ケ-キケ-キケ-キ (白泉社文庫)

著者 :
  • 白泉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592883234

感想・レビュー・書評

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  • ■ケーキケーキケーキ 255p
    初の長編。
    萩尾望都は原作つき作品が少なくないが、本作は少なくとも作家の意に沿った原作選びではなく、新人だからということだろう。
    感想は……あーこういうのが当時流行っていたんだろうなという程度。
    たぶん年齢的には母が読んでいたころじゃないか。
    また「なかよし」の別冊付録なんだとか。
    なるほどそれでこのページ数。
    「まんが道」で満賀道雄と才野茂が躍起になっていた形式だ。
    ところでカバーイラストの人物は、この作品には出ない……表紙詐欺とまではいわんが。

    ■オーマイケセィラセラ 43p
    どたばたラブコメ。
    「精霊狩り」(小学館文庫)で少し前に読んだが、勢いが凄いね。
    しっとり萩尾もいいが、実はどたばた萩尾も元からの資質としてあるということ。

    ◇解説―フランス菓子が教えてくれたこと:大森由紀子(フランス菓子研究家)

  • モー様の初期作品。今まで手を出さなかったのは、原作者のいる作品のためモー様色が薄いのかなという思い込みがあったため。でもなかなかにファンの多いこの作品、今更ながら購入してみた。いや、何で今まで読まなかったのか勿体なかった!と思うほどよかったです。初期ということもあり荒削りではあるけど、とにかくテンポがいい。くるくる変わるヒロインのカナの表情がかわいい。 60~70年ファッションが素敵。そして何より、お菓子が食べたくなる!
    フランス菓子に魅せられたヒロインがお菓子修行をする、というざっくりしたあらすじしか知らなかったので、思いがけない展開にビックリしたものの、カナのど根性には感服。原作ありとは言っても、モー様カラーは存分に出されているなと感じた。ちょっとしたセリフの一つ一つにも表れている望都イズム。そして、リアル「ケーキケーキケーキ」なエピソードの、フランス菓子研究家・大森由紀子さんの解説も読みごたえあり。
    描線の太さとコマの大きさも何となく敬遠してきた理由の一つだったが、コミック文庫だとむしろ読みやすく感じます。
    同時収録「オーマイ ケセィラ セラ」、70年代モー様らしいラブコメディ。ポップでかわいらしい世界観が素敵だわ!ニールのホッケーシーンがカッッッコよくって痺れた。甘酸っぱい展開のストーリーもいいけど、斬新なコマ割り、ダイナミックで時にロマンティックなキャラの表情に魅せられました。
    初期短編、味わい深い作品が多いなと再発見。

  • 優れた芸術的センスをもつ二人の姉にくらべると取り柄のない塩崎家の三女カナは、お菓子が大好きな少女です。ある日彼女は、フランスからやってきたアルベールというパティシエの青年のつくるケーキの味に魅了され、彼を追ってフランスへとわたります。

    ようやくのことでアルベールのいたケーキ店を発見したカナでしたが、アルベールは日本で交通事故に遭って亡くなっていたことが判明します。アルベールの父親のルイは、すっかり意気消沈してお菓子作りを辞めていましたが、カナは彼に頼み込んで弟子にしてもらい、お菓子作りに邁進します。

    ほかに短編作品「オーマイケセィラセラ」が収録されています。こちらは、母親を亡くしたセィラ・マーリという少女が、ニール・アンダスンというスミレ色の目をした少年と出会う物語ですが、やや意外な結末が用意されています。けっして悪い作品ではないのですが、古典的な少女マンガのストーリーにのっとった「ケーキケーキケーキ」とは絵柄も内容もかなり異なっており、この二つの作品が一冊にまとめられているのには多少疑問を感じました。

  • なんで急にシリアスになるのだー。こわかった。もしかして、この頃から萩尾さんは読者を上手に裏切るようになったんだろうか?

  • ケーキを食べることが大好きな少女が本格的なフランス菓子職人となるべく優秀な姉たちとともにフランスへ渡り自分の道を見出すまでのお話。

    原作は一ノ木アヤさん。
    フランス菓子を大絶賛という設定はあるけれど、ベタベタな西欧崇拝主義的なお話じゃなくて読みやすかったです。

    変なラブ要素がなくてコメディ仕立てなのが良かったかも。

  • BSフジ「原宿ブックカフェ」のコーナー“文壇レシピ”で登場。
    http://harajukubookcafe.com/archives/370

    本の中に登場するあの美味しそうな一品を
    実際に再現してみよう!というこのコーナー。

    第63回目に紹介されたのは、萩尾望都さんの「ケーキケーキケーキ」に登場する『ロム ウールー』。

    ―しっとりと口になじんで
    ホロホロととけて
    夢みたいにひろがっていくわ

    音楽みたいに味のハーモニーがあるわ

    あのお菓子はね、ロム ウール―っていうんですよ




    原宿ブックカフェ公式サイト
    http://www.bsfuji.tv/hjbookcafe/index.html
    http://nestle.jp/entertain/bookcafe/

  • オーマイケセィラセラ!すてきなプレイガールに憧れます

  • 表題作他1編収録。
    表題作は泣けます!
    ストーリーは別の方ですが、
    意外な展開で楽しめます。

  • 原作あるからかいつもと少し違った気がした

  • 読んでるような気がするけれど自信ないから未読にしておこう。

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著者プロフィール

漫画家。1976年『ポーの一族』『11人いる!』で小学館漫画賞、2006年『バルバラ異界』で日本SF大賞、2012年に少女漫画家として初の紫綬褒章、2017年朝日賞など受賞歴多数。

「2022年 『百億の昼と千億の夜 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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