銀行が超! 衰退産業になったワケ

著者 :
  • 扶桑社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594066505

感想・レビュー・書評

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  • これをわざわざ新書1冊で読む必要があるのかは、議論の余地があるとしておきます。
    今まで元本割れ商品を扱っていなかった銀行に、投信などのリスク商品を扱えるようにした規制官庁に問題があるかと。考えない消費者への実害なら、郵便局でのリスク商品取扱はもっと影響が大きいと思います。

    P68 ノーリスクの手数料ビジネスの例として、街の不動産屋をあげたのには納得。ただ、コンビニ本部も似たようなものかと。総合スーパーでの在庫リスクをオーナーに押し付けての業績拡大だと思っています。

  • 銀行は清廉潔白、安定という誤解を真っ正面から解いてくれる、良本!

  • 著者のことは直接存じあげてるが、本当に仕事のできる、そしてバランス感覚のある人。

    その著者が20年あまりの内外の銀行員生活で経験した銀行という産業のダメなところと再生の方法を説く。

    タイトルはキワモノっぽいが良書。

  • タイトルは「銀行」と冠しているが、証券も扱っている。
    主要な収益源の細りっぷりから、我が国金融業界の先行きの暗さを説明している。
    高給のくせに人は育成できない、そんな金融(銀行)の体質を批判し、「衰退産業」とこき下ろしているが、近年は電機産業の不振が顕著であったり、金融危機による欧米諸国の金融機関の低迷による相対的な地位向上などと比較すると、必ずしも日本の金融業が「超衰退産業」になったとは言えないのではないかと感じる。

  • お客さんの利益を第一に考えず、とにかく自分たちが儲かりさえすればいいという手数料ビジネスに血道をあげている限りは、日本の銀行も証券会社も10年後には組織としてどうしようもない腐った状態になっているだろうし(今でも似たようなもんだけど)、存在意義もなくなっているだろうなぁ。
    自己変革するしか生き残る道はないのに、高すぎるプライドと人件費がそれを邪魔する。端から見る限りは喜劇だが、日本にとっては悲劇だ。

  • 銀行だけでなく証券会社にも言及している。
    銀行の問題点は大企業へのて金利融資で、中小企業への貸し渋り、そこから生まれるノウハウの欠落。自分たちは特別な存在だという観念から生まれる、不合理なビジネスの数々。人件費すら下げられない。
    証券会社は自らがリスクをとらない手数料ビジネス。みずからは金融商品も生み出さず外資の下請けのような存在となっていることである。社会的意義を忘れている。

    みたいなことを延々言ってました。
    労働環境については触れられてないが、なんだか銀行がどうして単なる営業して身を削るだけの存在に成り下がっているのか、自分の中で納得できました。

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著者プロフィール

永野 良佑(ながの りょうすけ)金融アナリスト1967(昭和42)年愛知県生まれ。1989(平成元)年3月、一橋大学経済学部卒業。外資系金融機関を中心に、ストラクチャード・ファイナンス、クレジット・トレーディング業務に主に従事。著書に『プロが絶対買わない金融商品』(以上、扶桑社)、『セールスマンが教えてくれない金融商品の仕組み-危ない商品はこう見分ける!』(中央経済社)、『これでわかった! ファイナンス お金に関する基礎知識から、最新の金融理論まで』(PHP研究所)、『これだけは知っておきたい「金融」の基本と常識』(フォレスト出版)、『20代からのファイナンス入門 - お金がお金を生むしくみ』(ちくま書房)、『世界一わかりやすい金融の教科書』(秀和システム)など多数。

「2020年 『金融のプロが教える コロナ暴落後の必勝投資術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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