- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784593535316
作品紹介・あらすじ
12歳のトファー、スティーブ、ブランドの担任・ビクスビー先生がガンで入院し、突然会えなくなってしまう。どうしても伝えたい事がある3人は、学校をサボってお見舞いに行くことにした。ところが、病院までの道中でアクシデントやケンカが起こり、それぞれの悩みが見えてくる。3人の成長物語
感想・レビュー・書評
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2022年5月29日 高志の国文学館文学講座
「外国児童文学の中の日本人-多文化社会の“人種”への感受性」
講師:富山国際大学現代社会学部教授 渡部恵子氏
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病気で学校を離れた大好きな先生の願いを叶えようと、学校をサボって病院に向かった三人の少年の、一日の物語。
いつも遊んでいる三人だけれど、噛み合っていなかったり、納得出来なかったり、話さずにいることもたくさんある。
「相性最高!完璧な親友!」ではないところがとてもいい。
三人の間柄が変化すると共に、先生とそれぞれの個人的な結びつきも少しずつ語られていく。
構成も上手く、この物語を経てのラストには胸が詰まった。
十代の子供達に寄り添える物語だと思う。
しかし「アラバマ物語」って今でも根強い人気なんだなぁ…! -
先生が不治の病にかかって……というのは、意外と1ジャンルありそうな。読んでないけど『クララ先生さようなら』というのが少し前に出ていますね。ほかにもなんかあったけど思い出せない。
この物語は、先生のお見舞いにいくため、学校をさぼって、あれこれ奮闘する男子三人組を描いているけど、先生よりじつはこの子たちのことが少しずつときほぐされてわかってくるところが主眼なのかな。短い旅を終えるあいだに、三人ともそれぞれ、ちょっとだけ成長するところがいい。
いろんなドタバタが、ちょっと余分(過剰)に思えるところもあったけど、それやこれや含めて王道の児童書でした。