嘘だらけの日英近現代史 (扶桑社新書)

著者 :
  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594073633

作品紹介・あらすじ

■史上最強の“帝国”のつくり方とは?

■イギリスを知れば“戦争”がわかる



アメリカよりも、モンゴルよりも、ローマよりも、大きく強くずる賢い国があった。

トルコ、ペルシャ、インド、中華――アジアの大帝国は、すべて屈服した。

 ポルトガル、スペイン、オランダ、そして神聖ローマ帝国――強い国を叩きのめした。

 フランス、ロシア、ドイツ――挑戦者たちは常に敗れ去った。



 史上最強最大の帝国だった大英帝国。その国に敢然と立ち向かい、渡り合い、そして刺し違えた国があった。その名は、大日本帝国。

友情・敵対・破滅……近代日本の真実を描くシリーズ最高傑作。倉山満は、この本を書くために生まれてきた。構想五年、渾身の書き下ろし最新作。



■[本書の内容]

●第一章 辺境の未開地
●第二章 小国イングランドの憂鬱

●第三章 大英帝国の誕生

●第四章 英国憲法の神髄

●第五章 日本の憧憬

●第六章 日英の亀裂

●第七章 日英の戦争と破滅

●第八章 落日の帝国

感想・レビュー・書評

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  •  ちょっと癖があるけど、面白い。やはり歴史は嘘で固められているから違った角度で見ることは重要だと思います。

  • 英国の歴史をなぞりながら、通説を批判する形で歴史を批判的に見る視点に気付かせてくれる。

    また、歴史上の人物を神か悪魔のようにではなく、等身大で描いているのも面白い。利権政治家でダメ人間のウォルポール、偉大だが親と常に比較された小ピット、大英帝国の絶頂期を体現するパーマストンの全方位砲艦外交など。

    また、チャーチルとチェンバレンの評価が通説と180度異なっているのも面白いし、大ピットと7年戦争の重要性にも気付かせてくれる。

    末尾のWWIIは結局誰得だったのかという議論も駆け足だが面白かった。

  • 本のタイトルは、編集者が後で付けたりするのがあるようだが、これは著者が喜んで付けているように思われる。
    本文中でも喜々として書いているからね。

    嘘というのであれば、嘘である根拠を書かなければ無いが、そんなものは無い。
    嘘ではなく事実に対しての認識が自分と違うから嘘と言っている。
    https://seisenudoku.seesaa.net/article/472425954.html

  • 今まで読んだ国は日本を滅ぼしたり迷惑をかける国が多かったけど、イギリスは日本と一緒に衰退していったので切なさもひとしお。そしてスコットランド、アイルランド、ウェールズなどイギリスのこと全然理解してなかった。前回の読書なんやったんや…。

  • 内容紹介文ですが、
    アメリカよりも、モンゴルよりも、ローマよりも、大きく強くずる賢い国があった。
    トルコ、ペルシャ、インド、中国――アジアの大帝国は、すべて屈服した。
    ポルトガル、スペイン、オランダ、そして神聖ローマ帝国――強い国を叩きのめした。
    フランス、ロシア、ドイツ――挑戦者たちは常に敗れ去った。

    史上最強最大の帝国だった大英帝国。
    その国に敢然と立ち向かい、渡り合い、そして刺し違えた国があった。
    その名は、大日本帝国。

    友情・敵対・破滅……、
    近代日本の真実を描く、シリーズ最高傑作!
    次に内容ですが、
    第1章 辺境の未開地
    第2章 小国イングランドの憂鬱
    第3章 大英帝国の誕生
    第4章 英国憲法の神髄
    第5章 日本の憧憬
    第6章 日英の亀裂
    第7章 日英の戦争と破滅
    第8章 落日の帝国
    です。
    所謂、学校で習った表面ずらを捉えた英国史なんかには比べ物にならないほど裏の歴史的事実が掘り起こされています。
    外交における虚々実々の駆け引き、首の皮一枚で生き残る、名を捨てて実を取る等々、外交に携わるものの矜持、魂、過去・現在・未来を見据えた判断、近代日本の政治家、政党、軍部、色んな角度からテンポよく話しかけられ、楽しく読めました。

  • たまにはこういうのも面白い

  • 戦争より野蛮な世界が常識の欧州
    目からウロコが大量に・・・

  • 嘘らだけのシリーズの第5弾。
    倉山氏が最も書きたかった英国について綴った一冊。

    対日本という立場ももちろんあるが、基本的には英国の頂点を極めた17-19世紀、そして2つの大戦で植民地支配の権益を失った20世紀について書かれている。
    英国が一見、議会制民主主義を何世紀も貫いてたた様に見えつつ、実際には何度も王権との相克があり、諸外国との戦争もあり、それでも世界に覇権を築いた理由がよくわかった。

