折れた翼 (扶桑社ロマンス)

  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594066949

感想・レビュー・書評

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  • ☆3.5

    1799年、フランス革命末期のパリ。
    幼くして娼館に売られそこで暮らしてきた青年ガブリエル。
    彼が可愛がっていた少年ジェイミーが英国貴族の息子だとわかり、家族が少年を連れ戻しにやって来た。
    ジェイミーの願いによりガブリエルも一緒に娼館を出てイングランドへと渡る。
    新天地での慣れない生活に戸惑う中、ジェイミーの姉で伯爵未亡人のサラは彼に何かと親切に振る舞う。

    美貌ゆえに男にも女にも弄ばれ人を殺した経験もあり辛い生活を送ってきたヒーロー。
    自傷するほど追い詰められ心に傷を抱えた彼を程よい距離から少しずつ癒し愛情を与えるヒロインの温かさ。
    一足飛びに欲望に染まらない純愛物語でした。

    個人的には期待したほどの感動はなかったけど
    フランスからイングランド、航海、アルジェリアでの傭兵生活などスケールの大きな物語で楽しめました。

    " Broken Wing "2008年。

  • 幼い頃に娼館に売られ、男娼として育ったガブリエルは同じ境遇の少年を救ったことで伯爵家に引き取られるが、馴染めずに孤独の中にいた。星空の下のバルコニーや暖かい寝室で、伯爵の妹サラが彼の純粋で傷つきやすい本質を優しく引き出すシーンがとても美しい。やっと見つけた希望である航海で遭難し絶望の淵へ。同じく奴隷となった騎士ヴァルモンと壮絶な旅の末、生還。再び男娼としての冷たい仮面に隠れるしかなかったガブリエルが、昔のようにサラにすがるシーンはとにかく泣ける。印象に残るシーンがとにかく多く、とても良かった!

  • ガブリエルの波乱万丈、魂再生物語
    サラは若いのに、肝っ玉すわってます
    ガブが金持ちになってやっとこさロンドンに帰ってきた なのに放蕩三昧 サラの気持ちを考えると “さっさと会いに行けー!”イライラ まぁ、会いに行けない理由もわからんではないが… ガブにサラの肝っ玉を分けてあげてくれw 

  • 傷ついて壁を作っているガブリエルに、優しさと温もりを与えるサラ、2人がとても微笑ましい。
    サラは好んで男装しているだけあって、性格もなかなかオトコマエで、傷ついたガブリエルをしっかりと受け止めるあたり、ヒロインなのにヒーローみたいだった(もちろん、女性らしい柔らかさ、可愛らしさもあるのですが)。
    パリの娼館に始まり、海賊稼業、奴隷と冒険的な要素も含まれていて、スケールの大きいロマンス小説っていいなあと再認識させてくれました。

  • きつい描写もあるけど読んでるうちにどんどんストーリーに引き込まれました。
    ヒーローの再生物語。高い高い壁を作り、殻に閉じこもっていたヒーローがヒロインによって癒されていく過程がとてもいい。
    ヒーローの過去がとても重いのに純粋な気持ちは失われずにいてよかった。
    ヒロインの愛で張り巡らされていた壁が壊されヒーロー本来の自分を取り戻していく姿に涙涙。
    なんども再読したくなるくらい素敵な作品。

  • ガブリエル(ゲイブ)・サンクロワ: 男娼として育った青年
    サラ: イングランドの貴族の娘、レディ・モンロー、
    ロス: ハンティントン伯爵、サラの兄
    ジェイムズ(ジェイミー): サラとロスの年若い弟、誘拐され娼館へ
    デイヴィー: サラとロスの従兄、私掠船の船長
    ド・サヴィニー: 大金持ちの貴族、過去ゲイブの主人
    ジャック・ヴァルモン: 騎士(シュヴァリエ)、フランスの公爵の息子だが勘当同然、

    過去をお互い乗り越え、想い合い結ばれる展開がアっという間に読み終わった

  • (多分)ヒーローが主役。ロマンスとしても小説としても読みごたえ有。脇役の人物描写も丁寧。ヒロインも忍耐強くヒーローを支えてハッピーエンドまで頑張りました!お二人とも末永く幸せに♪

  • フランス革命末期のパリ。幼少の頃娼館に売られ長年にわたり男娼として生きてきたヒーロー。数年前から行方不明の弟を捜し娼館にたどり着いたイギリス貴族の兄と妹ヒロイン。出逢った場所からして生きてきた人生も格差がある二人の魂の結びつきと信頼が 一時不幸な出来事で途切れてしまったけど 彼らが生きて再会できて本当によかった。
    ヒーローが不運な運命に嘆き苦しみ ヒロインを諦めてしまった時は腹立たしかったけれど 再会後彼を再び引き戻すことができて本当によかった。迷える魂が癒し安らぎを与える存在にめぐり逢えて嬉しい。

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