ファントム 上 (扶桑社ミステリー ケ 5-1)

  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594015381

感想・レビュー・書評

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  • 2011年6月に劇団スタジオライフが舞台化。
    観劇に先駆けて読んでみました。

    オペラ座の怪人・エリックの一生を書いた作品。
    作者が『オペラ座の怪人』とは違うので、スピンオフというよりは、ある意味二次創作?
    エリックと母マドレーヌの関係が非常に悲しい。
    上下巻通して様々な国が舞台となるが、やはり母子の物語が特に素晴らしい出来だと思いました。

  • 最近何かの車のCMで「オペラ座の怪人」のテーマ曲が使われていて、それを聞く度反応してはがっくりして疲れるのですが。
    といっても、一度だけ見た四季の「オペラ座〜」はあまり好きではない。だって怪人が余りにも報われない。(まあ、それがもともとなのかもしれないが)
    この「ファントム」は怪人の一代記とも言うべきもので、奇形を持って産まれた怪人が、恋い慕う母に愛されず、数々の天賦の才を持ちながらその風貌のために悲劇の運命を重ねていく姿が描かれている。
    特に強調されているのは、数学・建築・彫刻、そして音楽に秀でた怪人の天才ぶり。怪人というより超人なんだけれども、その才能は怪人の風貌のためにことごとく活躍の場を奪われてゆく。
    そしてクリスティーヌとの恋。クリスティーヌも激しく怪人を恋しているのですよ!この本では!ラウルは殆ど只の邪魔者。まあ、最後には怪人に託されてクリスティーヌを守るんだけどね。
    とにかく、最初にこれを読んで感動してしまった私は、ミュージカルを見ても今イチ納得がいかないのです。うーん。
    ガストン・ルルーの原作も読むべきかな……。

  • 最初からエリックの母親がエリックを産んだ瞬間絶望するシーンからで辛い。ミュにインスパイアされつつも原作からも上手くとってきていてとにかくエリックの事を大切に思ってくれている人達が出てきた事が愛情深くてよかった。というかこれはエリックとペルシャ人のブロマンス本だなと思った…。(ブロマンスという言葉に抵抗があるが上手く表現出来ない)

  • 舞台は19世紀のフランス。夫を亡くしたマドレーヌが失意の中で産んだ長男エリックは、見る者すべてを恐怖に陥れる、この世のものとも思えない恐ろしい容貌をしていた。以来マドレーヌは、我が子をどうしても愛することができず、仮面をかぶせて屋根裏部屋に閉じ込める。やがて、エリックのずば抜けた頭脳は顕著になり、幼くして建築学を極めるとともに、音楽の方面でも類いまれな才能を発揮。だが8歳になったとき、自分がいると母にも危険がつきまとうことを悟ったエリックは、みずから家を飛び出した。野や山をさまよううち、ジプシーのキャラバンに捕まったエリックは、見世物としてその恐ろしい顔を大衆にさらすという、この上ない屈辱の日々を味わうことに。生来正邪の感覚が欠如していたエリックが、人間に対する深い憎悪、そして殺人に喜びを感じるようになったのはこの時期であった。エリックの、怒りと悲しみに満ちた人生は始まったばかりだった……。仮面の下にあるものは、至上の愛か憎しみか全米ベストセラー・ロマンス。
    原題:Phantom
    (1990年)

  • '97.3読了。

  • オペラ座の怪人のファントムが、生を受け、殺人を覚え、様々な人々に愛されながらも、それを信じられずに目を背けて生きた前半生。

  • ファントム好きなら読むべし。
    エリックーーー!

  • ガストン・ルルーのホラー小説『オペラ座の怪人』に登場する
    怪人・エリックの生涯を描いた二次創作作品。

    原作ではひたすら不気味な化け物でしかなかったエリックが、
    この作品では多く過去を背負った人間として描かれている。

    せつない・・・。
    この作品の怪人はラリアットかます勢いで抱きしめたくなる。
    各地を旅して、たくさんの人に出会って、尊敬を得るだけの知恵と技術を身につけて、愛してくれる人もいた人生だったのに、すれ違ったり、失ったりして、本当に欲しかったものを手に出来なかったんだとか思うと、なんかもう・・・。

  • タイトルにひかれて、店頭で手にとり、遠慮がちに、ぱらぱらとめくっているうちに、読み終わり、はっと気付いて、翌日下巻は図書館に借りに行った本です。

  • 北條元子 訳/2005.4.10 第11刷

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