[増補]決定版・日本史 (扶桑社文庫)

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  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594070953

感想・レビュー・書評

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  • 今まで歴史書で面白いと思った本に出会わなかったのだが、渡部先生のこの本は初めて面白いと思い、何度も読み返している。
    わかりやすいのはもちろん、渡部先生のやや毒舌な言い回しと、日本愛に溢れた記述がとても共感でき気持ちよく読める。
    良い本の出会いに感謝。

  • 家督を長子相続に定着させたのが天下を平定した徳川家康だったこと、近代日本史において日本が悪かったと徹底的に刷り込んだ東京裁判史観など、なるほどという内容の多い名著。日本の起源から現代まで時系列でダイジェストにつづった読み応えのある本。

  • 多いに共感できる!
    自分の国の歴史を知ることなくして
    未来も語れないことは言うまでもない。
    この国に生まれたことを
    誇りに思う!

  • 昔の育鵬社の単行本が登録されてなかったのでやむなく扶桑社文庫版にした。渡部氏の本は初だが一人で書いた通史として面白い。近代特に満州事変あたりから作者の考えが良く出ていて興味深い。詳細→http://takeshi3017.chu.jp/file7/naiyou27501.html

  • 少々無理っぽい箇所も散見される気もするが、全体として筋が通してあり、読み物として面白い。

  • 第一章 古代 日本人のメンタリティはこうしてつくられた
     歴史には二つの見方がある
     日本の神話が「国をつくった」ではなく「島国をつくった」で始まるのは?
     皇室の始まりについて
     日本の建国の精神となっている神武天皇の教え
     なぜ『魏志倭人伝』は滑稽な文献と言われるのか?
     天皇の悪口がそのまま書かれている『古事記』『日本書紀』の史的公平性
     天皇から乞食までの歌が載せられている『万葉集』が持つ意味
     山上憶良が喝破した、日本を際だたせているものとは?
     日本語で書かれた『古事記』、漢文で書かれた『日本書紀』、その意味
     神社を尊び、仏教も敬うようになった日本人の起源
     日本初の自主外交を始めた聖徳太子
     画期的だった、神道の発想でつくられた奈良の大仏
     私的財産を廃した大化の改新がつくり上げたものとは?
     日本人のメンタリティの原型となった天武天皇の発想
     道鏡の野望と和気清麻呂の活躍
     藤原時代の始まり
     平安朝女性文化の確立
     コラム◆女帝となるための特別な条件とは?
    第二章 中世 「民の暮らし」を意識した武家政権が誕生した
     四百年続いた平安時代を突如終わらせた原因とは?
     後白河上皇の反乱で台頭した平清盛、出世のために使った神話とは?
     初めて平家追討の兵を挙げた源頼政、理由はささいな遺恨
     勇猛な東国の武士に支えられた源頼朝の挙兵
     滅亡した平家が犯した、致命的な失敗とは?
     頼朝と義経を対立させた、相容れない大きな溝
     鎌倉幕府を開いた源頼朝の大いなる弱点
     “民主政権”を実現させた画期的事件、「承久の乱」と北条政子
     初めて民政を意識した鎌倉幕府の支柱『貞観政要』とは?
     日本人自らの手で作った憲法・御成敗式目
     日本史上、最大級の危機だった蒙古襲来
     蒙古襲来に毅然と立ち向かった20歳の大将・北条時宗
     後嵯峨天皇の二男びいきから始まった南北朝の争い
     鎌倉幕府のアキレス腱となった楠木正成との戦い
     デタラメな恩賞で武家を敵に回した、建武の中興
     足利幕府成立後、南北朝が統一されるまで54年もかかった理由とは?
     中世に終わりを告げ、近世の扉を開く先駆的事件・応仁の乱
     コラム◆足利義政によって確立された、日本人の美意識
    第三章 近世 新時代は信長の比叡山焼き討ちから始まった
     戦国時代は、日本の宝であった
     織田信長の比叡山焼き討ちから、日本の”近代”が始まった
     天下を統一した豊臣秀吉、徹底した天皇尊重の意味するところ
     税制の大改革だった、太閤検地
     日本にとってなんの実りもなかった朝鮮出兵
     豊臣家の滅亡につながった、秀吉の「ご乱心」
     豊臣家を潰す転換点となった、関ヶ原の戦い
     豊臣家にとどめを刺したのは、淀君をはじめとする女たち
     能力主義から長子相続制度に切り替えた大天才・徳川家康
     鎖国へ――海外とのトラブルにきわめて神経質だった徳川幕府
     鎖国後、非常に華やいだ儒学の最盛期へ
