予期せぬ結末1 ミッドナイトブルー (扶桑社ミステリー)

制作 : 井上 雅彦 
  • 扶桑社
3.22
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本棚登録 : 123
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594068059

感想・レビュー・書評

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  • その昔(昭和30年代)、「ミステリーゾーン」や「ヒッチコック劇場」といったTVドラマを観ていた人には懐かしいかも知れない。
    実際、その時期脚本を提供していた作家たちの作品をよりすぐったアンソロジーである。

    今なら「世にも奇妙な物語」が好きな人ならハマるはず。不思議な話が好きな人にはおすすめ。

    どんでん返し的結末を予想して読むと少し違うかも知れない。
    どちらかと言うと、読後に渇いた笑いといったものを誘う。

    短編というのは、そそくさと読み急いだのでは楽しみが半減する。
    行間を読む、書かれていないことを頭で補うように読むことでお話がより一層おもしろくなる。

    なので、「あれっ」と思って最終行まで来てしまって、「ん?」と思って何度も読みなおしてみることが多い。登場人物の名前もうろ覚えのまま突然お話が終わってしまうのだ。
    読み直して「そういうことか!」と理解ってニンマリする。

    ドラマだったら、状況や人物の表情しぐさから得た情報などでわかってしまう事も、読むとなるとかなりの集中力が必要。それが短編集なのだと思う。

  • 初ジョン・コリア。ブラッドベリも憧れていた人だったのですね。アンソロジーで読みやすいのですが、思ったよりブラックではないのは意外でした。この読後感、まさに予期していませんでした(^^;;

  • 読後感が小気味良い短編集。皮肉が効いていて、少し、けっこうブラックユーモア。創造力を働かせて読むと楽しい。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「けっこうブラックユーモア」
      やっぱり夏向きや、積んどいて正解やったかな?(読み終える頃には「予期せぬ結末2」も出そうやし)
      「けっこうブラックユーモア」
      やっぱり夏向きや、積んどいて正解やったかな?(読み終える頃には「予期せぬ結末2」も出そうやし)
      2013/07/19
  • 妙な可笑しみと、ニンゲンのやることなすことへのぐりりとした皮肉と。「メアリー」も「蛙のプリンス」も。「眠れる美女」もよく出来てるなあ。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ぐりりとした皮肉」
      読みたーーい!!!
      出るのを待ち兼ねて、いそいそと買ったのに、積読中です、、、
      8月の終わりに出るらしい、チャールズ・...
      「ぐりりとした皮肉」
      読みたーーい!!!
      出るのを待ち兼ねて、いそいそと買ったのに、積読中です、、、
      8月の終わりに出るらしい、チャールズ・ボーモント「予期せぬ結末2 トロイメライ」も楽しみやわ(積読減らさなきゃ)
      2013/07/19
    • アヴォカドさん
      ええ、2も楽しみですね!
      ええ、2も楽しみですね!
      2013/07/23
  • 2019.09.21

  • 初ジョン・コリア。ブラックユーモアが良く利いていて、どれも楽しく読めました。どんでん返し的ではない驚きがあって、犯罪も恋愛も面白かった。

  • 面白かったぁ!読者にゆだねるのが、TVシリーズっぽくてお気に入り。楽しませていただきました。

  • 太白

  • 幻想怪奇たまにユーモア
    総毛立つような物語のかずかず。
    なに、恐ろしい結末ばかりではない。
    人生におけるあれやこれや.....
    『よからぬ閃き』はその最たるものだろう。
    どうも妻が浮気しているようだと、男はあれこれ考える。
    妻の浮気相手も、妻も、二人まとめて葬り去ってやろう。
    そう考え夢中になって彼らを亡き者にすべく怪しげな工作を始める。
    さてその結末たるや?
    まさか個々に着地するとは、著者は「良き閃き」であったようだ。

    恋人たちにまつわる物語もまた読書の楽しみを感じさせてくれる。
    『メアリー』
    豚と男の物語。
    愛おしい豚!
    大事に育てた豚に身も心も奪われた男。
    その彼にとある女が恋をする。
    小さな焼きもちは果たして豚好きの男の心を溶かせるのか?
    ブラックユーモアが効いている。

    『蛙のプリンス』
    人は見た目じゃありません、とまるで教訓めいた話......?
    いやいや、そんな教訓めいたつまらない結末になるわけがない。
    禁じ手のようだが物語に禁じ手などないのかもしれない。
    発想の豊かさを感じさせる。

    『恋人たちの夜』
    甘ーいタイトル、しかし登場するのは天使と悪魔、天国と地獄。
    悲愴さもないがべたべたの物語でもない。
    軽妙な文体とコメディを見ているようなドタバタ感がおもしろい。

    本書の短編はどれも個性的。
    恐ろしいものもあるが、どれも驚きに満ちている。
    お気に入りはどの世界観?

  • 扶桑社ミステリー通信によりますと「4月からは、扶桑社版異色作家短編集とでもいうべきものを、未訳作・単行本未収録作を中心に、随時仕込んでまいります。まずは、ジョン・コリアからご賞味いただこうかと・・・。」と言う話なので、とっても楽しみです!!!!
    http://www.fusosha.co.jp/mysteryblog/

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    「意想外の設定と冴え渡るラストのひねり。
    稀代のアンソロジスト・井上雅彦が贈る、海外異色作家短篇シリーズ、ついに始動!

    第一巻では、異才ジョン・コリアの傑作集をお届けする。
    皮肉な笑いと綺想あふれる作風で知られる名手の短篇から、未訳作と個人集未収録作を中心にセレクト。
    犯罪者に待ち受ける意外な陥穽を描く表題作ほか、美食ミステリーのパロディ作「完全犯罪」、天使と
    悪魔が恋の駆け引きを繰りひろげる「恋人たちの夜」など、犯罪と恋愛をめぐる珠玉の16篇を収録! 〈解説・植草昌実〉

    収録短篇
    「またのお越しを」植草昌実訳
    「ミッドナイト・ブルー」田口俊樹訳
    「黒い犬」植草昌実訳
    「不信」植草昌実訳
    「よからぬ閃き」植草昌実訳
    「大いなる可能性」田村義進訳
    「つい先ほど、すぐそばで」植草昌実訳
    「完全犯罪」小鷹信光訳
    「ボタンの謎」植草昌実訳
    「メアリー」田村義進訳
    「眠れる美女」山本光伸訳
    「多言無用」伊藤典夫訳
    「蛙のプリンス」田口俊樹訳
    「木鼠の目は輝く」植草昌実訳
    「恋人たちの夜」伊藤典夫訳
    「夜、青春、パリそして月」伊藤典夫訳」

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