幸運は誰に? 上 (扶桑社ミステリー ハ 4-9)

  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594050788

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  • 8冊プラス(1冊入手予定だったが、ネット通販の在庫情報が嘘だったため、入手出来ず)
    入手して切り崩すように読んでいる4冊目 
    1997年の作品の上巻

    ある黒人女性(ジョレイン)が、振った男達にちなんだ番号で宝くじを買い。高額が当選する。

    また一方で、白人優越論者の詐欺師と車に貼る身体障害者マークの偽装業者の男二人も自動発番で宝くじを購入し、当選する。それによって宝くじの金額は半々となる。二人の悪漢は、同盟(人種差別な思想に基づく組織)を立ち上げる資金として全額を必要とし、半額には納得が行かず、もう半分の当たりくじを強奪する。

    新聞記者のトムは、彼女の当選を記事にしようとするが、拒否されてうまく行かず、強奪の件を知り、犯人達からくじを取り返そうとし彼女と行動を共にする。

    ・トムの上司でトムと上司の板挟みになる男
    ・トムの不倫相手でキリスト教信者
    ・その夫の弁護士
    ・その夫の助手で出世のためなら殺人も行う男
    ・トムの妻で、トムからの離婚を拒否して世界中を逃げ回る女優(ミュージカル版「羊たちの沈黙」に出演)
    ・ジョレインと同じ街に住む「涙を流すマリア像」で観光客から金を巻き上げている男
    ・ジョレインの友人の捜査官
    ・フーターズの店員
    ・犯罪組織のボス
    ・資金洗浄担当者 等々 人が多い。

    これも、毎度おなじみ「ドタバタ劇」である。
    今回は「誰かのところで起きた展開が、別の人物の話が転がり出すきっかけとしてつながっていく」ドミノのような印象、今まで読んだ中でも割と好きな方。途中で話がダレる前提で読み始めてみたが、一定のペースで展開していてそんなにつまらないというわけでも無い。

    前の本にもあったけどディズニー批判や、キリストを観光資源にしてる地域の滑稽さ、人種差別主義 等々
    批判するだけではなくて、こんな奴もいると認めつつ馬鹿にしてるのが良い。

    タイトルからして「幸運」とは「金」となっているが、どの登場人物が何を目的として事件に絡んできているかを読み解きながら進めると
    「金では無いモノ」を動機としている人物も何人かいる。
    ここら辺にどう決着をつけてくれるのか
    下巻に期待

  • 美人だが男運に恵まれない女性・ジョレインが賞金2800万ドルのロトくじに当選。ところが彼女の当たりくじを狙う二人組が現れて……。

    ネオナチもどきの犯罪者二人組や、インチキ奇跡を演出して暮らす隣人たちなどなど、キャラクター造形がサイコー♪。どこか間抜けで憎めない彼らの巻き起こすドタバタ劇から目が離せない。

    喜国雅彦氏の表紙イラストも作品のテイストに合っていて素晴らしい。

  • 話は最初はすごいテンポで展開するけど、あとはゆっくり進展する。あり得ない展開だろうと思いながらも引き込まれて読み続ける。
    最後も私にとっては後味のいい終わり方で、読み終わったとき素直に面白かったと思えた。

  • -

  • ジョレインは動物病院に勤める黒人女性、美人でタフだが男運には恵まれず、男と別れた年齢でロトくじを申し込み続けたら〜これが大当たり!ところが同じ数字を書いたのがたちの悪い2人組のチンピラで、全額を我が物にしようとジョレインを襲ってくる。当たりくじの取材に来た新聞記者トムと対抗するが?!奇人変人大集合のはちゃめちゃなコメディーです。

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