- Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
- / ISBN・EAN: 9784592883531
感想・レビュー・書評
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痛い、あまりに痛い。何度読んでも涙がこらえられず、海に向かって叫ぶ場面で号泣してしまう。なぜなら、私もそうなっていたはずの少女時代だったから。
周りが見えず、自分のこと(大好きなこと)だけに一直線になって、気がついたら取り返しのつかないことがすべて自分のせいでおこっている。その恐怖、そんなふうにして大人になりたくなかった、なぜ一度やり直させてくれないの。
周りを傷つけ、だけど助けられ、うんとうんと愛されている主人公は前に進んでいけたけど、もしかしたら大島弓子は救いなんか描きたくなかったかもしれない。だって、救いがないのが現実だから。でも、これは少女マンガなのだ。私の大好きな、ハッピーエンドになるはずの。
「七月七日に」もたまらなく好きな作品。愛する木原敏江の影響(たぶん原案も限りなく木原敏江なんだろう。わきキャラも描いてるしセリフまわしがもろ木原敏江)を受けまくり、それでもきっちり大島弓子のマンガになっている美しすぎる作品。
異論はもろちんあるだろうが、この「さようなら女達」と「七月七日に」、「バナナブレッドのプディング」以上を好きになれなければ、大島弓子をいくら読んでもだめだと思う。故・米沢の「少女マンガで泣かせることができるのは、大島弓子と木原敏江だけ」とは本当に的確な評論でした。-
2014/03/24
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まんがを描くことがすきでたまらない毬をとおして、大島弓子に漫画の描き方のかけらや心のもちかたというようなものを教えられたような気がしました。もちろん、少女がただ漫画家をめざすサクセスストーリーというものではけしてない。いろんな苦難や不幸をのりこえて、毬は、めざめてゆく。<br>
海にむかって、毬と父がさけぶシーンが印象的でした。もういない人への対話が、すぐそばにいる人に伝えたいことへとリンクする。波の音にまじって。 -
神だ。『七月七日に』大好き。しかし、いくら神といえど『シンジラレネーション』のオチはちょっとどうかと思います。
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少女が大人になる過程っていうのはどうしてこんなにかわいらしいんだろう。
色々な恥ずかしい思いとか痛い思いとかを抱えながら新しい世界を知っていく。
簡単な成功なんてめったになくて、うまくいかないことだらけ。
だからその渦中は全然おもしろくないんだけど、傍から見ていると本当にかわいらしい。
他の短編では『いたい棘いたくない棘』が好き。 -
ときどき読んで、主人公に重ねて、励ます・・・
1年後には、どう感じるのか、楽しみ。 -
七月七日に
この作品はどうしてこうも切ないかな~ -
また号泣してしまいました…。