偽装国家II‾底なし篇‾ (扶桑社新書 22)

  • 扶桑社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594055646

作品紹介・あらすじ

食品偽装だけじゃない。年金、原発、防衛、大相撲、政治家…みんなウソばっか!いいかげんにしろ!偽装追及第2弾!なぜ各所で「偽装」が相次ぐのか?本音と建前の間に生まれる「利権の構造」から、日本を蝕むガン細胞のありかを解明。この「偽装理論」がわかると次の偽装も見破れる。

感想・レビュー・書評

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  • 赤福や白い恋人たち、不二家にミートホープなどの食品偽装、年金不正免除や消えた年金問題などの「年金管理偽装」、スポーツ界をゆるがせてしまった「高校野球特待生問題」や相撲界のゴタゴタ・・・そして防衛省問題や安倍政権の崩壊に関して(これを偽装というのはけっこう無理があるような気もするのですが)・・・などなど、読めば昨年一年間、ワイドショーをにぎわせたニュースにどんなものがあったのかがよくわかります。


    だからどうなんだ!といえばそうなんですが、この本は昨年発売された「偽装国家」のあとから発覚したたくさんの偽装について書かれている本なのです。


    しかし・・・1冊目が発刊されてたった1年でさらに1冊の本ができるぐらいのいろいろな偽装が発覚するってどうよ!?さすが昨年の漢字が「偽」だっただけはある(笑)


    内容はこれまで「ムーブ」などで勝谷さんが言ってきた主張が、勝谷節も含めほぼそのまま文章になっているという感じで、ほぼ「おさらい」という感じでした。ただ、ちょっと「偽装」「偽装」とこじつけに近いかな?と思うようなところもあるような気もしたのですが、読んでいる間は思わず納得してしまいそうな力ワザを感じたりもしました。



    ひとつ、痛快に思った話題がありました。「野良妊婦問題」です。(この表現、まさにぴったり)
    私が大学病院で働いていた約5年前にはすでに現場では問題になっていました。
    年に何人かは飛び込み出産(妊婦検診も受けず、かかりつけ医をつくらないまま、出産時に運び込まれて出産する妊婦のケース)される方がおりました。
    産科医師にとって、飛び込み出産の患者さんは妊娠中の状況がわからないのでハイリスクになります。ひょっとしたら逆子かもしれないし、前置胎盤(秋篠宮紀子さまが悠仁さまを妊娠されていた時はこのケースでした。結局帝王切開されましたね)かもしれない。それをぶっつけ本番、手探りで母子ともに救わないといけない・・・これって実はすっごい大変なことなのです。


    正直、こういう事態を招いたのは検診も受けずほったらかしにしていた妊婦が悪い・・・と思うのですが、その結果死産になったり子どもに障害が残っても訴えられるのは医師・・・ってなんて不条理なんだろうと思います。


    そんなケースをこの本ではぶった切ってくれました。正直すっとしました^^;その上診療費踏み倒しのことにまで触れていたのにびっくり。こういうケースは確かに踏み倒しが多いのです。ほぼ100%の確率でこういうケースでは「出産費用が払えない」と相談され、一応「出産一時金で払える分を清算して、あとは分割で」という対応をするのですがその多くは払われず、踏み倒されます。まるで見てきたかのように書かれているのに思わず感心し、うなずきながら読み進めてしまいました。


    本当に経済的に困っている人を助けたい・・・と思ってこんな仕事をしていましたが来るのはこんなケースばかり。正直イヤになってこの業界から足を洗ってしまいました。。。


    ああ、私自身ち怨念をこめて書いてしまったわ、失礼。

  • 2008/1/11 Amazonにて購入
    2009/1/8~ 1/11

    前作に続き年金、建築、防衛、マスコミなどにひそむ偽装を暴く第二弾。
    内容については首肯すること多しであるが、前作に続き改行の多さが目に付く。ほぼ読点ひとつにつき改行するのは、まさに偽装水増しなのではないか?
     最後に第3弾の可能性について触れられているが、もし出るならそこのところを何とかして欲しい。

