今、なぜ、勉強するのか? ―これがわかれば、子どもは進んで机に向かう

著者 :
  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594070199

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  • [江東区図書館]

    第一章では過去の良文(徒然草など)から学問の目的や大切さを説いていたが響くのは一つ、「今でしょ!」。何かを思いついたらすぐ、というか、何かに一生懸命になったトランス状態の時、そのあと休まず次々に異なる他のことをやっていくと良い、というもの。

    二章では「ダマされない人」になるために、論理的思考力や知識をつけよう、というもの。勉強するのは、「賢くなるため」。

    三章からやや教育的な話。
    「幼児期」は、「集中・繰り返し・片付け」を習慣にさせること。子供と一緒に遊ぶのが上手な人ができる。

    「幼児後期」は「読書を楽しむ。繰り返す。感受性から創造性を育み、~しなさい。を避けて好奇心のままに経験させる」そして、「一音区切りの読み聞かせ」

    「小学前期」宿題は自分を賢くするためのもの。楽しく、「なぜ勉強するの?」が生じないよう、習慣づけを。

    「小学中期」は能力の見極めを。必要な能力(漢字とか計算とか)が抜けていないか、プリントをこなすだけでイメージ力が損なわれていないか観察を。

    「なぜ勉強しなきゃいけないの?」と口にする状態に子供を追いこんだ時点でその親は失敗している←正にこれだわ、既に、、、、

    「勉強する子は母親が好き=小学生が自分から勉強しない場合は、母親との間に何らかの問題がある」←耳が痛いわ、、、、

    四章で母親が出来ること。片付けやお手伝い、それは全て「判断力」と「想像力」を養い、自問自答の習慣をつけさせるため。

    第五章では、これまで読んだ学習系の本とほぼ同じ。
    1. 古典文などを正確な音読で身につける「国語力」
    2. 漢字などの知識をもとに自分の考えを表明する「作文力」→助詞抜きのメモで作文を作る。ウソ=物語が書けるようになれば、他人の口にしたウソも書いたウソも見破れるようになり、選択問題などが解けるようになる。
    3. 発展的な「読書力」
    4. 二ケタのかけ算ができる「暗算力」
    5. パズルなどによる「試行錯誤力」・「論理的思考力」・「図形認識力」
    6. 「なぜ?」と問う力
    7. 理科・社会などの基礎知識


    「努力を怠って勉強しなかったら、未来社会で自分の人生設計を描くことができない」

  •  親が、「勉強しなさい」や「宿題しなさい」を言うようになったら、もはや手遅れと自覚すべき。宿題しなさいと言われて素直に宿題するようになったら、のび太も出来杉くんぐらい賢くなっているでしょう。こんな末期症状になる前に、親がきちんと環境を整えることがなにより大事である。
     今後、社会で求められている人材は、自己の考えを発信したり、人間同士を有機的に結びつける能力がある人である。今、人気の都立中高一貫校では、まさにこのような人材を世に送るようとしていて、受験する小学生に対して求めているのは、読解力、論理力、作文力、自然科学への関心である。もし、将来子供を都立中高一貫校に通わせたいなら、まず親が入試問題に目を通して、学校が欲しがる子供を認識することが必要である。そうすると、週末に親子で出かける先は、受動的に楽しめる遊園地よりも能動的になれる博物館になるはずである。

  • 【子育て・教育】今、なぜ勉強するのか?/松永暢史/20150818(91/375)<189/20619>
    ◆きっかけ
    ・以前、「将来の学力は10歳までの読書量できる/松永暢史/ 20150710(70/354)<190/15866>」を読んで、タイトルに惹かれた。

    ◆感想
    ・あれもこれも必要だと言っておいて、けど外遊びも重要って、子供はそんなに器用に全てのことができるとは思えないし、やらせるのも子供も大人も辛い。よくばり発想。どの程度の年齢の子供を対象にしているかぼやけていて分かりにくい。
    ・小手先だが、いくつかやってみたい小ネタ集、という印象。

    ◆引用
    ・勉強=強いること。=>学問
    ・生まれながら平等である、しかし現実は格差がある。それはなぜか?その差は学問の差である(福沢諭吉)
    ・学問をすることで、人の規範になる人物になる、賢人になる。
    ・チャンスと思ったら、すぐに実行
    ・勉強する目的の一つ:賢くなること、騙されない人になること。
    ・論理的思考力がないと人生で損をする。
    ・情報化社会で重要になってくること=他人とは違うプラスαの能力とそれを持つ人を勇気的に結び付けるコミュニケーション能力
    ・自分の好きな仕事につくために勉強する
    ・職業選択を誤らないために勉強していおく
    ・人生を豊かにするため、自己の可能性を広げるため。
    ・子供が夢中で取り組んでいるときこそ、賢くなる最大のチャンス
    ・すぐやることができるだけの十分な教材がある環境設定
    ・頭の良い状態(夢中で何かする、計算問題をスラスラ解く、アイディアがどんどんでてくる等)をナチュラルに維持しようとする習慣を身につける
    ・集中すること、繰り返すこと、片づけることを習慣化する
    ・幼児期後期:音読とパズル的学習
    ・感受性があるから創造力が生まれる
    ・小学生:帰宅したらまず宿題を習慣化する。子供がなぜ勉強するのを言わないような環境をつくってしまう。
    ・その宿題や勉強は自分の頭がだんだんっとよくなることだから、楽しんでやってね。と教え込んでおく。
    ・選ばせる:自主性の尊重、モチベーション維持
    ・リビングのテーブルの上が常にきれいになっていて、何かをはじめようとしたとき、すぐに出来る状態。
    ・片づけの習慣:記憶力と論理的能力を養う
    ・料理を手伝わせる:包丁で切ったときの切断面がどうなるか興味持たせる
    ・頭が良くなるタイムの設定:ストップウオッチとスタンプが効果的
    ・これが頭やよくなる秘訣とささやく
    ・小学校で学ぶべきこと:算数の暗算、図形パズル思考、国語の漢字と音読、読書と作文。あとは、自然環境で思いっきり遊ばせて、健全な好奇心と感受性を養う(判断力と創造性が身に着く)。
    ・賢い子供:勉強できる素養がある、頭がいい子供:物事の本質を見抜く力がある。
    ・判断力と創造性=外遊びの中から身に着く
    ・自問自答の習慣が健全な心を育てる。
    ・作文力を養えばウソを見抜く力がつく。
    ・多面体で数字のすいているサイコロで転がした目を足したり掛けたりして遊ぶ
    暗算・算数に遊びながら強くなる、びっくりサイコロ学習法
    ・思考錯誤力はパズルで養う。
    ・子供の好奇心をタイミングよく誘発すること。
    ・面白そうだからやってみようとする教育環境を設定すること。
    ・努力を怠って、勉強しなかったら、将来自分の人生設計を描くことができないと伝える。
    ・主体性を以って自由に自己判断し、行動して生きていく、その為には知恵が欠かせない。

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著者プロフィール

1957年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科卒。教育環境設定コンサルタント。学生時代にバイトで始めた家庭教師が天職となる。奇跡の合格と学力不振解決を続々成功させ、「カリスマ家庭教師」とも呼ばれる。専門は国語記述解答と小論文指導であるが、音読法、作文法、暗算術など数多くの学習法や能力向上メソッドを開発。最近は、焚火教育とリベラルアーツの実践に力を入れている。講演は「マシンガントーク」と評される。『男の子を伸ばす母親はここが違う!』『超音読法』(扶桑社)、『中学入試国語選択ウラのウラ』(主婦の友社)など著書多数。

「2013年 『必殺 センター古文』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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