ぼくらの祖国

著者 :
  • 扶桑社
4.24
  • (106)
  • (86)
  • (33)
  • (8)
  • (0)
本棚登録 : 689
感想 : 78
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594061838

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • テレビでお馴染みのジャーナリスト青山繁晴氏の最新作。

    個人的にはこの人以外はジャーナリストと思っていない。
    むろん、この人だって人間だが、以前サイン会でお会いしたときに本当に熱い方だと思った。
    テレビのまんまの人物で、筋の通った解説をされるし、とても謙虚な人でもあると思う。

    冷めてしまう自分にとっては熱すぎて評価は4.2といったところ。
    この作品は、祖国とはなにか?という問いかけを骨格に
    様々な側面から著者の考えが垣間見ることができる。

    原子力のこと、硫黄島のこと、メタンハイドレードのこと―
    恥ずかしながらまったく知らなかった。
    幼い時からこの本の内容で教育されれば、きっと―。

  • 硫黄島のことを知っただけでも、読む価値があった。

  • 大好きな青山繁晴さんの本。
    といっても、このかたの本を欠かさず読んでいると言うわけではない。
    主に、ネットで青山さんの言論に触れ、惹かれているからだ。前著からは2年半ほどたっているらしい。
    本の帯には『著者待望の新作!』と書かれているが、本当だと思うし、僕もこの本を手に入れられたことは嬉しい。
    (とはいえど、発売日からしばらくして、昨日手に入れたのだ)
    さて

    冒頭より丁寧に書かれている。
    あたかも、詩のごとく、歌のごとく、手紙のごとく

    青山さんはこのタイトルに見られる通り、『ぼくらの』としている『わたしたちの』とか『我々の』ではなく、『ぼくらの』とされたことは意味深いと思う。そこからは、直接、同等の立場で話しかけてくれる青山さんの気配を感じるからだ。

    読者の対象を選ばない本だけれども、読み手である僕自身がが若返った気持ちになれる。
    こうやって、心強いメッセージを受け取ったのはいつぶりだろう。

    本書では、漢字・ひらがな・カタカナ・ローマ字が存在している。
    いや、それらが存在しているのどの本もそうかもしれないけども、ある意味合いを感じるように布石されているようにとれるし、青山さん自身も、この四種を文脈に沿って使用していると説明されている。

    この本の執筆において、青山さんは時に涙を流したのであろうか、それとも冷静に書き続けたのだろうか?
    いずれにせよ、机にかじりついて真剣にこの本に向き合ったであろうことは想像に難くない。

    純文学の作家であるように、章のタイトルも素敵である。
    その章を読み終えたあとに、このタイトルを見つめるとより深く考えることが出来る。どういう思いで描かれたのか、それを知ることができる。

    たしかに、東日本大震災について、硫黄島について、エネルギー資源について多く語られているが、すべてを貫くことは「祖国」を感じることだと思う。こと、硫黄島の章にあっては、涙をながさずにはいられなかった。

    「祖国」ということ
    「祖国」というもの
    第二次世界大戦後、「ぼくら」はそれをあまりにもないがしろにしてきた。
    それは肌身に感じるものことではなくなってしまっている。
    反省だけではなくて、これから「ぼくら」がすることと、目を向けることが記されていると思う。

    中学生以上であれば読めると思うし、少し難しいようであれば親が聞かせてあげられるくらいに、分かりやすい内容となっている。

    みなさんにすすめたい本だ。

  • 平成のサムライ 青山繁晴氏の著書 一気に読みました。

    青山さんウオッチャーの方なら本の内容についてはテレビやネットで知っておられるかと思いますが。この本をよむと青山さんの想いが強く伝わってきます。

    家族にも読ませたいと思っています。

  • この本は現在国会議員になられた青山繁晴先生が2011年に書かれた本だ。特に硫黄島と自前の資源になる可能性があるメタンハイドレートの話には釘漬けになりました。大東亜戦争の時に本土で戦闘になったのは沖縄だけ思っていました。しかし硫黄島でも戦闘になっていたのは初めて知りました。この事を知れただけでも、こと本を読んで良かったと思います。それと日本で自前資源になる可能性があるメタンハイドレート。新潟の沖にいっぱいメタンハイドレートが眠っている事には本当に驚きを隠せません。自前資源を持つことによって、国防にも生きてくるし燃料費も下がる事が期待される。一刻も早く実用化して欲しい、そう願っております。

  • この本では「原発事故」と「硫黄島」の話しが多くのページを割いて語られます。原発事故は色々なところで色々なことが語られていますが、硫黄島に触れたものは少なく、この本はとても良かったです。日本人ならば知っておかなければならないことです。なんでこれを学校で教えないんでしょうか。
    何故か日本では国の話をすると「右翼」呼ばわりされてしまいます。戦争で亡くなった人の話をすると敗戦を正当化したいのか、とか、、、不思議なことです。私はいわゆる「右翼」ではありませんし、自民党は大キライですが、何かそういうのは違和感がある。こんな違和感を感じなくて良い日本にしたいなぁ。この本読んで、そんな事を思いました。良い本です。

  • 青山さんが言っていることはおそらくごく普通の当たり前のことだと思う。ただ、この精神を持ったまま生きることがそこそこ困難なので背を向ける人もいるかもだけど偏見を持たずに色んな人に読んでみてほしい。で、どう思うだろう?知らないことが沢山書いてあるはずだ。或いは、見ようとしないことが沢山書いてある。ここにあるようなことを踏まえて考えることを拒否するのはフェアじゃない。原発のことや硫黄島のことこの国のことを考える上で良識を持って話をしている人の一人だと思う。

  • 北朝鮮問題、東日本大震災で特に福島原発に関する話、硫黄島に関する話、日本海のメタンハイドレートとエネルギー政策に関する話があり、とても面白い内容である。読み進めていくと色々と感じることはあるが、日本にはまだ可能性があるのではと思った。

  • 2012年刊行。ルビを振っており、小学高学年ないし中学生向け。良いことも書いてあるが(原発の点など)、少々偏りすぎだ。
     違う立場、例えば、兵士の立場からのものの見方も示さないと、偏頗の謗りを免れまい。難しくないから立ち読みでも充分読み込める。

  • 家族にも読ませたい。

    自分の足で見てきた人の重さ。

    そして、それを行動に移す大事さ。

    小さい頃から思っていた、何故本当のことを言う人の言葉を流すのが「危険」なの?

全78件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

青山繁晴(あおやま・しげはる)
神戸市生まれ。慶應義塾大学文学部中退、早稲田大学政治経済学部卒。共同通信記者、三菱総合研究所研究員、独立総合研究所代表取締役社長・兼・首席研究員を経て、現・参議院議員(二期目)。派閥を超えた新しい議員集団「護る会」(日本の尊厳と国益を護る会)代表。ほかに現職は、東京大学学生有志ゼミ講師(元非常勤講師)、近畿大学経済学部客員教授。作家。小説に「平成紀」(幻冬舎文庫)「わたしは灰猫」(小社刊)、ノンフィクションに「ぼくらの祖国」(小社刊)「きみの大逆転」(ワニブックス【PLUS】新書)など。

「2022年 『夜想交叉路』 で使われていた紹介文から引用しています。」

青山繁晴の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ウォルター・アイ...
ウォルター・アイ...
ロバート キヨサ...
三浦 しをん
高野 和明
三橋 貴明
三島由紀夫
青山 繁晴
J・モーティマー...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×