私はなぜ刑務所を出ないのか

著者 :
  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594066987

作品紹介・あらすじ

「私は獄にきてよかったのです」一生、刑務所から出ないことを決意した無期囚は、20年の獄中生活で、どのような心境の変化があったのか。そして、これからどう生きるのか。無期囚が綴る異色独白記。

感想・レビュー・書評

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  • 殺人の罪で無期懲役を務める著者の社会にいた時からの軌跡を語る話。

    著者とは同年代だが、若い頃から異常な程エネルギッシュで意志強固な成功者だったことが事件の原因の一端であることも吐露されている。

    刑務所での作業は紙エプロンを作ること。
    それさえも毎日新記録を達成すべく工夫をこらし、時には食事を抜かすほど熱中するという。

    もうこうなると熱意というより狂気?という感覚を持ってしまう。己の罪と遺族の思いを日々忘れずに、「善く生きるとは?」という命題を突き詰めて仮釈放を放棄して一生を獄で暮らす事を選んだ著者の話は、まだまだ読んでみたい。

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著者プロフィール

美達大和
1959年生まれ。無期懲役囚。現在、刑期10年以上かつ犯罪傾向の進んだ者のみが収容される「LB級刑務所」で仮釈放を放棄して服役中。罪状は2件の殺人。ノンフィクションの著書に『刑務所で死ぬということ』(小社刊)のほか、『人を殺すとはどういうことか』(新潮文庫)、『死刑絶対肯定論』(新潮新書)、『ドキュメント長期刑務所』(河出書房新社)、『私はなぜ刑務所を出ないのか』(扶桑社)、小説に『夢の国』(朝日新聞出版)、『塀の中の運動会』(バジリコ)がある。また「無期懲役囚、美達大和のブックレビュー」をブログにて連載中。http://blog.livedoor.jp/mitatsuyamato/

「2022年 『獄中の思索者 殺人犯が罪に向き合うとき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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