トランク・ミュージック 下 (扶桑社ミステリー コ 7-11)

  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (359ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594025144

感想・レビュー・書評

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  • 妥協することなく数々の困難を乗り越えて事件を解決に導くボッシュ。エレノアとのハワイでの新婚旅行で思いがけない人物を見かけて終わる。
    今回から出てきた上司のビレッツ警部補やキズミン・ライダーが次作にも登場するのだろうな。楽しみ。


    映画プロデューサー殺しは税務当局の調査を恐れた犯罪組織の仕業なのか?ラスヴェガスとロサンジェルスを往復して、精力的に捜査を進めるボッシュの前に、市警の組織犯罪捜査課や内務監査課が障害として立ちふさがる。有力な容疑者にたどりついたボッシュにむかって、FBIの捜査官たちは驚くべき事実を明かしたのだ。状況は二転三転するが、エレノアがふと口にした言葉から、ボッシュは事件解明の手がかりを得る…。現代ハードボイルドの到達点を示すコナリーの「ボッシュ」シリーズ最新作。

  • ハリー・ボッシュ第5弾

    久しぶりに普通の捜査じゃーん。
    まともな上司と優秀な後輩も入ってよかったねー、ボッシュ。
    って事件解決した気になってちゃダメだよボッシュ、まだ上巻なんだから・・・

    下巻・・・休職、秘密裡の捜査。やっぱりかぁ~
    まぁその辺から一気に盛り上がるんだけどね。

    PS.ボッシュハワイで日光浴・・・微妙。たまには許す。ゆっくり休めよー

  • 母の影は落着し、今作のメインはエレノア、そしてベトナム戦争の記憶。
    ハリウッド黎明期にありえる枕稼業の女優、つけ込むプロデューサー、底辺で罠を張り巡らせるブラック組織の存在が目に浮かぶ。
    下巻に入っても結構色々な関連との摩擦で動かなかった流れがふと漏らしたエレノアの言葉で走り出す。
    あいつが「靴下の中から出す小さな銃」には驚く、見てみたいもんだ。「証拠の扱い方と扱う人間には実に注意深く対処しているから」というボッシュの言葉には体験してきた痛みと傷が醸し出される。
    そして「ほどけっ放しの紐」が嫌いなボッシュがきっちり落とし前をつけるラスト。構成の、巧みさ、伏線処理に口笛吹きたいほど。でも案外、勝ち組はレイラかも

  • 前作の「ラスト・コヨーテ」からボッシュ・シリーズが俄然面白くなってきた。なぜならボッシュがベトナム戦争の後遺症と母の殺害未解決事件の解決で過去を払拭できたと思ったら今度の事件で「ナイト・ホークス」時に付き合ったエレノアに再会しまた愛がよみがえる。マイクル・コナリー作品は他のシリーズも含めて執筆の順に読まないとわからなくなるとはこのことだ

  • 図書館の本 読了

    内容(「BOOK」データベースより)
    映画プロデューサー殺しは税務当局の調査を恐れた犯罪組織の仕業なのか?ラスヴェガスとロサンジェルスを往復して、精力的に捜査を進めるボッシュの前に、市警の組織犯罪捜査課や内務監査課が障害として立ちふさがる。有力な容疑者にたどりついたボッシュにむかって、FBIの捜査官たちは驚くべき事実を明かしたのだ。状況は二転三転するが、エレノアがふと口にした言葉から、ボッシュは事件解明の手がかりを得る…。現代ハードボイルドの到達点を示すコナリーの「ボッシュ」シリーズ最新作。

    エレノア!
    これはビックリです。
    やっぱりまだ愛してたのね。
    それにしても、ハリウッドとラスヴェガスをぶたいにしても、地道な捜査が続くのね。
     フェルトンもアイヴァンもなんだかなぁな、警官だし、ジェリー、キズ、グレイスとの関係はいい感じ。
    いつボッシュはグレイスと呼ぶのかしら。

    Trunk Music by Michael Connelly

  • 読み終わって、ふと気が付きました。“この”エレノア・ウィッシュって、『ナイン・ドラゴンズ』にも出てくるエレノア・ウィッシュなんですね。そうか。先に『ナイン・ドラゴンズ』を読んでいたのですが、元FBI捜査官が、なんで香港でカジノを巣くっているのかがわかりませんでしたが、『ナイト・ホークス』とこの作品を読むと、そこに至るまでの半分の経緯がわかりました。あとは、エレノアが、何で香港に行ってしまったのかが、わからないのですが、たぶん、このシリーズのどこかにかいてあるのかな?

    中々面白かったです。

  • そういうの、トランク・ミュージックって言うんだ。面白かったです。

  • 1997年発表ハリー・ボッシュシリーズ第5弾。デビュー作以降は、己の過去と対峙し、そのトラウマを清算/払拭するための私闘を主軸としていた。母親の死を扱った前作「ラスト・コヨーテ」でそれも一段落つき、本作からは、殺人課刑事として犯罪者を追い詰めることに主眼を置いた警察小説の色を濃くしている。いわば、シリーズは第二期へと入ったのだろう。

    ハードボイルドのテイストが失われているわけではない。だが、一匹狼ではなく、捜査チームを取りまとめる長としての責任を優先するボッシュの姿に、正直物足りなさも感じた。時に暴走する危うさを秘めた孤高の男といったイメージは薄れ、サブストーリーとなる元恋人への執着など、ボッシュから孤独の影を消そうという意図が見える。恐らく、そこにはプロットの面白さで勝負したいというコナリーの意欲が表れているのだろう。二重三重に練り込んだ筋立てなど、ミステリとしての完成度がさらに高まっていることは間違いないのだが、マット・スカダーのように急速に精彩を欠いていかないかという危惧はある。

    ハリウッド映画界の最下層にいる女優、悪質プロデューサー、蔓延する犯罪組織など、ハードボイルド創生期では馴染みの舞台設定を、現代風にアレンジしているのだが、謎を解く主体が科学的捜査になってしまっているのは、何とも寂しい。本作は中盤まではかなりもたつき、細かく章分けされた後半に至って、ようやくスピード感が増す。相変わらず構成は巧みで、序盤からの伏線も見事なものだが、全体で見れば、シリーズの過渡期的な位置を本作は占めそうだ。

  • トランク 死体 ラスベガス エレノア・ウィッシュ 潜入捜査 母と娘

  • 相変わらず、話の展開は面白いし、
    最後はすかっとするけど、余韻がないんだよなー。
    あれもこれも上手く行きすぎというか、欲張り過ぎというか。
    解き明かされない謎があった方が、世界は美しいんじゃない?

    でも、前回失われた主人公の家が戻ってきて良かったよ。

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著者プロフィール

Michael Connelly:1956年生まれ。LAタイムズ元記者。代表作としてはボッシュ・シリーズ、リンカーン弁護士シリーズがあり、当代随一のストーリーテラー。

「2023年 『正義の弧(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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