- Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594050023
感想・レビュー・書評
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面白かったです。
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本で心から泣いたのは本当に久々かもしれません。そして、歴史の『真実』を記した本で泣いたのは初めてではないでしょうか。
そして、同時に自分が如何に無知であったか、偽りの知識の中で生きた人間であったかを知らされました。予てから、あらゆる事象に対して真実を見つめていこうと努めてきたけれども、身近なところも偽りで蔓延していたのであれば、そこに真実は存在しない。むしろ、海を越えて、国境を越えて、そして時を越えて、静かに、眠るように、でも確実に歴史の『真実』は息づいている。
これは、日本人に、いや今の日本を築き上げた多くの偉大なる日本人の血と精神を受け継いできた人間全員に対する、福音でもあり、警鐘でもある本。日本が『真実』の姿を取り戻すための本です。
自分の住む国と家族を守るために、自分の尊厳を守るために、体と命と誇りを張って生き、そして死んでいった兵士たち。
自分の愛する国と自分の信じる道を最後の最後まで貫いて散っていった彼らは、多くの独立を願って止まなかったアジア人にとってみれば、正に誇りなのでしょう。
でも僕は、それでも、生きて帰ってきてほしかった。残された者の痛みが分かるから。だからこそ、60年の時を経て、朽ちた骸になった今でも戦陣を身を挺して守り続け姿は、あまりの辛さに、もう何も言えませんでした。
「貴方がたをお迎えにあがりました。今までご苦労をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした。」
この言葉は、天に召された彼等に、届いたのでしょうか?
あとは、これからを生きる僕たちにかかっています。
歴史の『真実』を垣間見ても、ただ単に盲目的に「今までの教育が虚構だ、これが真実だ」というのではなく、考えること。頭を動かすこと。
過去にはもう戻れない。もう、偽りの史料しか残されていないかもしれない。だからこそ、本当の意味での『真実』を見出すためには、自分たちで見、聞き、考えることが大切です。
ただ、それでも、先人たちが残した「国を守る」という誇りだけは、忘れないでください。