第三の銃弾 (下) (扶桑社ミステリー)

  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (474ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594069551

感想・レビュー・書評

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  • 〝 J.F.ケネディの狙撃犯と目されたオズワルドが発射した弾丸は2発のみで、大統領の致命傷となった第三の銃弾は、別の建物(ダル・テックス・ビル)から別の射手による発砲だった! 〟・・・逮捕されたオズワルドは、護送の途中で射殺されており、真相は闇の中に埋没した・・・。 66才の老体に鞭打ち、身を挺して真相に迫る伝説のスナイパ-<ボブ・リ->は、暗殺事件の背後で操る謎の人物を突きとめ、決戦の場に挑むことに。〝 ・・・あの若い大統領がキュ-バか何処に派兵して、侵略を行うという事態は回避したい。彼はすでに、精神が不安定で、判断力が乏しく、知能指数が標準以下であることを如実に示している。外部の影響を受ける傾向が強く、無謀なまでに野心的だ。倫理観は全く持ち合わせていない。核戦争を引き起こす発火装置になりかねない男だ。信頼できる人物に君の国の指導者の地位を引き継がせねばならない。理解せよ・・・君は引き金を引くことによって、破壊ではなく創造をもたらすのだ〟

  • 【上下巻のレビュー】
    あのボブ・リーが20世紀最大のミステリー「JFK暗殺」に挑む!

    「JFK暗殺」といえば陰謀説の枚挙にいとまがないが、銃器に詳しい作者ならではの視点から導き出した答えは(小説としての脚色はあれど)何とも説得力のあるものに仕上がっている。それしてもまさか傑作『極大射程』と「JFK暗殺」がこんなにもリンクしようとは!?スワガー・サーガを読み続けている人にはいろいろなピースがピタリと心地良くハマる。そこまで上手くいくとは作者自身も考えてもいなかっただろうから、まさに天啓を受けたといえるような作品(原作を無視したトンデモ映画がシリーズ化していたら、本作は映画化出来なかっただろう)。そして最後に明かされるボブの真の動機とは!?そのカタルシスに酔いしれよ。本作を読むにあたり『極大射程』は必読だが、ボブとアールの親子関係を描いた一連の作品も読んでいるとより一層楽しめる。

    ただこのシリーズの難点としては銃器を多少でも知っていればこの上なく楽しめるエンタテインメントなのだが、そこが分からないと銃の名前や口径云々といったこと自体がミステリーとなってしまうのが残念なところなのは変わりない。

  • JFKの暗殺を背景にしたストーリーだが、ハンターの名作、極大射程の続編だった。偶然に極大射程だけはつい最近読んでいたので、入りやすかった。銃に関連することから、暗殺に新たな解釈を加えている。そして最後は暗殺だけではないストーリー付きで、よく考えられている話。JFK暗殺に興味を持ったので、別のJFK物も続いて読むことにした。

  • 下巻を読み切っての第一声は、やはり、物凄く面白かった!!

    今回のボブ・リー・スワガーはJFK暗殺の真相に迫る探偵という役回りを演じるのだが、お約束のスナイプ・アクションも十分楽しめる。JFK暗殺から50年。まさに今しか無いというタイミングで描かれたボブ・リー・スワガー・シリーズの最高傑作。

    JFK暗殺事件の謎に迫るボブ・リー・スワガーと事件の黒幕の回顧録が交互に描かれ、次第に事件の真相が明らかになり、両者が時を同じくした時…

    もちろん、JFK暗殺事件の事実を捻じ曲げることなく、スティーヴン・ハンター独自の潤色を加え、読者が納得する真相が描かれている。また、ボブ・リー・スワガーがその真相究明にこだわる理由さえも、すこぶる奮っている。

    上巻の感想にも書いたのだが、読み切ると扶桑社ミステリーが突然『極大射程』を復刊させた意味が理解出来る。『極大射程』の答えが本書であり、67歳になったボブ・リー・スワガーが己れの忌まわしき過去と対峙し、対決するのだ。

    『極大射程』から20年。ここまで、ストーリーを盛り上げたスティーヴン・ハンターという希代稀なる銃器オタク作家の着想は本当に凄い。

    本書を読む前に『極大射程』と『四十七番目の男』の二作は読んでおく事をお勧めする。

  • 長い。前半の銃器・銃弾に関する謎解明部分までは面白いのだが、真犯人の独白が始まってからがたるい。罠の張り巡らせ方やラストにかけての展開も???
    なんでそんな不利な銃撃戦に?
    JFK暗殺本、久々に読む。グラシーノールからの銃撃は見越し射撃になり難しい。
    120度のカーブのとき、眼下の標的を何故オズワルドは撃たなかったのか?
    2発目と3発目の銃弾の威力の差はなぜ?などなどに合理的な説明を付けてみる。
    ナボコフなどを巡る偽名の謎の部分は丸ごと要らない。
    なんでこんなのを残したのだろう?
    1作目の極大射程を読みかえしてみたくなった。

  • ふむ

  • 面白かった!大満足!

  • 蘊蓄が多すぎて、エンターテイメント小説としてはテンポが悪すぎる。著者の力量からプロットはしっかりと構成されており、それなりには楽しめたが、この手の小説に求めるワクワク感が削がれてしまっているのが残念。

  • P76まで

  • 今頃『極大射程』の続編を読めるとは思いもしませんでした。
    ガンアクションは物足りなかったけれどJFK暗殺の謎と『極大射程』を絡めるフィクションノンフィクション入り混じりの世界は楽しめました。
    ただ、自分がJFKについて詳しくなく思い入れも無いので作者の意図が汲み取れず色々と面白いところを見落としている気もかなりします…。

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著者プロフィール

Stephen Hunter
スティーヴン・ハンター

1946年ミズーリ州カンザスシティ生まれ。
68年ノースウェスタン大学卒業。
71年ボルティモア・サン紙に入社。
書評担当などを経て映画批評担当になる。
96年ワシントン・ポスト紙に転じ、
映画批評部門のチーフとなる。
2003年ピューリッツアー賞(批評部門)を受賞。

「2022年 『囚われのスナイパー(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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