ファンハウス (扶桑社ミステリー ク 1-8)

  • 扶桑社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594006310

感想・レビュー・書評

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  • クーンツは時々やらかしてしまう。やらかすというのは今まで魅力的な謎で引っ張っておきながらその実、真相や動機付け、理由などが何とも簡単に片付けられ興趣を殺がれる場合と、冒頭で魅力的な設定を提示していながら核心へ引っ張るだけ引っ張って実に呆気なく終わってしまう場合。今回は後者。
    赤ん坊を妻に殺され、数年後に元妻の子供を必ず嬲り殺しにすると誓うフリーク・ショーのボス。そしてそのカーニバルがついにやって来る―このワクワクする設定によくぞクーンツ、思い付いたなぁと感心した。また悪しき子供を産み、殺害したトラウマを持つエレンの、実の娘・息子を抱きしめたいほど可愛がりたいのにそれが出来ない葛藤などドラマも用意され、そして一方、サーカスの方では行く街ごとに第2の息子による性欲を爆発させた殺戮ショーが繰り返される模様も描かれている。単純な設定を魅力的なエピソードを加えて厚みを持たせていく筆達者ぶりに感心した…のに。
    最後は、何とも簡単に終わってしまう。結局母と娘の確執は解消されたのか、それさえも解らずに敵が死ぬことで物語は幕を閉じ、大味な感じが残されるのだ。
    ああ、読み捨て小説の典型だな、こりゃ。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    ファンハウスのオーナー、コンラッドは赤ん坊を溺愛していた。異形に生まれついた赤ん坊でも、彼には最愛の息子だった。だが行く末を悲観した妻のエレンが、こともあろうに我が子を殺してしまった。コンラッドは憤怒の果てに、エレンを叩き出した。―いつかエレンにおれと同じ絶望と哀しみを味わわせてやる。いずれエレンに子どもができるだろう。その子をおれが殺してやるのだ…。カーニバルで全国を回りながら、コンラッドはエレンの子どもが現われるのを待ち続けた。何年も何年も待ち、そしてついに、その日はやってきた。エレンの娘エイミーが何も知らずにカーニバルを訪れたのだ。ファンハウスに悲鳴が渦巻き復讐劇の幕は切って落とされた。クーンツ異色ホラーサスペンス登場。

  • 映画よりもドラマパートがしっかりしていたので格段に面白い。
    それと同時に人物描写にページを割き過ぎている感があり、タイトルのファンハウスでの出来事は少々あっさり。
    いかがわしさ満点の作品。

  • 映画の小説化、ってのを知らずに借りて、本文前に解説で知ってがっかり。<br>でも3部構成中、映画のストーリーは3部のみ、1部2部部分は小説オリジナルとのことと、文章読みやすさで勢いで読了。割りと面白かった。<br>でもスプラッタシーンのスプラッタさ加減と盛り上がりが弱っ。けど、あの3部部分しかないんじゃ映画はさして面白くないのでは? それとももっと激しくスプラッタなのかな??

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