夏のおわりのト短調 (白泉社文庫)

著者 :
  • 白泉社 (1995年6月1日発売)
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レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・マンガ (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592883517

感想・レビュー・書評

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  • 身に刺さるような痛みを感じる作品集。
    「たそがれは逢魔の時間」の崩壊感覚、
    「裏庭の柵をこえて」の疎外感が皮下にびっしりと詰まった夏の感じ、
    そして「赤すいか黄すいか」の人が灰になる場面!

  • 超正統派古典少女漫画、おっさんが読むべきものではない

  • 青春を四季のどこかになぞらえるなら、やっぱり春~夏だと思う。
    だから、眩しい季節の終わりを惜しむセンチメンタリズムのお供には、憂鬱な短調がよく似合う気がする。
    なんだか素敵なタイトルだなあと心惹かれて手にした一冊。

    いつが青春の終わりなのか、いつから少女は大人になるのか。

    厳密で明確なボーダーラインは無いはずなのに、その時が来ると、目に見えない何か大切なものが、手の指の間から滑り落ちていくような救いようのない気分になる。

    それが、豊かな感受性なのか、揺れ動く感情の波形なのか、揺るがぬ純粋な信念なのかはわからないけれど。

    天衣無縫な心に綻びが生じ、身軽さを失っていくむずがゆさを思い出せるお話だった。

    思春期の葛藤真っ只中の時期に読むのもよいけれど、月日が経って大人になった今読んでも、また違った趣があっておつだった。

    世の中を知って、静かに諦めを覚えてもなお、自分の心の奥の奥に隠れているいつぞやの少女と久しぶりに対面出来た気がする。

    残念ながら、わたしはまだ、大人になり切れていないらしい。

    「たそがれは逢魔の時間」と「裏庭の柵をこえて」が特にお気に入り。

  • 「鳴いてる鳥をライフルで撃てる?」ゆがんだ家族の話。自分の作ったものを素知らぬ顔で破壊されるのは非常に嫌な気分。最終的に蔦子おばさんの最後をやさしく包む家族であったのが救いである。一番の被害者といった顔をしていたおばさん以外は全員家族としての自覚と愛情を持っていたというのがなんとも悲しい。家庭崩壊炎上の原因の一端が自分の両親にもあると知った主人公が強かった。
    主人公の私だったらズダダダダと叫ぶシーンが気に入っている。

  • あまのかぐやま

  • 【たそがれは逢魔】
    初恋の子によく似た少女によろめくおじさまを不潔に感じるけれど、私たち女にも傘を渡せなかった少年の恋の苦しさが痛いほどよく分かる。だけど何より真の真心を得られなかった奥さまの悔しさ悲しみが辛いのでした。

    こういう男性のことを理解したいけど、知りたくない残酷さに傷つくという感情ややり切れなさを短編でサラッと表現している大島弓子先生がすごい。そして大島先生の優しさその事で現実の私たちは慰められているのでした。

  • 表題作を含む5つの作品集。独特な世界観の中で人の心のずれや病みや狂いみたいな事が描かれてる。ふっと考えると恐くなるような内容は面白い。表題作の西洋館に暮らすおばさまが狂ってく様は心理ホラー。おじさんと少女のお話は切なく…いや、どれも濃い。

  • 収録作「裏庭の柵をこえて」(1981年)を
    初めて読んだときは涙ボロボロ止まらなかった。
    これを読んで、泣きはしないまでも、
    涙する私に共感してくれない人とは友達になれない気がする。
    蠱惑的な美少女に惑わされてよろめくオジサンを描いた
    「たそがれは逢魔の時間」も好き。

  • 赤すいか黄すいか

  • 「魔界中学」 「邪悪の邪 夢想の夢 わたしの名まえは邪夢 あまくとろけるストロベリージャム」 

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