- Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594058081
作品紹介・あらすじ
「あっ!これが死臭なのか…!!」遺品整理のプロ・吉田太一が足を踏み入れた現場には、さまざまな人間ドラマが隠されていた。遺産相続争い、恋愛のもつれ、遺族の不仲、人に知られたくない性癖…。これまでにない新しい視点と独特の語り口で読者に迫る、大ヒットノンフィクション作品待望の文庫化。
感想・レビュー・書評
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孤立死をした人の遺品整理って大変な現場なんだろうなと思った。自殺現場へ入るときの入る前から強い臭いがしている現場に入る勇気ってすごいなと思う。たくさんの現場を経験しているからこそ、孤立死をしないためにはどうしたら良いのかを真剣に考えて提案していると感じた。孤立死の問題は今後、より真剣に取り組まなければならない問題であり、一人一人が考えていくべき問題なのだと思った。
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遺品整理屋さんの日記のような軽い内容。こんな事例があります〜程度なので、生死観について触れたい人には物足りないかな。
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孤独死したくないなぁと今までも漠然と思っていた。 読んだ後、絶対にしたくないに変わりました。 軽いタッチで描かれているが、死臭が漂ってくるような気がするリアルさがあった。
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大変な仕事をしている著書には頭が下がる。感謝されていいはずなのに「早く処理してくれ」と近所の人から怒鳴られたり遺族からは「遺品なんかいらないから、そちらで適当に処分してくれ」と言われたり。今後一人暮らしの人が増えていくから絶対に必要な仕事だとは思うけど、その前に死後すぐ発見されるように社会が変わってほしいと思う。
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遺品整理や特殊清掃のお仕事がとても大変であることはもちろんですが、この本を読んでいると、遺族や大家や近所の人と接するのもなかなか大変そうだと感じました。もし私がこういったケースの遺族の立場になった時には、故人を悼んであげたいと思いつつ、顔も知らない親族の場合に、どこまでしてあげられるかというのは確かに難しいところ。近所の人の立場になった時には、絶対死臭やウジ虫に耐えられないと思うし…。ただ、片付けてくれる人に対して、八つ当たりのように文句を言う人にはならないようにしたいです。
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著者:吉田太一(1964-、大阪府、実業家)
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うちの家族は私含めて孤独死予備軍。改めて、少しでも周りとの絆を固くしなくてはいけないなと考えさせられた。
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高校の教科書にのせてほしい短編集でした。
高校生なら、親や自分が死んだ後のことを考えられるんじゃないでしょうか。
死んでも発見が遅いと不敗臭で、近所の人に文句を言われるとか、
死んでも契約解除しない限り、部屋代は払い続けることになるとか、
読んでていろいろ考えました。 -
借り物/文字を追ってるだけなのに、うわあ…と目を覆ってしまいたくなる描写多数。あんまり抵抗はないほうなのでなんとなく怖いもの見たさ精神でゾクゾクしてしまうんだけど(大きな声では言えない)、グロいとかキモいとかそんな言葉では言い表せない、悲惨な、現実の、はなし。死に様は生き様、という著者の言葉が印象的でした。