隣の家の少女 (海外文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594025342

作品紹介・あらすじ

1958年の夏。当時、12歳のわたし(デイヴィッド)は、隣の家に引っ越して来た美しい少女メグと出会い、一瞬にして、心を奪われる。メグと妹のスーザンは両親を交通事故で亡くし、隣のルース・チャンドラーに引き取られて来たのだった。隣家の少女に心躍らせるわたしはある日、ルースが姉妹を折檻している場面に出会いショックを受けるが、ただ傍観しているだけだった。ルースの虐待は日に日にひどくなり、やがてメグは地下室に監禁されさらに残酷な暴行を-。キングが絶賛する伝説の名作。

感想・レビュー・書評

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  •  ヒボさんからのおすすめ!やっと、読み切りました。ほんと、やっと…です。私は小説を読みだすと、そのお話をエンディングまで読み切ってそれから次の作品を読むようにしているんですけど、この作品は序盤からかなり…だったので、他の作品も読んで気分転換しつつ読み出しました。でも、不思議なんですよねぇ…中盤から終盤にかけては読む手が止まらずに一気読みしちゃいました。

     両親を交通事故で亡くしたメグとスーザンは、主人公のわたし(デイヴィッド)の隣の家、チャンドラー家に引っ越してきた…。メグに好意を抱いたわたしだったが、チャンドラー家の主婦ルースが主導し、遊び仲間でこの家の子どもたちが、2人の姉妹を虐待し、やがては地下室に監禁する様を目の当たりにする…。

     わたしが私だったら?なんてことを考えられずにいられませんでした。ここまでではなくとも、見て見ぬふりをしてもしかしたら時間がたてば変わってくるんじゃないか…と、自ら逃げているようなことって日常に潜んでいるし…そんな風なことを考えさせられました。でもね…この虐待の描写が、エグイことエグイこと!そして、読了後はしばし放心状態に( ゚д゚)ポカーン

     ホント、ヤバすぎる作品だけど、こんなに心を乱された作品はなかったんじゃないか…と、つい高評価にしてしまいました。評価は読み手によってわかれるもの、エグイの苦手な方は読み切れないかと思います。でもこの作品を読めたなら、ヒボさんは何でも読めるようになると言ってましたよ、ね!もう私何でも読める…かも(汗)。ヒボさん、ありがとうございます。

    • ヒボさん
      なにオススメするか考えときますね(笑)
      もう何でも読めますもんね☆
      なにオススメするか考えときますね(笑)
      もう何でも読めますもんね☆
      2024/02/13
    • かなさん
      1Q84O1さん、おはようございます(^^)
      いやいや…私も、ヤバい、グロいは
      キライじゃないほうで(^-^;
      1Q84O1さんもそう...
      1Q84O1さん、おはようございます(^^)
      いやいや…私も、ヤバい、グロいは
      キライじゃないほうで(^-^;
      1Q84O1さんもそうなんですかぁ~!!
      それでは、ぜひ、図書館でチェックしてみてくださいね♪
      2024/02/14
    • かなさん
      ヒボさん、おはようございます!
      あはは(*^▽^*)
      何でも読める私になったばかりなので、
      どうぞ、手加減してくださいね♪
      とか、い...
      ヒボさん、おはようございます!
      あはは(*^▽^*)
      何でも読める私になったばかりなので、
      どうぞ、手加減してくださいね♪
      とか、いいながら、楽しみにしてますよ!
      2024/02/14
  • なかなか手に取る機会が無く積読化されていましたがとうとう読んでしまった....。

    メグの美しさと逞しさ、完璧過ぎない姉妹愛。
    そして邪悪に反抗出来ない、抗いもしない少年達と邪悪にひたすら支配されているルース夫人。
    物語の尺は短い物の、徐々に形を生してゆく残酷さはとてもテンポが良く終始ダークなどんよりとした雰囲気なのに常に先が気になる指筋泣かせの恐ろしい作品だった。

    海外サスペンスならではのベースが狂人。そしてそれがとてもリアルに感じる恐怖。どうして彼等は狂人なのか、なんてどうでも良いのだ。ひたすらこれから起こる悲劇を待ち受ける読者。これぞエンターテインメント。

    ー残酷なのに、どこか切なく美しいー

    いきなり憑き物の取れる「わたし」と邪悪の呆気ない最期に拍子抜けはしたが、後日談の囁かな鳥肌に暗殺されかけました。
    キングの賞賛にハズレ無し、他の作品も楽しみに読み進めていきたいと思います。

