • 江戸時代のレンタルショップ、湊屋には、「無いものはない」の看板通り、ありとあらゆるものを貸し付けている。
    店には、訳ありの貸し物を求めてやってくる客も。
    今回は、推理あり、人情話あり、怪談話あり。
    とくに、「母親を貸して欲しい」という話は泣かせます。

  • 第二弾
    これまでと同様の短編四話、物の怪の登場も相変わらず

  • お庸の言葉遣いが、気になるが、「無いものはない」の貸し物屋を切り盛りして、行動力は、人一倍。

    4話からなるが、「からくり箪笥」「貸し母」は、母親の愛情について描かれている。
    「俎の下」は、少しオカルト的かな?

    「貸し母」のの依頼者 万吉の「他人の空似と言うものはあるものでございます」のこの文章で、全てが理解出来る描き方に、感服!
    ホッとする終わり方だった。

  • 連作短編集なので読みやすい。
    お庸は相変わらずの勢いが止まらず。
    言葉遣いはともかく短気で後先考えない部分もそのままなので、少し成長して欲しい。

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著者プロフィール

1960年、岩手県生まれ。大阪芸術大学芸術学部を卒業後、2000年に『エンデュミオン エンデュミオン』(ハルキ・ノベルス)でデビュー。『エリ・エリ』(ハルキ文庫)で、第1回小松左京賞を受賞。14年には「風の王国」シリーズ(ハルキ時代小説文庫)で、第3回歴史時代作家クラブ賞・シリーズ賞を受賞。「採薬使佐平次」シリーズ、「江戸城 御掃除之者!」シリーズ、「よこやり清左衛門」シリーズ(ともに角川文庫)や「草紙屋薬楽堂ふしぎ始末」シリーズ(だいわ文庫)、など、多岐にわたるジャンルにて活躍している。

「2023年 『大一揆』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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