    また、倉山氏が繰り返し指摘してる通り、第二次大戦の方策を誤ったことにより、勝者は米英ではなく、ソ連と中共となってしまったということも再確認した。

  • 相変わらず面白いんだけど、当方そもそも歴史に対する造詣がさほど深くないので、そもそもの正誤がよく判らん。
    ネットで見てみると、とんでもねえって言ってる人もいるんだよね。
    最初の、日米は自分の感覚でもストンと落ちるところはあったんだけど。

    少なくとも、日本は歴史に卑下する必要はないし、なぜ卑下することが当然になってるのかよく見直す必要はある。
    んで、そういう状況で国益を売り私欲を満たして「善良な」一般国民を省みてない奴らが存在することは間違いのだろう。

    なんか辛くなるなあ。

    が、幕末あたりの描き方はちょっと賛同できないところはあったがね。

  • アングロサクソン=イングランド=デンマーク+ザクセン
    ケルト=ウェールス+スコットランド+アイルランド
    イギリス=フランス+アングロサクソン+ケルト

    日本人の信じている西洋史はインノケンティウス三世が捏造した 西欧が東欧にかったのはインノケンティウス三世がはじめて

    1649 清教徒革命 クロムウェルがチャールズ一世を処刑

    1704 ジブラルタル要塞獲得 海上派遣をつかむ

    ホイッグ党(スコットランドの暴徒) 王党派 保守党の起源
    トーリー党(アイルランドの盗賊) 自由党

    フランス リシュルー イギリス 大ピット

    田中秀臣経済思想史塾

    1830からの30年 パーマストンとロシアのカールロベルトネッセルローデが動かす

    パーマストン イギリスには永遠の同盟国も永遠の敵国もない あるのは永遠の国益だけだ

    1831 オランダからベルギーが独立 実際は英国の傀儡

    この人がいなければ明治維新がなかったといわれれば、高杉晋作と大久保利通

    1861 対馬がロシアに占領 幕府は英国に頼んで追っ払ってもらう パーマストンが清が征服の対象で、日本は興味の対象でない

    高杉晋作 租界の上海の現実をみて危機感

    1875 バルカン半島でセルビア人とモンテネグロ人がトルコに対して蜂起 榎本武揚 ロシアは二面作戦にでれないと見て、千島樺太交換条約

    ドーバ、ジブラルタル、ケープタウン、シンガポール、スエズが錠前として加わる 大英帝国海を支配

    1877 露土戦争 酸ステファノ条約 トルコに屈辱的要求 英 ディズレーリ 介入 ベルリン条約 ブルガリアは形式的にトルコの主権下にのこるが、実質的には独立を果たす ブルガリア方式

    大久保や伊藤の国造りおよび清との紛議は、すべて英国に対して、アジアの当事者能力のある国は日本だと認めさせる努力

    タイは日本とともに独立を守ったが、実際は領土の切り売りで独立をまもった 実際は英国の属国
    そのころの実情を描いた、タイの国王と英国人女性家庭教師との交流を描いたコメディ映画の「王様と私」はタイでは不敬罪で上映禁止

    石井菊次郎外相 ロンドン宣言に加入

    陸奥宗光の下関条約、小村寿太郎のポーツマス条約、石井菊次郎のロンドン宣言

    プロパガンダ戦史 池田徳真 慶喜の孫
     プロパガンダには3種類 対味方、対中立国、対敵宣伝

    リットン 名は中華民国、実は日本にとした ブルガリア方式

    日中戦争の正式名称あは支那事変
    戦争では中立国が設定され、封鎖が可能。交戦当事国の一方に非軍事的でも支援を与えれば、その国も交戦当事国と同じ扱いをうける
    事変では双方の陣営に支援しても合法
    アメリカは蔣介石に武器を与えながら、日本に石油をうってぼろもうけ

    大東亜戦争の本質 英国&華僑 vs 日本&被植民地アジア人

    イギリスは戦後10年配給が続く イギリス人研究者は第二次大戦の勝者は西ドイツと日本だ

    日英戦争 イギリスは日本に対して敗戦国 捕虜経験者を中心に対日感情は最悪。それをときほぐすのに貢献したのは大野勝己駐英大使

    イギリス人研究者のコメント インドではちょっといただけませんねえ。タスマニアはやりすぎましたかね

    国際法の裏付けは軍事力という力だ。憲法の裏付けは、総選挙において示された興論だ

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著者プロフィール

憲政史家

「2023年 『これからの時代に生き残るための経済学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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