ウエスト・エンドの恐怖―ワトスン博士の未発表手記による シャーロック・ホームズ氏の素敵な冒険〈PART2〉 (扶桑社ミステリー)

著者 :
制作 : ニコラス メイヤー  Nicholas Meyer  田中 融二 
  • 扶桑社
3.36
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本棚登録 : 31
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594022426

感想・レビュー・書評

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  •  前作(=『Sホームズ氏の素敵な冒険』)が活劇要素やホームズのプライベートに触れる要素を含んでいたのに対し、第二作目となるこちらは「ベイカー街の下宿に依頼人が事件を持ち込み、ホームズとワトスンがロンドン中を捜査に歩き回る」普段の形式。前作と同じように実在の人物との共演はあるもののある程度「いつもの感覚」で読める印象でした。「一作目は諸々盛り過ぎでちょっと……」と感じた人にはむしろこちらの方がしっくりくる仕様かも。

     前作と比べるとホームズもワトスンも受ける印象が若干違う気もしますが、編者(本当は作者)のもとに持ち込まれたワトスンの原稿の「出所」が違うので、もしかしたら今作の彼らは前作で描かれた彼らとはまた別人なのかも知れません(そりゃドイル以外の人間が書いたホームズは皆別人、ニセモノに決まっとるやろ、というツッコミは置いておくとして)。裏表紙のあらすじには続編と書かれていますが全くの別作品として読んで支障はありません。というか直接の続き物ではなかったです。

     巻末の解説によれば今回の事件で用いられた「とあるモノ」は、凶器として使われるのはこの作品が初めてというわけではないらしいのですが、普段ミステリを読まない身としては充分意外な印象を受けました。なるほどこういうカラクリもあるのだなあと面白く感じました。
     ただ前作が色々と盛りだくさんな内容だったぶん、どちらが好きかと問われると個人的には前作の『素敵な冒険』の方が読んでいてワクワクする箇所が多かったです。このシリーズの作者の方は、ドイルの原作やホームズ研究家の論文とご自身のホームズ解釈とを上手く融合させた創作要素の強いスタイルの作品と、従来寄りのオーソドックスなスタイルの作品と、器用に書き分けることの出来る方なのだなあと感じました。

  • 普通の正統派パスティーシュとして楽しめましたが、やっぱり素敵な冒険の方が新鮮でひねりがあって面白かった。
    あとは、ワトソンが書いたと銘打ってるにしては残酷な描写が気になったのと、最後の方はちょっと無理やりだったような…?

  • 前回作「シャーロックホームズ氏の素敵な冒険」とはまた違った味わい深い作品だった。純粋な推理物で、ホームズとワトソンの推理のやりとりが多く、ワトソンがいつになく推理に熱心で、でもちょっとふらついたりしてるところもあって、二重に楽しめる内容だった。個人的には前作のほうがインパクトがあって好きだったが^^

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