  • なんとなく図書館で目にして手に取ってしまった一冊。
    本の裏には「キングが絶賛する伝説の名作!」とある。
    は~、読むんじゃなかった(´;ω;`)ウッ…

    12歳の主人公の隣の家に引き取られた姉妹が虐待を受ける物語。

    グロい。
    エログロい。
    途中から吐きそうになる。

    どれだけ読み手に嫌悪感を持たせられるか、に特化したような小説。
    たぶん評価は読む人によって真っ二つに分かれそう。
    絶賛するか、吐くか。

    「でもな、12歳のおまえがそこにいたら実際どうしたよ!!」と、指を突き付けられてしまう感。
    だからこそ目を背けたくなる。
    自分の良い人ぶってる薄皮をペリペリ剥がされそうで。

    • 結月さん
      グロいホラーは大丈夫です多分…でも子どもですもんね…?救われない話…

      うーん、「吐く」方がも知れません…(´ㅂ`;)
      機会があったら中身を...
      グロいホラーは大丈夫です多分…でも子どもですもんね…?救われない話…

      うーん、「吐く」方がも知れません…(´ㅂ`;)
      機会があったら中身をチラ見して…無理!と思ったらやめておく感じにします(*_*)
      2023/02/11
    • ゆーき本さん
      こんばんは◡̈*.。
      土瓶さん心がやられてしまったんですね( •̥ ˍ •̥ )
      若い頃はグロもエロも平気で読んでいたのに、子供を産んでから...
      こんばんは◡̈*.。
      土瓶さん心がやられてしまったんですね( •̥ ˍ •̥ )
      若い頃はグロもエロも平気で読んでいたのに、子供を産んでからはだんだん受けつけなくなってきました。とくに子供が可哀想な目にあうのがダメだ…( ・᷄-・᷅ ) 次は心穏やかな読書ですか? 私はなぜか虐待ものが続きました(›´-`‹ )笑
      2023/02/11
    • 土瓶さん
      ゆーき本さん、こんばんは~^^
      虐待もの。そんなジャンルは確立して欲しくないものです(つд⊂)
      といっても、心穏やかは穏やかで物足りない...
      ゆーき本さん、こんばんは~^^
      虐待もの。そんなジャンルは確立して欲しくないものです(つд⊂)
      といっても、心穏やかは穏やかで物足りないという面倒くささ(笑)
      ま、まあ次いこっと♪
      2023/02/11
  • スティーヴン・キング氏が絶賛されていた作品。
    両親を亡くし、隣の家に引き取られた美少女メグと事故の後遺症で身体の不自由な妹スーザン。ただ口が悪いだけで朗らかな女性と思われていた主婦ルースの狂気により、地下室に監禁され虐待を繰り返されるメグ・・・。

    美しく気高いメグに惹かれていながら、ルースや悪友たちを止められず自身も虐待に加わってしまった少年ディヴィッドの懺悔、後悔、興奮。人間の持つ残虐性。絶望しかないのに一気に読ませてしまう筆力。

    読んでいて気分が悪く、しかもこれがシルヴィア・ライケンス事件という実際の事件をモデルにしたと知ってさらに沈む。女子高生コンクリ事件にも共通することだが、集団心理により残虐性がエスカレートし、誰も被害者を救えずにバッド・エンドを迎えてしまう。

    二度と読まないだろうが、きっとこの先忘れられない一冊。

  • ホラーは、、、

    ケッチャム・ファン垂涎!映画『ダーリン』期間限定上映! - 扶桑社ミステリー通信
    http://www.fusosha.co.jp/mysteryblog/2021/02/post-372.html

    隣の家の少女|書籍詳細|扶桑社
    https://www.fusosha.co.jp/books/detail/9784594025342

  • ケッチャムの描写は独特で、私はついていけなかったです。心霊系の話かと思って読んだのが間違い。残酷な虐待の話でした。読んでも読んでも救いようのないむごい人物ばかりが登場します。ホラーやミステリーでもないただただむごい一冊。私はあまり好きではないタイプの本でした…面白かったとも言えないし再読もないな…ただこのような凶悪な犯罪は目をそらしてはいけないなと思いました。

  • 一部で非常に有名な本作。文庫で400ページほどあるが、悪いことにすらすら読めてしまう。
    語り手であるデイヴィッドが「いったいぜんたい、わたしはいつ堕落したのだろう?」と言った瞬間、最初っからだよ!と悪態をつきたくなるくらいには登場人物みんな嫌いになること請け合い。終盤あたりに「ママはこのごろ、ちょっとおかしいんだ」とドニーが言ったときなどどうしてやろうかと思いました。酷い描写は勿論、些細な会話も胸糞具合が秀逸です。

