夜の経済学

  • 扶桑社
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本棚登録 : 421
レビュー : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594069162

感想・レビュー・書評

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  • 射精産業の実態を統計的な手法で分析した本。
    学歴と性体験などに関する内容も一部の章で扱っている。

    なにか「やらしい」ことで、面白い内容があるかといえば、特にない。
    また、学術的な意味合いで、新しい発見、切り口があるかといえば、それもない。

    春をひさぐ女性の窮状が散見され、それに心ふさぐぐらい以外のなにも感じられなかった。

    少々残念。

  • いわばヤバい経済学の日本版。統計的手法を駆使して社会現象をあぶり出していく。
    タイトルが「夜の経済学」と言うだけあって、下半身よりの話題から分析が始まる。例えば、風俗嬢の割合を可能な限りの情報を駆使しながら執拗に推定していく(20人に一人が風俗嬢の経験を持つという結論は、肌感覚的には少し控えめにも思えるが)。そのほか大学偏差値別の童貞/処女率とか、まあ下世話な話に事欠かない。
    ただ、これはあくまで導入。話題が地域別の風俗価格の分析に入ったあたりから、性風俗産業というのが様々な格差を如実に表すものであることが明らかになる。そこからさらに、生活保護や流言飛語といった社会問題にまで踏み込んでいく。下世話な話はここに至るための誘導であり、本来的な目的は、データから冷静な分析・議論をしていこうという真っ当なもの。そうして集められたデータからは、例えば高所得者ほど生活保護に対する寛容度が低い、多くの日本人が外国人の犯罪率を実際より平均的に20倍も過大に評価しているなど、考えさせられる実態が炙り出される。もちろんアカデミックな分析ではないものの、こうした形で巷間印象だけで語られがちな現象に光を当てることは意義のあることだと思う。
    まあ、最後の最後で、アダルトメディアの分析をして、ふたたび下世話な下半身に戻って話をしめていて、このあたりはやはりSPA!の企画なんだな、という妙な納得感がある。

  • この手の本としてはかなりのヒット。

    本文にも書いてあるとおり Inspired by 「ヤバい経済学」で、公式統計がない風俗などの分野について、なんとかして統計データを作った上でクロス統計で分析を行う、というのを読みやすくまとめてある。人々はなんで風俗産業で働いているのか、とかね。

    「ヤバい経済学」を読んだ時と、知的興奮という意味ではやっぱり非常に近いんだけど、出てくる分析がフィールドが日本だけあって、特に階層社会の現状については全く他人事ではない頭が痛い分析がバンバン飛び交うので、読後感はちょっと重い。「ヤバい経済学」も重い話題は多いんだけど、やっぱりアメリカの話題だから微妙な対岸の火事的な感覚で読めちゃうしね。特に風俗とワリキリでの参加者の階層や意識の違いのくだりは、現代日本社会の参加者なら誰でもかなりグサッと来るんじゃないか。

  • 多くのメディアでは語られない、もし語られたとしても根拠の乏しい、夜の経済について、生真面目にデータを用いて分析している本。

    こういうサブカルチックな本は面白い。ただ、こういう本はよく、筆者の主観が多分にはいってしまうものだと思うが、この本はかなりの調査量に基づいたデータをもとに議論が進むので、現実味があり、とてもおもしろかった。

    正直、ブックカバーをつけて読むべきだったかなぁと今さらながら思っている所存である。

  • 法経図・開架 KW/2013//K

  • キャバクラ勤めしていた身として、興味津津。

  • よくぞここまで調べた。また、東スポを過去20年さかのぼって登場の多い源氏名を調べるなど、役に立たないと思われる情報も、本当に時間と手間をかけて調べた。この点だけでも敬意を表す。アンケート調査データの分析方法だけでも経済学の手法がわかり、勉強になった。

  • 統計を使っての風俗や買春分析をしていくのだけど、統計の限界や分析思考の限界に対する葛藤が端々に見られて面白かった。
    中で紹介されてる高学歴になるほど童貞・処女率が上がるってデータも面白かった。

  • HONZ紹介本
    けっこうマニアックなテーマで構成されているので、面白そうだと思ったので購入したけど、踏み込みが足りないかなというのが正直な感想。

  • *****
    とても真面目に「数字を扱って考えるとは」を考察している一冊。
    テーマが風俗とか売春とか一般的にデータがないものだからこそ
    思考力で補って考察することに意味がある、
    というのがとても良く分かる。
    *****
    個人的に、「数字では分からないこともある、それは数字で分かることを把握した上で、そこから漏れるものもちゃんと考察しようってことですよね」という趣旨の文章が我が意を得たりという感じで嬉しかった。まさに。
    *****

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著者プロフィール

明治大学准教授

「2019年 『日本史に学ぶマネーの論理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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