四丁目の夕日 (扶桑社文庫 や 4-1)

著者 :
  • 扶桑社
3.78
  • (45)
  • (33)
  • (51)
  • (5)
  • (5)
本棚登録 : 406
感想 : 53
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (175ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594028381

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 何度も読むものでもないが軽やかに始まる前半を何度も読み返してしまう。キチガイになる前に彼はハッキリとわかっていたのだ。この世に「差」があり自分がその低い側にいることを。それは競争というような牧歌的な話ではなかった。人間に挟まれて生きる僕らは、そんな平和な生き方をしていない。改めて何が幸せで何をして生きるのかを問うことになる。そしてこれを読んでしかその生き方を噛み締められない自身に何か引っかかりを感じながらも、やはりこれは生涯心に残る傑作だと思う。世の中の99.99%の共感は得られないはずだが、この作品を持って自分は漫画が好きだと思った。

  • この作品に星をいくつ付けるかで人間性が判る気
    がする。
    星5つつけた人は自分も含めて、おそらく悪趣味だ。
    星一つの人は作品から逃避し、ネガティブな物語を拒絶した人だ。
    勿論、喧嘩を売っているわけではないが、正直物語も画もわざわざ持ち上げられるような深いものではない、ただ、酷評するにはフックがありすぎる。
    星2〜3をつける人が最も公平性を持っている。
    それほどまでに酷い読後感だし、ここまで救いのない話を僕は知らない。真に胸糞悪い話は切った張ったで容易に作れる代物ではない。

  • なかなか衝撃的な内容でしたねぇ…著者の漫画をもっと読みたいと思い、検索をかけてみましたけれども、絶版ばかりでろくに買えませんねぇ…残念…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    時代を感じる漫画でしたけれども、その強烈さは今読んでも十分に伝わってくるように思いましたねぇ…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    今もこういった泥臭い? 感じの工場ってあるんでしょうかねぇ…もう衰退しているのかと思いきや、意外と都内にもあったりするものなのかもしれません…。

    というわけで、これはブックオフには売れませんね…フフ…折を見て読み返すことに致しましょう…。

    さようなら…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • お化けや妖怪なんかより、人間が陥穽に陥る事の方がよっぽど恐ろしい。
    そんな当たり前の事を描いた漫画。

    こうならない保証など、大金持ち以外、誰にもないという風で、今までに見た恐怖漫画の中で最も怖かった。しかも、作者は恐怖漫画と思って描いてないに違いない。人間しか出て来ないと、ここまで醜悪か。

  • 古本屋で見つけて、懐かしくなって購入。

    秀才だった学生「たけし」が、徐々にどん底におちていく話。

    母親は怪我で全身大火傷、父親は就業中の事故で他界し、借金の返済に追われてゴミみたいなアパートで兄弟を養う。
    数年後には精神を病み、自分が辿るはずだったレールと、現況との乖離に何かを感じて虚ろな目をするようになり、近所のじいさんの奇行に家族を殺されて仕返し、手当たり次第にナタで道行く人を手にかける。

    最終的には精神異常で無罪の判決を受けるも、病院での治療を義務づけられて社会復帰は50歳。
    それでも、それは「たけし」にとって第2のスタートだと結ぶ。

    たどり着く先がとんでもないどん底で、読むのはしんどい。
    向き合うのにエネルギーがいる漫画。

    読了後もすっきり感なんて皆無だし、重い。
    だけどまぁそれでも。物語の終わり方にはどこかしらグッとくるところがある。

    人によっては救いになるのかもしれないなぁ、と。

  • 「なんだよテメエは、中卒だろ?
     「気持はわかります」だあ?
     いったいテメエに何がわかるってんだよ、中卒のテメエによう。
     えっ? 言ってみろよ。」

  • これを読んでいない経営者とは団交拒否じゃい!

  • サイコーだったな。青春時代のバイブル。

  • 所々にギャグ漫画のような変な軽さがちりばめられているのですが、内容は真逆で悲惨そのもので、作者が挿入するこの軽さが逆に薄気味悪く感じました。

    読むと色んな意味で、狂気を感じます。

  • 破壊的に切ない。

    不条理なりの筋が通っていてそこが更なる不条理を感じさせる。

    マンホールの中でボルトを落としているシーンにぐっときた。

山野一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×