秋山 仁のこんなところにも数学が! [扶桑社文庫] (扶桑社文庫 あ 13-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594060817

感想・レビュー・書評

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  • 軽いノリの本ですが、楽しく読ませていただきました。秋山先生の本は何冊か読んでいるので、知っているネタも多々あったのですが、それでもあらためて読むと、これ授業に使えそうというものがいくつかありました。2つ紹介します。錠剤シートの切り分け方。1日3回5日分として15個のお薬をもらったとします。たいがい、その15個は3×5くらいの形のシートでいただくわけですが、それを全てバラバラにするには合計何回折ればよいでしょうか?これは結論を書くと面白くありませんが、トーナメント戦の試合数と同じで、1回折る(1試合)ごとに1つシートが増える(1つチームが減る)というのがポイントになります。皆さん考えてみてください。パイプラインの総距離を最小にする方法。2つの地点を結ぶのはもちろん直線が最短距離。しかし3つの点(正三角形)の場合、それぞれを結ぶ直線で三角形(1辺は不要。3点がつながればよい)を作るより、もっと短い距離で3点をつなげることが可能です。これ実は理論的には難しいそうですが、シャボン膜を使った実験で確かめることができるのだそうです。表面張力がはたらくため、表面積を最小にするように膜が張る。その様子を見れば一目瞭然。重心の位置が中継地点となるので計算して確かめてみてください。さて、点の数が4つ(正方形)になると中継地点は2つ、点が5つ(正五角形)になると中継は3つとなることが確かめられるのですが、なんと点が6つ(正六角形)になると中継なしでつなぐ(5辺分の長さ)のが最短になるのだそうです。これは驚き。その他、同窓会はどこで集まるのが最適か。GPSの仕組みはどうなっているのか。などなど、難しすぎず、へえ、なるほど、そうなんだ、と思える話に出会えます。

  • 深い数学の話を求めている人には向かない、ライトな数学エッセィ集です。
    軽い時間つぶしには最適な一冊でした。

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著者プロフィール

数学者。理学博士。東京生まれ。東海大学教育開発研究所所長、文部省教育課程審議会委員、科学技術庁参与、東京理科大学特任副学長などを歴任し、現在は東京理科大学栄誉教授、サント・ドミンゴ自治大学名誉博士、東海大学名誉教授、(公)全国幼児教育研究協会理事、駿台予備学校顧問などを兼任。世界中の子どもたちに算数や数学の魅力を伝える活動を長年続けている。

「2023年 『新版 算数が好きになるパズル ろじかーる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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