- Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594002800
作品紹介・あらすじ
16年前に兄を殺した不良少年たちが、当時の姿で転校してきた!高校教師を脅かす悪夢『やつらはときどき帰ってくる』、腐ったビールを飲んで、怪物と化してしまった父親を描く『灰色のかたまり』、血の味にめざめたクリーニング工場の機械がおこす血なまぐさい惨劇『人間圧搾機』、宇宙飛行士の手の中に寄生した異星生物と、その不気味な行動『やつらの出入口』、暗い汚水溜の中、信じられない出来事が連続して起きる『地下室の悪夢』、ラヴクラフトの暗黒世界に挑んだ『呪れた村』など、鬼才キングが若さと才能のすべてをぶつけた傑作短編集『ナイトシフト』ここに登場。
感想・レビュー・書評
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まんべんなく面白かった。悪魔、悪霊の存在をうかがわせるものの、色々な生物や機械の姿で襲い来るのがいい。ラブクラフト的な「呪われた町」収録だが、「灰色のかたまり」「やつらの出入口」も宇宙的恐怖に満ちている。人類終了の兆しが多いのがいいですね。
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地下室の悪夢、マングラー、やつらはときどき帰ってくる、地獄のデビルトラック、子取り鬼(ブギーマン)、など映画原作が多く興味深く読みました。SF形式からゴシックな手紙形式まで、様々な語り口を楽しめます。
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十数年前に読んだキングの短編集を電子化し再読。
あの頃の恐怖が蘇る、と同時にクトゥルフを知ったことにより、「呪われた村」については当時とは違う面白さを感じられた気がする。
以下、抜粋でメモ
地下室の悪夢/人間圧搾機
記憶に最も残っていた短編。地下室に巣食う化け物ネズミと、呪われて人を喰らうクリーニングマシン。鬼怖い。グロテスクな描写、巧い。思わず眉を顰める痛ましいシーンが多い。
やつらの出入口/やつらはときどき帰ってくる
ゾッとするという意味ではこの二作。
「やつらの出入り口」は宇宙で謎の生き物に寄生された元宇宙飛行士の話。エンディングの不気味さと絶望感はピカイチ。こういう「手記」風の作品好き。
「やつらはときどき…」は、教師になった今読んだからこそ、昔より恐怖を感じたかも。昔のいじめっ子が、死んだはずなのに亡霊になって教師になった自分に襲いかかってくるなんて、怖すぎる。
呪われた村〈ジェルサレムズ・ロット〉
めっちゃ、あれじゃん。あの支配者的な、あれじゃん。これも大好きな手記や手紙で綴られる物語。カルが好きだったので、結末は無念。でもクラシカルなホラーで好き。 -
Night Shiftという12の短編を収めた短編集を2分冊にした上巻。不思議なことに全体のタイトルの深夜勤務という作品はどちらにもない。ホラー作家といわれるスティーヴン・キングの長編は実はあまり恐くない。ぼくはどうもアメリカと日本の恐さの質の違いによるのではないかと思っている。しかしここに収載されている短編は意外と恐い。後の長編の萌芽になったのではと思しきものも含まれているが、そういうのもこちらの方が恐い。短くて省略・凝縮された方が恐さが増すのかもしれない。といいつつ、ひとつ選ぶとすると「戦場」かな。恐くないけどよくできている。
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内容
16年前に兄を殺した不良少年たちが、当時の姿で転校してきた!高校教師を脅かす悪夢『やつらはときどき帰ってくる』、腐ったビールを飲んで、怪物と化してしまった父親を描く『灰色のかたまり』、血の味にめざめたクリーニング工場の機械がおこす血なまぐさい惨劇『人間圧搾機』、宇宙飛行士の手の中に寄生した異星生物と、その不気味な行動『やつらの出入口』、暗い汚水溜の中、信じられない出来事が連続して起きる『地下室の悪夢』、ラヴクラフトの暗黒世界に挑んだ『呪れた村〈ジェルサレムズ・ロット〉』など、鬼才キングが若さと才能のすべてをぶつけた傑作短編集『ナイトシフト』ここに登場。 -
スティーブンキングは短編がイイ! とどこかで聞きましたのでこれを読んでみました…。
ヽ(・ω・)/ズコー
うーん…ホラー小説なのかな? ともかく現実には起こり得ない状況が続くようなお話が多いですねぇ…けれども、しっかり読ませるというか、どうなるんだろう? ってな興味の元、最期まで読む手が止まりませんでしたとも…!
ヽ(・ω・)/ズコー
というわけで、確かにキング氏は短編のがイイかもしれませんね! そこまで長編を読み込んだというわけではないのですが…短編の方が無駄なことが書かれていなくて、スイスイ読めるものと推察します…。
さようなら…。
ヽ(・ω・)/ズコー -
初読
キングは短編もいい、ってわりと聞く気がするけど、
う〜ん、そうなの?
なんか、あんまなぁ、短編ならではの良さというより、
物足りなさやなんでやねん感の方が強かったかな
↑「やつらは時々帰ってくる」とか
子とり鬼」も怖かったけど、父ちゃんもなんか含みありそうで、謎感強かったわー
「トラック」がそのへんバランスが良かった。 -
再読。
一番のお気に入りの「地下室の悪夢」は夢に見る程の気味悪さを味わえた。
実写版は造り物が貧相だった記憶がある。
これまた実写化されている「トラック」は「霧」めいていて
楽しかった。
映画は原作者が脚本、監督をつとめても原作には敵わないという興味深い結果に。
いかに原作物の映画は難しいかの好例だと思う。 -
ホラーの巨匠、S・キングの短編集。「呪われた街」の舞台、ジェルサレムズロットの話があったので、読んでみたくなった。
サラサラと読んでいける短い話が10話収録されている。不気味な話、凄惨な話、不思議な話…。種類は違えども、「恐怖」を与えてくれる作品ばかり。読後感は、ホラーらしくやや後味の悪い物が多いのは事実だが、ホラー好きには、それもたまらないエッセンスとなっているはず。
個人的には、「地下室の悪夢」、「子取り鬼」、「波が砕ける夜の浜辺で」が怖かった。期待していた「呪われた街<ジェルサレムズ・ロット>」は、ラヴクラフトの「壁のなかの鼠」のオマージュ作品。ドキドキとしたものの、本家ラヴクラフトの話と比べると少し物足りなかったかもしれない。ただ、「呪われた街」を読んだことのある人にとっては、あの街の過去を知ることができるという意味では貴重な話。