ジェラ-ルとジャック (白泉社文庫 よ 4-1)

  • 白泉社 (2004年5月19日発売)
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (423ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784592884309

感想・レビュー・書評

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  • 2023.4.5市立図書館
    1990年代終盤から2001年頃までに主に「BE・BOY・GOLD」に掲載された作品。

    借金のカタとしてに娼館に売られた貴族の坊っちゃんジャックと、彼を自由にしてやりつつけっきょく下男として家に置くことになった平民の作家ジェラールの関係は、同じく主従もの「執事の分際」の執事クロードとぼっちゃまアントワーヌとはまったく違ってまたおもしろい。フランス革命下で一波乱二波乱もまれるけれど、最後は思いもよらぬ平穏と希望があるのがよしなが作品のありがたいところ。

    文庫化した2004年5月はちょうど「メロディ」にて「大奥」が始まる直前だったようで、巻末に広告が載っているのだけど、今になってみれば「だれ?」という女将軍の横顔が描かれている(連載開始時だから吉宗なのかな…)。

  • エッチで骨太。それ以外に必要なものなんてないな。

  • 実は、まだ文庫化されたものを所持していなかったりする。

    フランス革命前後?の物語。
    作家ジェラールが、借金返済のために娼館に売り飛ばされたジャック(貴族)を買ったところから物語は始まる。
    後に、二人は主人と下男の関係となり共に暮らすようになるが、ジャックの気持ちに変化が訪れ…といった内容。

    読み始めの段階では、この二人をどうやってまとめるの?と思ってしまうが、読み終わる頃には、テンポよく、そして無駄なくまとめられた作品の完成度に驚いてしまう。
    特に後半になるにつれて、コマは小さくなり、背景が描き込まれ、実写に近いイメージ(カメラワーク)でラストを迎える。
    読み終えた後、エンドロールが流れるかのような余韻に浸れる作品。

    • 小梅さん
      あはは(笑)
      これは、完全なる?BLなので…かなりハードルが高いかと…。(一応、作家ジェラールには愛した妻がおりました)
      なので、よしな...
      あはは(笑)
      これは、完全なる?BLなので…かなりハードルが高いかと…。(一応、作家ジェラールには愛した妻がおりました)
      なので、よしながふみさんの作品であれば全て読む!もしくは、BLに何の抵抗もない!という気合が多少なりとも必要かもしれません(笑)
      2014/05/25
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「かなりハードルが高いかと…。」
      そうですか、、、「西洋骨董洋菓子店」を借りようと思いつつ、延ばし延ばしに(因みに「ジェラールとジャック」...
      「かなりハードルが高いかと…。」
      そうですか、、、「西洋骨董洋菓子店」を借りようと思いつつ、延ばし延ばしに(因みに「ジェラールとジャック」も図書館に有りました)。。。
      2014/05/29
    • 小梅さん
      今の図書館はすごい!(笑)
      あ、『西洋骨董洋菓子店』も読みましたよ。
      物語の中盤あたりで「あれ?これはどこへいくの?」と思ったのですが、...
      今の図書館はすごい!(笑)
      あ、『西洋骨董洋菓子店』も読みましたよ。
      物語の中盤あたりで「あれ?これはどこへいくの?」と思ったのですが、読み終わってみると「…うん。」と納得?した記憶があります。よしながさんの作品には、濃度は違えどBL的な要素が割と散りばめられていると思うので、薄めのものから読み進めていくのも一つの手かもしれません(笑)
      2014/06/05
  • 主人公二人の対比がとっても良かったお。よしながさんのBL漫画の中で一番好きかもしれんお

  • 「ベルサイユのばら」と併せて読むと、面白いかも。こっち側ではこんな人たちがいたのかも、と(笑)。

  • 革命期のフランスを舞台に、成金ポルノ小説家の平民と、彼に仕えることになった没落貴族の少年の話。

    なんともいえない絶妙の間を描き出す作家ですが、この作品もまたすごい。
    手の込んだミルフィーユをフォーク一本できれいに真っ二つに分けたような間があります。
    互いが同じ言葉で問いかける「これは恋だろうか」がとっても印象的。
    コマのひとつひとつに一切の無駄がなく、激動のフランス革命すら、ただの小道具にしてしまうほど二人の心の動きが過不足なく丁寧に描かれています。
    シャルロットが素敵!

  • フランス革命時代を挟むお話。実際の時代を上手に織り混ぜているのでストーリー展開が愉しい。
    衣装も見ていて楽しいし、色々勉強になった本作。BLに出会い好きになったきっかけでもある作者さん。同姓の恋愛って奥が深いなぁと思いました。心情を上手に操る作家さんだと思います。
    ラスト近辺は涙ちらほら 笑。只性的な描写もしっかりあるので苦手な方はスルーした方が無難。

    時代ものが好きな人、ゆっくり丁寧に時間をかけて読みたい人にいいかも知れない。

  • フランス革命前夜、没落貴族の息子は娼館へ売られ、金持ちの平民に身請けされて世間へ放り出される。ボーイズラブ作品なのでカラミもありますが、カラダは本筋じゃなくて、そこにあるのは愛。そして赦しと希望。まさによしながふみ!って感じ。作者の教養(でもちっとイヤミじゃない)がにじみでる作品。

  • たまらん!この愛が好き!
    老若男女変わらない。
    必死に頭働かせ、想いを募らせて。その様子は悶える

  • ジェラールの一途な想いに涙しました。ベッドに潜り込むまでの葛藤が可愛い。罪の意識に苛まれながら1人でしちゃうのも可愛い。

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著者プロフィール

東京都生まれ。代表作の『西洋骨董洋菓子店』は2002年、第26回(平成14年度)講談社漫画賞少女部門受賞。2006年、第5回(2005年度)センス・オブ・ジェンダー賞特別賞、第10回(平成18年度)文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。ほかの作品に、『大奥』『フラワー・オブ・ライフ』『愛がなくても喰ってゆけます』『愛すべき娘たち』『こどもの体温』などがある。


「2022年 『きのう何食べた?(20)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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