ダリアの帯 (白泉社文庫)

著者 :
  • 白泉社 (1999年6月1日発売)
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592883579

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  • 「夢虫・未草(ゆめむし・ひつじぐさ)」
    父の浮気が原因で
    家族崩壊を向かえた一人っ子の女の子と
    浮気相手の息子の男の子が仲良くなるはなし
    話の展開は急展開気味だけど
    女の子と男の子の友情がちょっとほろ苦い

    「水枕羽枕」
    姉妹の依存関係の話
    姉が妹離れできていないケース
    まぁ好みじゃない

    「快速帆船」
    自分がなぜこんな格好をして
    生活しているのかわからない主人公
    医者と知り合って 色々なことに遭遇する
    見たことのある景色だと川を渡ると
    病院で意識がもどるという展開

    記憶喪失かと思いきや病気オチ

    「ノン・レガード」
    漫画家の主人公は宝くじが当たって軽い気持ちで
    老齢者ばかり住んでいるマンションの1室を3000万で買う

    管理費の高さや生活の違う老人達との暮らしに悩む
    ある老人の肖像画を頼まれ製作するもやり直しの連発
    さらにマンションの設備工事がはじまり
    お金が無く借金をしてどうしようもない状態に追い込まれ
    仕方なくマンションの便利屋に
    自分の部屋を売れば解決すると思うも離れられず
    そんな最中 肖像画を描いていた老人が亡くなり
    その老人の遺産を渡される5階全室と地権を手にした主人公

    掃除に時間がかかり漫画を書く時間が無い
    なんとなくハッピーエンド

    「ダリアの帯」
    衝動的に結婚した夫婦
    流産をきっかけに妻が精神を病んでしまう
    さびしさと愛情と依存関係が渦巻く
    なんか切ない話だった

  • この白泉社文庫の大島弓子のシリーズってのはどのくらい全てを網羅してるもので、どういう順に刊行されているのかは知らないけれど、この巻はもう大島弓子ワールドの真骨頂だわ。。。恐ろしい、こんな漫画を描く、この才能は何なんだ。。。どの作品も根底には似たものがある。けれど、その共通項がいくら手探りで探しても言葉にならない。荒唐無稽。夢のような話。いや、まさしく夢。御伽。(07/10/28)

  • 表題作を含む7つの作品集。漫画の域を越えてます…へたな小説より人間の本質というか狂気みたいなのが上手に描かれてて頭がしびれた。表題作の夫婦のお話はバツの自分には辛いし凄いし恐いし、いろいろ考えさせられた。窪美澄さんのお薦めはほんと外れがない。

  • ときどきすごく読みたくなるよ大島さん 夢見がちで時々こわくもなるんだけど。
    海ちゃんの話がよかった。

  • 上の子の出産のときに女の子だとわかっていたので
    きっと大島弓子が読みたい気持ちになるだろうと思い
    入院先に持ち込んだなつかしい一冊。
    入院中ずっと読んでた。

  • 狂気の世界に生きている妻と、死後にようやく意思の疎通ができるようになった夫。幸福なのか不幸なのか分からなくなるけれど、ラストシーンはきっと幸福であるのだろうと思わせる。なんとも美しく繊細な話。

著者プロフィール

栃木県生まれ。短大在学中に『ポーラの涙』でデビュー。昭和53年より「月刊ララ」に掲載された『綿の国星』は、独特の豊かな感性で描かれ、大きな反響を呼ぶ。『ミモザ館でつかまえて』『夏のおわりのト短調』『パスカルの群』など著書多数。

「2011年 『グーグーだって猫である6』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大島弓子の作品

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