バナナブレッドのプディング (白泉社文庫)

著者 :
  • 白泉社 (1995年9月1日発売)
4.00
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本棚登録 : 919
レビュー : 92
  • Amazon.co.jp ・マンガ (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592883524

感想・レビュー・書評

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  • 初めて読んだときは「繊細すぎてついてけない。『つるばらつるばら』の方が成熟してて好き」とか思っていたが、改めて読み返してみると熱烈なファンがいるのも分かる大傑作でした。壊れそうで脆そうだけど、どこかふてぶてしい少女達と、とてつもなく優しい青年の世界。唯一無二です。大島さんと同時代に生きているだけで幸せ。

  • もう 何十年も前からの愛読書 古く 紙も変色してきているけど…これは漫画というジャンルを超えてる名作だと思う
    何故か?心が折れそうになった時に 読んでは 結局 涙してしまう。青春時代と心は変化していないのか?って思えるくらい 。本屋さんで 大島 弓子さんの作品を見つけ出すのは 困難かもしれないが、是非 皆んな多くの人に読んでほしいと思わせる 私にとって大切な一冊… 大島 弓子さんの作品は 多分全て読んでると思いますが その全部が素晴らしいです。本は小説も含めて沢山読んでいるし、素晴らしく 崇高かつ為になり 人生の中の大切な頁に出会えるけど、この本は漫画でありながら 小説にも劣らない 独創性にとんでいるが 精神を これほど 落ち着かせる本はないと思う。
    熱く語ってしまったが しばらく 眠らせていた本を また 深夜に開いた時 以前と同じように感動できた 素敵な一冊です
    まだ、読んでない大島弓子作品出会いたいです

  • 思春期の不安定なこころを、漫画ならではの絵と詩で表現した傑作。
    お姉さんが結婚してしまうことを起因にして、女の子のこころの動きを繊細に扱っている点は、「結婚式のメンバー」と共通する。
    読んでいて思い浮かんだのは、カラックスの映画。

  • 神様みたいに思っちゃいけないのに。

    衣良のポンチョ姿が可愛くて好きです。冬の透明感を感じる。
    生きるのがこんなにも息苦しいのに、人を求めることが怖い。自分の身体も怖い。大人になってもどこかに残っている感覚。

  • やさしくてかわいくて涙が出そうになる。

  • よすぎる...。衣良ちゃんがただの不思議ちゃんでポワンとしているのではなく、彼女なりの葛藤、苦しみがよく描かれていた。また、衣良ちゃんの友達で峠さんの妹のさえ子ちゃんや、さえ子ちゃんの想い人奥上くんなど複数のひとたちの感情が交錯して描かれているけれど、無理なく読めた。しかし、峠さんはかっこよすぎではないですか?タイプなので、いいんですけど!

  • 「さよなら女達」で大島弓子は只者ではないと思い始め、「四月怪談」と、この作品で打ちのめされました。
    岡崎京子の漫画を読んでいると大島弓子をリスペクトしているのが、いろいろなシーンから感じられますが、その出典が一番顕著なのがバナナブレッドのプティングだと思います。
    毎日、生きていくのが辛くて、前向きになろうと努力しても、ネガティブに考えてしまう。時代を越えた話です。
    ただ、いろいろな人に読ませましたが、ぴんと来ないという人も多かったので極端に読み手を選ぶ話かもしれないです。

