黒い夏 (扶桑社ミステリー ケ 6-7)

  • 扶桑社
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (593ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594049836

感想・レビュー・書評

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  • 犯人が追い詰められていく様にハラハラした

    後味の悪さが彼の作品らしい

  • 自分にとってケッチャム作品はこれが2作目。
    構えていたよりも鬼畜度は抑え目で、どちらかと
    いうと人間の内面がジワジワと崩壊していく様を
    かなり冷淡に根気強く描いた、ある意味陰湿な
    作品のような気がします。

    もともとイカれていた? 主人公の「レイ」のある夏の
    殺人事件の冒頭から入る今作ですが、そもそも、
    その「レイ」が人格破綻者に至る経緯も一切なく
    どこの都市にも普通にこういったヤツは普通に
    暮らしているんだぜ...的な描き方が恐い。

    鬱屈して行き場のない若者の苛立ち。
    その冒頭の事件の犯人である「レイ」にたどり着きながらも
    決定的な証拠を挙げれずに放置させている刑事の
    鬱屈。このネガティヴなオーラが暴発した時に再度
    「レイ」は凄惨な事件を引き起こす。
    その引き金が”シャロン・テート事件”という構成は
    圧倒的な上手さ。褒められる話しではないんだがw。

  • 20100917

  • 購入してから一年を経てやっと読了したケッチャムの新作。この緊迫感、息苦しさ、読み進めるのが辛くなって本を閉じたくなるけれども、それでもやめられないこの感覚……やはりケッチャムはケッチャムだった。

  • ケッチャムの中でも好きな方
    追いつめられてとそっからの暴発が良い感じ

  • 2009/5/25読了

  • たのしい。おもしろい。指がどんどんページをめくる〜

    おまけ的ヨロコビ・・・ラスト,「レイ」がガチムチアフリカ系にーちゃんに刑務所でヤられるシーンはおいしかったぁ☆
    ごちそうさま〜

    ふぇてぃっしゅ的たのしみ・・・「ギンプ」.....猫のなまえ。おきにいり。

  • 高校生が殺人を犯していく話。
    ケッチャム作品の中で一番の長編というから、さぞかし猟奇的なことが詰まってるのだろうと期待してたが、“シチュエーションを丁寧に描いている”というだけでソフトな仕上がりだった。
    「隣の家の少女」は越えれませんねぇ。

  • 後味最悪な所がケッチャム氏らしくてすごかった。

  • 昨今の社会情勢から、てっきり自主規制がかかったのかと思っていた、
    ケッチャムの久々の新刊!
    なんの理由もなく、キャンプ場に来ていた二人の少女を撃ち殺したレイ。
    刑事のチャーリーとエドは、最初から彼を疑っていたが、証拠がなく逮捕できなかった。
    4年後。
    レイは麻薬とセックスに明け暮れるだけで、特に何も起こさない。
    チャーリーは、レイがボロを出すようにプレッシャーをかけるが……
    あらすじだけだと、割とおとなしめ。
    ……いやー、やっぱり初っ端から狂ってました。
    後味も悪いし(いいのないけど)
    今までと比べて、登場人物が多い。
    全体の3分の2くらいまでは、それぞれの生活や、
    暗い過去も含めて、キャラクター造型がかなり描かれていて、
    それが「殺されないで!」と「どんなひどい目に遭うんだろ……」
    という相反した感情移入をすることに。
    特に主人公と言えるレイは、短期で偏執的、女と麻薬のことしか頭になく、
    プライドが異常に高い様子が積み上げるように書き込まれ、
    物語が進むに連れ、彼の中で圧力が高まり、ひび割れれていく様子がわかり、ひどく緊張させられる。
    そして、ついに爆発し……
    ちょっと平野耕太の『ガンマニア』を思い出しちゃった。
    漫画化してくれないかな(笑)
    いつものように犯罪の理由は描かれない。
    この作品も、ラストに至る過程は細かく描かれているけど、
    最初のキャンプ場での事件の理由は書かれず、レイの人格形成も全く描かれない。
    ケッチャムは天才だと思うんだよねぇ。
    悪も正義も語らず、ただ単に起きている鬼畜な事柄だけを描写する。
    しかも、救いのないラスト(『老人と犬』は例外か)
    よく、本の売り文句に徹夜本って使われるけど、ケッチャムはまさにそれ。
    読み終わるまで安心できない。
    ちなみに、オススメもしない。

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著者プロフィール

ジャック・ケッチャム(Jack Ketchum)
1946年11月10日 - 2018年1月24日
ホラー作家として知られる。ボストンのエマーソン大学で英文学を専攻。卒業後は俳優、教師、営業、ライターなど様々な職業を経験するが、ヘンリー・ミラーの出版エージェントをしていたことはよく知られている。1981年『オフシーズン』で作家デビュー。1994年”The Box”で、ブラム・ストーカー賞短編賞を受賞して以来、多くの受賞歴がある。2015年にはブラムストーカー賞生涯功労賞を受賞。代表作に、実在の事件を元に、映画化もされたモダンホラー『隣の家の少女』。
(2018年5月10日最終更新)

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