     封建制がつくった、“天下の台所”大阪というもう一つの中心
     非常に清潔・すばらしい治安――世界一の都市だった江戸
     民衆は金持ちになってゆき、幕府は困窮してゆく不思議な現象
     黒船来航にとった、徳川幕府の致命的ミスとは?
     維新の志士の必読書となった『日本外史』『日本政記』
     幕府の権威が地に落ちた象徴・桜田門外の変
     コラム◆日本人の理想像とは――大和心と大和魂
    第四章 近代 日本は西欧のアジア植民地化に立ち向かった
     徳川幕府に、実質的終止符を打った「小御所会議」四人の決闘
     歴史を変えたかもしれない、幕臣・小栗上野介の主戦論
     明治維新は革命ではなく大規模な政権交代だった
     欧米視察に衝撃を受けた岩倉使節団、そして生まれた「富国強兵」
     「士農」中心に思う西郷、「工商」最重視の欧米視察組の決定的対立
     野蛮国でないことを証明するために造られた鹿鳴館
     なぜ明治憲法の規定に「首相」や「内閣」がなかったのか?
     当時、日本人の感覚に非常にマッチしていた教育勅語
     なぜ日本は、朝鮮の清国からの独立をしきりに求めたのか?
     日清戦争講和後、南下してくる最大の敵・ロシアの脅威
     当時の超一流国・イギリスと、なぜ日本は同盟を結ぶことができたか?
     世界の軍事史に強大なる影響を及ぼした日露戦争
     日本の韓国併合が世界の植民地政策と徹底的に違うところとは?
     コラム◆新時代の生き方「自助」を教えた中村敬宇
     日露戦争後、アメリカにとって日本は、やがて滅ぼすべき国となった
     石炭から石油へ、エネルギー問題に敏感だった海軍と鈍感だった陸軍
     対米戦争の遠因となった「絶対的排日移民法の成立」とは?
     大きな力を持った右翼の社会主義者たちが引き起こした二・二六事件
     世界恐慌と第二次大戦の引き金になった「ホーリー・スムート法」とは?
     「張作霖爆殺事件の首謀者は、関東軍の河本大作大佐」という嘘
     コミンテルンが仕掛けた盧溝橋事件からシナ事変へ
     南京戦から八年もたって、なぜ「大虐殺」と喧伝されたのか?
     日本がアメリカに宣戦布告するように仕掛けたのはチャーチル!?
     真珠湾攻撃のとき、第三次攻撃をしていれば、日本の敗戦はなかった!?
    第五章 現代 自分の国の歴史を再び問い直す
     戦後、原爆投下によって日本の降伏が早まったというのは嘘である
     ポツダム宣言は、無条件降伏ではなく、有条件降伏であった事実
     東京裁判は、裁判の名を借りた復讐(リンチ)であった
     起訴された全員の無罪を主張したパール判事の予言
     朝鮮戦争で、マッカーサーは日本が自衛のために戦ったことを理解した
     ソ連反対、アメリカのご都合主義で成立したサンフランシスコ講和条約
     講和条約締結と同時に、東京裁判の判決は実質的に無効になった
     占領軍が行った、文明国が決して行わなかった政策とは?
     占領下の日本で日本国憲法は成立したという、忘れてはならない事実
     大規模な「安保反対」に臆せず日米安保条約を締結した岸首相の判断
     日本の経済・技術協力なくしてはありえなかった韓国「漢江の奇跡」
     日本の将来に禍根を残した民主党政権
     第二次安倍政権の誕生と憲法改正問題の決着のつけ方
     「われわれはどこへ行くのか」――そのヒントは自分の国の歴史にある
     コラム◆教科書問題について

  • 2016/11/30:読了

  • 日本史のあらすじを気軽に確認できる本です。
    著者の日本への思いも少しにじみ出ています

  • おもしろい

  • 面白かった。
    学校で教えられたことの間隙を埋める部分を知れて良かった。

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著者プロフィール

上智大学名誉教授。英語学、言語学専攻。1930年、山形県鶴岡市生まれ。1955年、上智大学大学院修士課程修了後、ドイツ・ミュンスター大学、イギリス・オックスフォード大学へ留学。ミュンスター大学における学位論文「英文法史」で発生期の英文法に関する研究を発表。ミュンスター大学より、1958年に哲学博士号(Dr.Phil.)、1994年に名誉哲学博士号(Dr.Phil.h.c.)を授与される。文明、歴史批評の分野でも幅広い活動を行ない、ベストセラーとなった『知的生活の技術』をはじめ、『日本そして日本人』『日本史から見た日本人』『アメリカ史の真実(監修)』など多数の著作、監修がある。2017年4月、逝去。

「2022年 『60歳からの人生を楽しむ技術〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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