- Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594015398
感想・レビュー・書評
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とても面白かった!
ヒロインであるクリスティーヌが出てくるのが下巻の後半からとかなり遅いのですが、クリスティーヌが出てきてからは読むのが止まらなくなり、一気に読みました。
全般に言えることですが、エリックの所作の美しさには惚れ惚れします。そしてクリスティーヌに対し、一貫して紳士的な行動をとるエリックには胸を打たれました。
私はファントム好きなのでこの小説に救われる思いでしたが、ラウルが好きな人にはあまりオススメしないかも。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
エリックの悲しい愛の物語。。。
原作や映画の謎だった所を、埋めてくれるものでした。
エリックの痛みや悲しみ、葛藤を身近に感じる事ができました。
読み終えた時、予想もしなかった切ない終わりに、私は呆然としてしまいました。
エリックとクリスティーヌ、求めているものが同じだったからこそ、惹きつけ合い、愛が生まれたのだろう。。。
『オペラ座の怪人』ファンは是非ご一読あれ。。。 -
全体を通して、よく作られてるなーと思った。
小道具を拾いながら話を膨らませているので、きちんと舞台版とリンクしてる。最終的に、あぁそうなるか!って結末で、これはこれとして楽しめるかな。
読み終わったあと、映画が観たくなる。そしてその後さらにもう一度読み返したくなる、そんな作品。 -
「オペラ座の怪人」の主人公、ファントムの一生を丁寧に描いたお話。
パロディになるんですかね。
もうこれが本編でいいんじゃないかと思います。
今までぼやっとしたオペラ座の怪人像が、はっきりしたというのか。
すごく人間味を持って感じられました。
訳も素晴らしくて、すごく読み易かったです。
翻訳モノすんげー苦手だったんだけど、この作品のおかげで苦手意識が薄れました。
訳が上手い人の本を探せば、楽しめる洋書はちゃんとあるのねー。 -
下巻はいよいよオペラ座らしくなってきます。
クリスティーヌとの恋の部分ですが、原作よりも心理描写が多いので、怪人がどんなに純粋にクリスティーヌを愛していたかが痛いほど伝わってきます。
ラウルの方が悪く見えてしまうほど、怪人びいきになっています。
結末も原作と少し違ったものになっていて、痛みを抱えるようなラストになっています。
原作よりも怪人という存在、そして恋の部分にスポットを当てた作品です。
文章に引き込まれていくという点では、原作を超えていると思います。
怪人ファンにとっては満足のいく作品です。 -
言葉は不要な気もするのですが、オペラ座が好きで、怪人「エリック」に幸せになって貰いたいと願った方ならば、一読の価値があると思います。
是非。 -
一度でもファントムの恋の成就を祈ったおぼえのある人は必読の書。
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著者あとがきに、ルルーのオペラ座の怪人は、エリックの最後の6ヶ月しか描かれていない、と。
「オペラ座の怪人」だけでは、エリックの複雑な感情と、クリスティーヌの難解な気持ちは、全くと言っていいほど読み解くことは出来ず。それを元とした、ロイド・ウェイバーのミュージカルも、まだクリスティーヌのファントムとラウルの間(というか、一方の元においては一方のみしか見ていないから、厳密には間ではないけど)を揺れ動く気持ちが、分からなかったのだけど。
ここまでで、エリックの生い立ち・人生を知り、未だ”音楽の天使”としてクリスティーヌと相対していた時の2人それぞれの思いとかをみて。
それでも、クリスティーヌのエリックに対する気持ちは、難しかったけど。
でも、恐れでも哀れみでも、恋愛でもなく。ただ本当の愛と言うか。クリスティーヌにとってエリックは、師であり父親であり保護者であり、恋人(!)であり。子供でもあった。
というか、多分、いろいろ言葉とか感情では言い切れない。多分、マドレーヌだったんだと思う。母親として息子を愛してやれなかったかわりに、かわりと言ったらあんまりだけど、だからそれ以上の愛をあげたかった思いが引き継がれていた部分てあるのかなぁと。
エリックにとってのクリスティーヌは、恋人でしかなかったとは思うのだけど、母親と同じように手に入らないものとか触れてはいけないものと思いながら、母親ほどには神聖視してなかったとは思う。けれども・・・
でも、最後に、きっとクリスティーヌの思いも、母親の本当の思いもわかったというか。母の死の3日後にボッシュウィルに戻ったときに、多分、本当の思いを知ったんだろうけど、認められなかった思いを受け入れたんじゃあないかなと、思った。
まぁ、ラウルがいちばん貧乏くじ引いたっちゃ引いたというんだろうけど、エリックが姿を消してから、本当に何かを理解した。というかね。やー。後のラウルはイイオトコだと思うよ。 -
いい。すごくいい。
ガストン•ルルーの『オペラ座の怪人』を読むべきかどうか、ヒジョーに悩む。