    そして訳者あとがき。「読者が共感できる人物」としてメグ、スーザン、デイヴィッド!の名前を出し「善が悪に必死の対抗を試みる」と。胸糞界隈では、あんなことをして最高にぞくぞくし、思わずにやけそうになった人間も善の分類なのでしょうか。

  • 後味が悪いどころの話ではない。それなのに一気に読み進んでしまったのは、おそらく語り手であるデイヴィッドとシンクロし、早く結末に向かいたかったからかもしれない。ほのかな恋情、内から這い出てきた嗜虐、罪悪感、デイヴィッドのさまざまな心の動きと連動させる筆致はすばらしいの一言だが、そのせいで怒りをどこに向ければよいかわからなくなった。常軌を逸した行動をとる人物は複数いたが、彼らだけでなく、デイヴィッドへの苛立ちも胸にわくのだ。しかしそれはイコール、デイヴィッドとともに事件の結末までを見届けた自分にも刺さる憤りと後ろめたさである。自分の中に宿る闇をえぐりさらされたような心境になり、読後しばらく落ち着かなかった。

  • スティーヴン・キングがべた褒めしているらしいので読んでみた。陰惨な話。子どもが関わるからよけいにいたたまれなかった。つい語り手の少年に感情移入し、読み手もトラウマを共有してしまう。
    辛い。人間の醜悪な部分を覗き見したいタフな人向き。要は、救いがないということ。

  • 先日、約20年ぶりぐらいに著者の「オフシーズン」を読み返し、背筋が冷たくなる感じの世界に再び魅了され本作も立て続けに手にしてしまった。

    非常によく出来た作品で読書中にもかかわらず思わず目を背けたくなるようなシーンと見事なまでの登場人物の心理描写は間違いなく☆5つと言いたいが、「オフシーズン」を読んだ時の衝撃との比較という点だけで☆4つの評価。

    主人公であり本作の語り部的存在はデイヴィッドであり、彼の心理描写(善と悪)は見事としか言いようがない。

    彼の隣の家に越して来たのがメグと妹スーザンの姉妹。

    両親を事故で亡くし、デイヴィッドの隣人であるルース家に身を寄せる事になるが、これが彼女達の運命を大きく左右する。

    ルースとその子供達によって家の地下シェルターに監禁される事になったメグ。

    そこで行われるメグへの虐待は日に日に残酷さを増していく。
    (メグへの虐待シーンは「オフシーズン」同様に脳裏に焼き付き、叫び声が耳に残る)

    なんとかしてメグを助けようとするデイヴィッド。

    メグとスーザンを助け出しハッピーエンドを迎えないのがジャック・ケッチャム作品であり、警察が踏み込む直前にメグは命を落としてしまう。

    目を覆いたくなる虐待シーンのインパクトが強いが、私にはデイヴィッドとルース、メグの3人の心理描写(それぞれが変化していく)に圧倒された作品でした。



    説明
    内容(「BOOK」データベースより)
    1958年の夏。当時、12歳のわたし(デイヴィッド)は、隣の家に引っ越して来た美しい少女メグと出会い、一瞬にして、心を奪われる。メグと妹のスーザンは両親を交通事故で亡くし、隣のルース・チャンドラーに引き取られて来たのだった。隣家の少女に心躍らせるわたしはある日、ルースが姉妹を折檻している場面に出会いショックを受けるが、ただ傍観しているだけだった。ルースの虐待は日に日にひどくなり、やがてメグは地下室に監禁されさらに残酷な暴行を―。キングが絶賛する伝説の名作。

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著者プロフィール

ジャック・ケッチャム(Jack Ketchum)
1946年11月10日 - 2018年1月24日
ホラー作家として知られる。ボストンのエマーソン大学で英文学を専攻。卒業後は俳優、教師、営業、ライターなど様々な職業を経験するが、ヘンリー・ミラーの出版エージェントをしていたことはよく知られている。1981年『オフシーズン』で作家デビュー。1994年”The Box”で、ブラム・ストーカー賞短編賞を受賞して以来、多くの受賞歴がある。2015年にはブラムストーカー賞生涯功労賞を受賞。代表作に、実在の事件を元に、映画化もされたモダンホラー『隣の家の少女』。
(2018年5月10日最終更新)

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