    ほとんど存在感のない主人公の姉の言葉で締めくくられますが、このラストは同じ大島弓子「四月怪談」、宮沢賢治の「どんぐりと山猫」などと同じく、強烈に後を引きます。

  • 大島弓子さんの作品の中でも、お気に入りの一冊。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「バナナブレッドのプディング」とっても甘くて、私向きじゃなかった・・・のはデザートの方。
      大島弓子のマンガは、どの作品もタイトルが秀逸で好き...
      「バナナブレッドのプディング」とっても甘くて、私向きじゃなかった・・・のはデザートの方。
      大島弓子のマンガは、どの作品もタイトルが秀逸で好きです!
      2012/10/19
    • ひなさん
      私も、「綿の国星」や「さようなら女たち」などなど、大島弓子さんのマンガは、タイトルにまず惹かれます(>_<)
      私も、「綿の国星」や「さようなら女たち」などなど、大島弓子さんのマンガは、タイトルにまず惹かれます(>_<)
      2012/11/09
  • 「きょうはあしたの前日だから・・・だからこわくてしかたないんですわ」
    最初のページにある、この衣良ちゃんのセリフが大好きです。
    繊細で、不器用で、孤独を抱えながらも自分を納得させながらけなげに生活する彼女が愛おしい。
    そんなちょっと浮世離れしている彼女を見守る峠さん、さえ子ちゃん始めとする登場人物もきらきら輝いてみえます。
    漫画ってほとんど読まないんだけど、この作品だけは特別で、何度も読み返しています。自分の中の抽象的な悩みや疑問に抽象的な答えを与えてくれる、そんな作品です。
    「ぼくはきみがだい好きだ 薔薇のしげみのところからずっとね」
    「ミルクを飲んで『あしたね』『またあしたね』」

    こういうセリフまわしもたまらないです・・・
    あとがきマンガは読まなかったことにしてますw

  • 読了:2011/4/16

    あとがきによると先を考えずに毎回「前回の続き」を書いていったという漫画。
    萩尾望都さんがこの漫画の終わり方を、「ウルトラC難度の技を見た感じ」と評していたので気になって読んでみた。

    が、「ウルトラC…?」という感じだった。何の前触れもなく「最終回のための事件」が起こって、それで色んなことが芋づる式に解決していく…。あんまり好きじゃないパターンだった。最後におねえちゃんがしめるのも唐突な気がした。私が衣良ちゃんに感情移入していなかったから?

    物語としてもむちゃくちゃだよなー。衣良の両親が家出を許したり(どういう説得したんだよ)、教授がいきなり夜中に散歩していてばったりとか、女子高生が成人男性に変装してまったくバレないとか。

    良いセリフはいっぱいある。良い場面もいっぱいある。
    でも何だか、それぞれのメロディは美しいけれど1曲の曲としてはちょっと雑、そんな感じ。

    「だれかもつれた糸をヒュッと引き
     奇妙でかみあわない
     人物たちを
     すべらかで
     自然な位置に
     たたせては
     くれぬものだろうか」

    「これが
     糸を
     ひいた結果だとは
     おれはだんじて
     思わない」

    「うーん
     眠っていて
     ぶっすりやられりゃ
     こっちの負けだ」
    「きみにここに
     いてくれと
     たのむ以上
     ぼくは
     身のかわしかたを
     身につけねば
     ならない」
    「これは仮定だけど
     そんなときはぼく
     さっと身をひき
     さっと台所まで走り
     さっとミルクをわかす
     そしてきみにわたす」
    「『さあミルクを飲んで』」
    「『心がなごむよ』」
    「そうすると
     きみはおちついて
     うなずいて
     『またあしたね』と
     いうだろう」

    これってBPDの人とBPDの(理想の)パートナーかも?

    「ぼくは
     きみが
     だい好きだ」
    「薔薇の
     しげみの
     ところから
     ずっとね」


    ----------
    半日ぐらい考えて、何度か読み返して分かった。「この作品に救われた!」と言う人さえいるこの作品を、なんで好きになれないかが。

    ずっと庇護された女の子なんだ。両親は理解者ではないが、姉が理解し、慰め、守ってくれてきた。そしていまは御茶屋兄妹という庇護者がいる。
    そんな状況で、「明日がこわい、ひとり立ちするのがこわい、ひとりになった自分が人を傷つけてしまうのがこわい」ってえんえん言い続けている。

    それが癪に障るのだ。実親に虐待され続けて、庇護者など望むべくもなかった人間は?「こわい」という感情を表現することさえ許されなかった人間は?適切な時期でなくともひとり立ちしなければ生きていくことができなかった人間は?そんな人間にはこんなことできないよ?

    要するに、妬みだ。
    「こんなことで悩めていいなぁ」「そしてそれを、世界の重大事であるかのように思考できて、いいなぁ」と。

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著者プロフィール

栃木県生まれ。短大在学中に『ポーラの涙』でデビュー。昭和53年より「月刊ララ」に掲載された『綿の国星』は、独特の豊かな感性で描かれ、大きな反響を呼ぶ。『ミモザ館でつかまえて』『夏のおわりのト短調』『パスカルの群』など著書多数。

「2011年 『グーグーだって猫である6』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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