なみにきをつけて、シャーリー 改訂新版

  • ほるぷ出版
3.77
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本棚登録 : 205
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784593500796

作品紹介・あらすじ

このえほんは、シャーリーがうみべにいくおはなしです。ほんのひだりのページではシャーリーのおとうさんとおかあさんがいすをくみたててのんびりしています。おかあさんはうみべにいるシャーリーにむかってちゅういやおこごとばかりいっています。みぎのページにはシャーリーがうみべであそびながらあたまにおもいえがいているかいぞくやたからものさがしのぼうけんものがたりがえがかれています。おとなってこどものきもちもしらないでおこってばっかりいるってあなたもおもったことがあるでしょう?そう、そのきもちをこのえほんはみごとにえがいているのです。でもだからといっておとなをうらんではいけません。あなたをとってもしんぱいしているんですから…。

感想・レビュー・書評

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  • 家族で海に出かけると子どもの動きは気になるもので…、目が離せないってことになるんだけど。
    ページを開いたとたん、ちゃんと見てますか?って思ってしまった。

    この絵本を見て驚いたのは、左のページの絵と右のページの絵にまったく共通点がなくて気になって仕方なかったこと。

    つまりは、左のページにいるお父さんとお母さんはデッキチェアに座っていて動かない。
    お父さんは、全く喋らず新聞をよんでいる。
    お母さんは、〇〇しちゃだめよ。とだめなことばかりを呟いている。
    まるでシャーリーのことなど見ていないかのように。

    右のページにいるシャーリーは、お母さんの声など聞こえてないかのようで、舟を漕いで海賊と剣で闘い地図を手に入れ宝物を探し出すという冒険の世界のなかにいる。

    大人の現実的な日常の世界と子どもののびやかな想像の世界を対比させている。

    大人も冒険心を持たないと人生楽しくないよなぁと思ってしまったけどこの絵本に今までとは違うものを感じたのも確かである。
    不思議な世界観。

  • 読み終わって、ぞぞぞーとしました。

    親と子の乖離に背筋も凍る絵本です。

    子供の素敵な冒険と異次元の世界にいる親。

    私は親の子どもに対する心の遠さに背筋が凍るのですが、
    案外子どもが読むと、そうそう!うちもこんな感じだよな!と
    軽く読めるのかなぁ・・・

    自分が年取ったので、
    こういうのが心にこたえるようになったのかしら。

  • こちらは改訂新版。
    どこが改定されたか分からない。

    とにかくジョン・バーニンガムの世界が楽しめる。

    その世界では、子供は自分の空想をふくらませて、その世界をとことん楽しむ。

    シャーリーは、家族3人と飼い犬で、海岸の小石の多い砂浜でのんびりとした1日を楽しむ。

    湘南海岸で見た様な砂防柵が、描かれている。
    お父さんは、折りたたみ式の椅子を両手に二脚持っている。お母さんは、食べ物や飲み物を入れた大きなトートバッグを持っている。
    大人二人は、左の側のページでのんびりと椅子に座ったままでくつろいでいる。

    右側のページでは、シャーリーは、家来の犬と海賊ごっこに没頭している。

    左のページと右のページの全然別の世界。

    おとなは現実の世界に疲れて、今はリラックス。
    でも、シャーリーのことは気になるから
    時々声をかける。

    シャーリーは、次元の違う世界に浸っている。
    これぞジョン・バーニンガムの世界。
    ジョン・バーニンガム、彼の本に出合えてよかった。

  • こどもの世界は広い!

  • 左右の対比が面白く、新しい表現の絵本。
    想像力豊かで濃厚な色彩のシャーリーの世界。
    単調で穏やかな父母の世界。
    でも、小言調の文章が、ちょっとつまらなかった。

  • 大人は知らない世界
    短いのにワクワクする

  • 大人の現実の世界と、子どもの空想の世界との対比。
    初版は1978年だが、テーマは今でも古びていない、というよりもより深刻になっているかも。

  • せっかく海に来たのに、泳げない。でも、シャーリーはイマジネーションで生き生きと遊びます。パパとママときたら、一体何しに海まで来たの? 「良き両親たる我々は、良き娘を海に連れて行き、良き休日を過ごさせてやったのである」という満足? そんなつまらない大人にはなってないよね、と思わず自省したりしました。

  • 絵がいいですよね。左ページには両親、右ページは女の子のシャーリーが思い浮かべた物語の中での話というか〜夢の世界。

  • 親と子ども、同じ場所にいても、息づいてる世界は全く違うところにある。
    親の現実と女の子現実(空想で大冒険している)が同時進行で描かれている。

  • 2019/06 3歳

  • 研修で、バーニンガムは新しいことを取り入れている・新しいことに挑戦している、ときき、よまねば、と思い借りた。

    シャーリーと両親は、海に遊びに来た。
    両親は、いすに座ってリラックス。
    シャーリーは、海へ繰り出した!

    三場面の絵本らしい。
    ふーむ、今よんでもたしかに新しい。
    シャーリーと犬。
    海辺の古いボートに乗り込み、オールに手をかけて海へ。
    遠くに船を見つけた、あれは海賊船だ!
    砂浜に渡された板の上を歩き、背に海賊を感じる。
    落ちていた棒を手に取り、海賊たちと戦う!
    宝の地図を手に入れた、それボートに逃げろ!
    宝はここだ、犬と砂を掘って宝を発見!
    ……という感じでしょうか。

  • 見開きの左右に対比して描かれる大人の世界と子どもの世界。
    大人のセリフがもう身につまされる。

  • 大人とシャーリーのすれ違いっぷりが楽しい。皮肉ともとれるし、子どもの想像力への礼賛ともとれる。

  • 親は子供を遊ばせている時は、色々注意したくなるもんですよね~

  • 海を見つめる、シャーリーの後ろ姿
    海賊〜

  • 2011年7月3日

    <COME AWAY FROM THE WATER>
      
    日本語版装幀/鳥井和昌

  • なんだか妙に見当はずれな父と母を浜辺に残し、シャーリーは空想の世界へボートに乗って出かけます。『もうおふろからあがったら、シャーリー』(童話館)とセットで読みたい。

  • 4歳から、って書いてあるけど、4歳でこの絵本のおもしろさが分かったら怖いし、その子って不幸なんじゃ。
    一体対象年齢は何歳なのか、悩みます。

  • 海の海水浴ではよくある話?外国の本である雰囲気が伝わる。

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著者プロフィール

ジョン・バーニンガム:絵  1936年イギリス、サリー州生まれ。ロンドンの中央美術工芸学校を卒業。はじめての絵本『ボルカ―はねなしガチョウのぼうけん』でケイト・グリーナウェイ賞を受賞、その後『ガンピーさんのふなあそび』(ともにほるぷ出版)で再度受賞をはたす。『いつもちこくのおとこのこ―ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー』(あかね書房)、『ねえ、どれがいい?』(評論社)、『ドライバーマイルズ』『ガンピーさんのサイ』(BL出版)など作品多数。2019年1月逝去。

「2021年 『パイロットマイルズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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