バカが国家をやっている

著者 :
  • 扶桑社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594058043

感想・レビュー・書評

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  • Sat, 24 Jan 2009

    たかじんのそこまで言って委員会 などでおなじみ,ジャーナリストの勝谷氏がSPAで書いていたコラムを集めたもの.

    アマゾンでみんなの評価高いなぁ.僕も比較的高評価.

    勝谷氏は右翼の象徴のように捉えられている事があるが,なんか,そうでもないので,あまり偏った見方に与しないように.
    大体,小泉政権の終わりらへんから最近までのコラムなので,時代の流れも追えてたのしい.
    まぁ,問題をばっさばっさ切っていくので,日本や世界の問題を再認識させられるので,あまり気分のいいもんじゃないですが・・・.


    あまり,テレビを見れなかった時期と重なっていたので,知らない事がおおかったのだが,ミートホープ事件はあまりにあまりの最悪さだったようですね.告発者のインタビューも載っていて,改めてビビル.
    いかに農水省,農政局が機能していなかったかがわかる.それだけでなく,保健所なども機能していないという・・.
    うーん.マスメディアも機能していませんが.


    ミートホープなどは,メディアも大きく取り上げているので,おいておくとして
    勝谷氏ならではのネタといえば,対馬問題だろうか.

    竹島・獨島の韓国による実効支配(軍配備)は日本の抱える国境問題の一つであるが,
    最近,対馬も問題になり始めている(韓国でそれを主張している人が多い)という話.
    実際,対馬でデモが起きて,かなり大変な事になってたりするらしい.(現場しらんのでなんともいえないが)
    こういうマスメディアと別経由の情報を聞くと,ほんと日本のマスメ

    ディアの好むネタは偏っているなぁと思わざるを得ない.僕らはそのバイアスの下の情報を享受しつづけていていいのだろうか,と考えさせられますね.

    やはりここでもネット技術に基づくCGMに基づく非マスメディアのコミュニケーションが時代の変革を起こしていくのでしょう.

    新聞やテレビと言った共同幻想を生み出す儀式としての装置が消え,国家レベルでは混乱が生まれても,地域・コミュニティは息を吹き返すだろう.
    問題は,ネットコンテンツ産業が初期投資費用に対して変動費が小さいインフラ産業に似た経済構造をもっているために,一極化が起こりやすく結局は情報の多極化を生み出さない可能性があるところだろうか.
    (投稿動画メディアもほとんど ニコ動とyoutubeに集中!?)
    とはいえ,マスメディアは明示的に偏っているので,それよりかは変化しているのは間違いない.


    脱線したが,
    本書で思い出されて,インタビュー記事では不覚にも涙をこぼしてしまったのが
    オリンピック前にあった中国でのチベット蜂起.
    わすれてませんか?フリー・チベット!と,鎖の五輪を掲げていたころを(まぁ,私は掲げてませんでしたが・・)


    日本人はメディアが情報を流さなくなると,どんな大切な事も忘れてしまう薄情な生き物ですが,
    イラクやアフガンといったちょっと遠い場所よりも,いま同じ東アジアの一角で起きているこの問題が
    現在,よりひどいことになっていないことを少なくとも祈るものです.
    日本政府もこのあたりはセンシティブだから全く動けてないよねぇ・・・.(動く気があるのかしらないが)

  • 20120724

  • トピックスは古くなったが、赤ちゃんポストを子捨て箱にせよ、だとか偽善を嗅ぎ取る力のある著者。

  • 地元民の安全を優先し、原発停止を命じた柏崎市長の見事な奇手

    中越沖地震に伴う、柏崎刈り原発の事故の後の東電のふるまい。
    黒鉛が高く立ち上っている映像がテレビから流れている最中に、当店は「放射能漏れはない」と言った。結果として真っ赤な嘘だったことがわかった。「4人が消火に当たった」とも発表した。日本国中が、燃えている変圧器のそばに人がいないことを確認しているというのに、よく抜け抜けといったものだ。

    本当は、現場がパニックになるような危機的な状況だったのではないか。変圧器が送り出している電気は、原発内の様々な機器を動かしている。その中に、制御棒はなかったのか。私たちが考えているより遥かに、全世界の核の安全に関わる人々は、今回起きた事の真実を知りたがっている。東電と政府は、日本国民に対してだけではなく、国際社会に対して、すべてを説明する義務があるだろう。その中で、またも当初ついた嘘が幾つも明らかになってくるのではないか。

    細かないいわけよりも、ともかく「信用できない」と思ったのだろう。柏崎市の会田洋市長は消防法による機器の使用停止を命じた。私は思わず膝を打った。奇手である。
    原子炉を止める権限は自治体にはない。しかし原子炉を動かすのに必要な周辺機器の使用をやめさせれば、原子炉が動かない。的を得んと欲せばまず馬を射よ、ということだ。

    中央官庁の役人をたらし込んで安穏としていた東電は頭を抱えただろう。いや、莫大な対策費をばらまいて、実は地元も抱き混んでいたはずなのだ。3年前の選挙で、自公推薦の現職市長が相田さんに負けなければ。

    しかし、東大工学部卒で安全に目をつぶることをしない合田さんが当選し、地元民の安全を何より優先するために、見事に一手を打ったのだった。

    柏崎市の市民たちは今こそ「1票の重み」を感じているのではないか。

  • 右翼評論家?SPA!の連載〜神戸空港開港から安倍さん,福田さん,麻生さんと総理が替わり,小沢一郎や元ミートホープ常務・聖火ランナー福原愛の前に飛び出して拘束された亡命チベット人とインタビュー。利権談合共産主義を糾弾する〜どうも「利権」「談合」「共産主義」という言葉を合わせてもイメージが沸かない。意見が合う部分もあるのだが,全面的に賛同はできないので,SPA!は立ち読みで良いことにする

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著者プロフィール

コラムニスト。写真家。1960年兵庫県生まれ。
「SPA!」の巻頭コラムをはじめ、雑誌に多数連載を持ち、TV番組にも出演。
2013年10月よりサンテレビ「カツヤマサヒコSHOW」でメイン司会を務める。
対談「怒れるおっさん会議 in ひみつ基地」(西日本出版社)、「日本人の『正義』の話をしよう」(アスコム)のほか、「ディアスポラ」(文藝春秋)「平壌で朝食を。」(光文社)などの小説、評論「バカが隣りに住んでいる」(扶桑社)など、著書多数。
365日毎朝10時までに400字詰め原稿用紙で12枚以上を送る有料配信メール「勝谷誠彦の××な日々。」は多くの熱狂的読者を持つ。

「2015年 『カツヤマサヒコSHOW 酔談3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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