  • ずいぶん前に読んでいたのを登録忘れしていた。前作と同じくかなり厳しい口調で書かれている。この2作を読んでから、ニュースを見る目が少し変わったと思う。税金からお金が出るって話になると自動的に「利権」って言葉が浮かんでくる。そういう意味ではメディアリテラシーの助けにもなる良い本だと思う。

  • こういった本は今読むとどうしても当人の認識の検証と言う観点でみてしまう。
    勝谷氏の指摘していた原発の偽装については311で明らかになってしまったし、自衛隊のことについても今も変わらずと… 問題意識あり、公にしていているにもかかわらずなぜ何も変わらないんだろうかね。外圧足りないのかな?と思えて仕方ない。自分の力では自浄できない国民なのであろう。

  • 偽装について知りたてく読書。

    偽装国家の2冊目。「たかじんのそこまで言って委員会」のコメントがそのまま文章化したような内容。

    パチンコ業界と警察との癒着は、なんとかならないものかと思う。興味深いのは、タブー的な部分にも触れていること、なるほど。

    マスコミを信用せずに自分の頭で調べて考える習慣を身に着けていかないと、裏で牛耳っている人たちから奪われるだけの人間となってしまう。

    読書時間:約40分

    • だいさん
      >マスコミを信用せずに自分の頭で調べて考える習慣を身に着けていかないと

      ちょっと同感です!
      >マスコミを信用せずに自分の頭で調べて考える習慣を身に着けていかないと

      ちょっと同感です!
      2013/01/06
    • びあしん慶次郎さん
      だいさん、

      有り難うございます。
      だいさん、

      有り難うございます。
      2013/01/08
  • 軽めに利権の勉強.

  • [ 内容 ]
    食品偽装だけじゃない。
    年金、原発、防衛、大相撲、政治家…みんなウソばっか!いいかげんにしろ!偽装追及第2弾!なぜ各所で「偽装」が相次ぐのか?本音と建前の間に生まれる「利権の構造」から、日本を蝕むガン細胞のありかを解明。
    この「偽装理論」がわかると次の偽装も見破れる。

    [ 目次 ]
    第1章 安全神話の崩壊(氷山の一角だった「食品偽装」;明るみに出た「耐震偽装」の本丸;「偽装治安」が崩壊し始めた)
    第2章 子捨て&姥捨て国家ニッポン(ついに底がぬけた「倫理偽装」;ダダ漏れ状態の「年金管理偽装」;税の公平を揺るがす「偽装課税」問題)
    第3章 暴かれたメディアの欺瞞(高校野球「裏金偽装」と朝日新聞;大相撲「ガチンコ偽装」と迷走する大マスコミ;「偽装チャンピオン」亀田一家を生んだTBS;利権談合のとりで・大マスコミの断末魔)
    第4章 利権談合国家の危機(ついにはじけた「防衛利権」;岐路に立つ日米安全保障;「空港利権」に貪られた安全意識)
    第5章 懲りない談合政治家たち(化けの皮が剥がれた「偽装保守」;“KY”安倍氏辞任と福田“神輿”総理誕生;小沢一郎「偽装辞任」の真意を読み解く)

    [ POP ]


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    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • スカッと爽快感。言いたいこと言ってくれた感じ!

  • 09/04/06読了。

  • 2008/1
    現代の日本社会は偽装にまみれて存在している。最新の時事ネタをもとに強く主張しているが、あまり深みを感じない、ワイドショー的な文。

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著者プロフィール

コラムニスト。写真家。1960年兵庫県生まれ。
「SPA!」の巻頭コラムをはじめ、雑誌に多数連載を持ち、TV番組にも出演。
2013年10月よりサンテレビ「カツヤマサヒコSHOW」でメイン司会を務める。
対談「怒れるおっさん会議 in ひみつ基地」(西日本出版社)、「日本人の『正義』の話をしよう」(アスコム)のほか、「ディアスポラ」(文藝春秋)「平壌で朝食を。」(光文社)などの小説、評論「バカが隣りに住んでいる」(扶桑社)など、著書多数。
365日毎朝10時までに400字詰め原稿用紙で12枚以上を送る有料配信メール「勝谷誠彦の××な日々。」は多くの熱狂的読者を持つ。

「2015年 『カツヤマサヒコSHOW 酔談3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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