クレヨンからのおねがい!

  • ほるぷ出版
3.96
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本棚登録 : 820
感想 : 84
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784593505623

作品紹介・あらすじ

いつものようにケビンがえをかこうとするとクレヨンのはこのうえに、ケビンへとかかれたたくさんのてがみがおいてありました。よんでみるとクレヨンからのてがみです。ユーモアあふれる視点でクレヨンたちの気持ちを代弁し、『ニューヨーク・タイムズ』のベストセラーリストで第1位を獲得したユニークな作品。

感想・レビュー・書評

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  • ある日、ケビンがいつものように絵を描こうとすると、クレヨンの箱の上に、『ケビンへ』と書いてある手紙の束が置いてありました。
    なんとそれは、クレヨンからケビンに宛てた手紙だったのです…。


    とっても可愛いお話!
    見開き1ページ毎に、様々な色のクレヨンからケビンへの手紙と、その色の絵が描かれています。クレヨンは色ごとに性格が違うようで、クレヨンからの手紙の字の筆跡も少しずつ違い、性格の違いが表れています。赤は少しワイルド、紫は几帳面そう…と言った具合に。
    クレヨンからのお願いは、各色によって異なり、赤や青、灰色のように人気の色やよく使う色は「休ませて」と言い、黄土色や桃色といったケビンがあまり使わない色は「もっと使って!」と言います。他にも、「線からはみ出ないで」と言う紫や、「わかるようにしてほしい」と言う白、「線じゃなくてメインになりたい」黒。それぞれに悩みがあるようで、納得の行く理由も多く、微笑ましく思いながら読みました。
    「使ってくれてありがとう」と伝える緑は、黄色とだいだい色が「どちらが太陽の色か」で喧嘩をしてることに悩んでいます。みんなそれぞれの悩みが真剣で、その色で描かれた絵もそれぞれとっても可愛いです。
    そんな中、手紙を読んだケビンがどうしたかというと…。

    全部の色を使って、とっても素敵な新しい絵を描いたのでした!
    紫の恐竜は丁寧に色塗りし、桃色の恐竜も描きました。白いネコは緑の背景の中で目立ち、黒色の虹も空に輝いています。……黄土色は?
    どうせなら、さんざめく黄金の麦畑も描いてあげてほしかったなぁ。


    深読みする必要もないとは思うのだけれど、途中ふと、これは「個性」のお話かな?と思いました。クレヨンにいろいろな色があるように、人間にもそれぞれ個性があります。その個性は生まれ持ったものも多く、中には各方面で重宝がられるようなものもあるし、なかなか使い所が難しい個性もあります。それに、生まれ持った性質が、必ずしもその人が求めるものや、なりたいものでない場合もあります。虹になりたかった黒や、恐竜やカウボーイになってみたい桃色…社会でだって、そういったことはあるよなぁ…とぼんやり思いながら読んだのでした。
    まぁ、小難しいことを考えずとも、楽しく可愛いお話です。

  • 〝ケビンが絵を描こうすると、クレヨンの箱の上に「ケビンへ」と書いた手紙の束が置いてありました。「こんなにいっぱい・・・?」ケビンは、不思議な気持ちで、12色のクレヨンからの手紙を読み始めた・・・〟忙しすぎるから休ませろ(赤いクレヨンより)、 はみ出ないよう綺麗に塗って(紫クレヨンより)、もっと使ってほしい(黄土色クレヨンより)・・・人気のクレヨンの悩み、地味な色のクレヨンの欲求など、クレヨンたちの本音が書かれた手紙は十人12色。クレヨンたちの日頃の気持ちが伝わって来るユニ-クな絵本。✉

  • クレヨンたちからケビンへの手紙が届く。どれも普段クレヨンたちが言いたかったこと。とてもコミカルでいて、どこか真理をついている。子どものころ、使っていたものたちは、いまどうしているんだろう。

  • ケビンがいつも使っているクレヨンの箱の上に、手紙がたくさんのっかっていました。
    それは、クレヨン1本1本からの手紙した。

    赤いクレヨンからは、いつも使ってくれてありがとう。
    黒いクレヨンからは、りんかくだけで使われるのはさみしいな。
    黄色とオレンジ色のクレヨンは、太陽の色は自分だけだと主張したり・・・。
    他の色からも、言いたいことがいっぱいあるようで。

  • 【母セレクト】
    たくさん使ってもらえるクレヨン、
    全然出番がないクレヨン、
    各色からの切実なお願いのお手紙!
    一見長いなーと思ったけれど
    それぞれの手紙が面白くて
    最後まで集中して聞いてくれた。

  • クレヨンそれぞれに個性があって、話は長めですが、飽きない楽しい絵本です。
    あわよくば、物を大切にすることを学んで欲しいと読み聞かせしてます。

  • クレヨンからのケビンへのお手紙が届きます。
    色々なクレヨンたちからの言い分は、
    あ、そうそう、そうだよねー
    と思うことがいっぱい。
    クレヨンたちの必死な主張にクスッとします。
    色々な言い方で読み聞かせすると子供に大ウケでした。
    クレヨンを使って絵を描きたいな、と思いました。
    もちろん全色をつかって。

  • クレヨンの気持ちになって読み聞かせすると、とてもよろこんでくれました!

  • 絵がきれいで、キュート。
    おしゃれな絵本です。
    感想文的には自分の絵や、絵を描く時のことについてになるかな。

    一点気になるのは、クレヨンの色、12色以上ありますよね、これ。
    12色でこんなステキな絵が描けると思わせたら、ちょっと詐欺かなぁ。

  • ケビンがいつものように、えをかこうとしたときのことです。「ケビンへ」とかかれた、クレヨンたちからのてがみをみつけました。いったいなにがかいているのでしょうか──。
    クレヨンたちの願いが込められた手紙に、思わず唸りました。だってそれぞれの願いに大いに納得したから。たくさん使われてくたくたな赤や灰色。一方、全然使ってくれないと嘆く黄土色や桃色。さらにもっと上手く使って欲しいという紫や白。どれも満遍なく上手く使うの大変だよね。新しい絵、橙色が太陽の色と決定したようですね。ところで薄橙の裸事件はどうなったの?(笑)

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著者プロフィール

ニューヨーク・タイムズのベストセラーリストNo.1の児童書作家で受賞歴多数。著書に『クレヨンからのおねがい!』(ほるぷ出版)、『かえってきたクレヨン』(WAVE出版)など。

「2018年 『でんせつのじゃんけんバトル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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