- Amazon.co.jp ・本 (61ページ)
- / ISBN・EAN: 9784593505555
作品紹介・あらすじ
秋がおわりに近づき、あるときバケツに最初の氷-さわるとわれてしまう、うすい氷-が見つかる。氷はだんだんあつくなり、本格的な冬のおとずれとともに畑がこおり、小川がこおり、やがて庭にスケートリンクができる。そうしたら、冬の青い空の下、きらきら光る氷の上で、わたしたちは思うぞんぶんスケートをすべる。季節の移り変わりとともに、12種類の氷が、わたしたちを楽しませてくれる-。繊細で美しいイラストで描く、冬を楽しむ小さなお話。小学校高学年〜大人まで。
感想・レビュー・書評
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寒い冬のお楽しみ。
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自然のアイスリンク羨ましい❗️
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「12種類の氷」ってどういう意味だろう?小さめサイズのシンプルな絵本、妙に気になり手に取ってみた。
秋の終わり、バケツにできる薄氷が最初の氷。日を追うごとに、その氷は厚みを増し、冬に入ると、川の氷も凍っていく。
12種類の氷、一つ一つの解説が楽しい。気温が下がるほどに、新しい氷が現れる。次は一体どんな…?と、ページをめくるのにわくわくする。子どもたちが冬の訪れを楽しんでいるところもまた微笑ましい。
メインは、家族総出で菜園に作る自家製スケートリンク。リンク作りを指揮し、出来上がった後もリンクを管理するお父さん。滑った後の氷を補修しながら、おちゃらけたパフォーマンスを見せたりするお父さんのユーモラスなキャラクターも、またいいのだ。
スケートパーティーやアイスショー(これがなかなか本格的)を楽しんだりとめいっぱい遊んだところで少しずつ春に近づいていく。スケートができる日も減っていく。そうして、最後に現れる氷…。
短いストーリーだけど、胸がいっぱいになりました。子どもたちのように氷で遊び、自然にできた氷ですべって楽しんだ幼少時代を思い出し、寒さに震える大人の自分が何だか情けなく思えた。寒さの厳しい冬だなぁ…と思うときにこそ是非読んで欲しい。
冬って、自然って、素晴らしいなと改めて思える一冊だ。マクリントックによる絵も本当に素敵! -
こんなスケートリンクって憧れるなあ。
天然の氷!別世界だなあ。
順を追って氷やスケートが進んでいく様がわくわくさせる。
12番目がゆめの氷ってがいい。 -
冬の訪れから終わりまでを、氷を通して伝える。
畑にスケートリンクを作り出せるなんて、どれほど寒い地域なのでしょうか。
暮らすとなると大変そうですが、凍った湖や手製のスケートリンクでスケートを楽しむってあこがれです。
冬の厳しさへの愚痴などは片鱗もうかがえず、スケートを楽しむ喜びがぎっしりと詰まっていました。
何の気なしに手に取った本でしたが、すばらしい一冊でした。 -
バケツの中の薄い初氷、つぎの氷は分厚くて取りだせるけど、落とすと割れる。3番目の氷は割れない。それくらいの季節になると、畑の氷を探す。今度は小川の氷。スケートぐつをはいて小川をすべる。雪が降る前の急な寒さでこおりついた黒い氷。初雪が降る頃には菜園をリンクにする。板と雪と庭用のホースで何時間もかけて作る。リンクの氷。お父さんがリンクを水びたしにして作るのがかんぺきな氷。雪どけの陽気のあと、また寒さがやってくる。そうすると、牧場が氷になり、そこらじゅうがスケートリンクになる。2月も終わりになると、氷もとけてくる。とけてきた氷。そうするとざらざらとあらくなり、おしまいの氷になる。おしまいになっても眠っている間にゆめに氷が現れて、初氷を待つ。
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庭にお手製のスケートリンクを作って・・・。
冬の始まりから終わりまでを氷を通して描いたもの。
スケートリンク、楽しそう♪ -
さらさら、の透明な水も
寒気に晒されると
氷 になる。
冷凍庫のなかで日夜繰り返されている
『変化』にはもう見慣れているが、
世界、という巨大冷凍庫のなかで
凍ってゆく様子は
やはりスケールが違う。
科学者の目で
変化の行方を追うような、
作家の言葉で
変化の様子を楽しむような、
構成が面白かった。
イラストも綺麗。